消費者金融の取り立て電話は会社にくる?昔は電報?
消費者金融会社から借金していて返済期日に遅れてしまうと、すぐに取り立て電話が会社にかかってくるのでしょうか。 返済期日を忘れてしまうことは誰にでもあることですよね。
1日や2日返済期日に遅れたからといって、その度に会社に電話がかかってきたのではたまったものではありません。
消費者金融会社には、貸金業法によって取り立て行為の禁止の定めがあります。消費者金融会社は借主の勤務先に電話することは許されているのでしょうか。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
この記事はこんな人におすすめ
- 返済に遅れると自宅や会社に督促の電話がかかってくるのか心配
- このような取り立ては違法なのではないかと思っている
- 返済をそのまま放置して借金から逃げる方法はないのか考えている
以上のような疑問や悩みを持っている人にとって、今回の記事は大変参考になると思います。消費者金融の取り立て行為はどこまで許されるのか、5分から10分時間かけて読んでみましょう。
目次
消費者金融会社の取り立て電話は規制対象?
消費者金融会社の営業行為などの規制をしているのが、「貸金業法」です。
貸金業法では取立行為を厳しく制限しており、とくに勤務先への電話は正当な理由がない限り行なってはならないことが明記されています。
電話督促は、取り立てするにあたって借主を威迫することや借主の私生活、並びに業務の平穏を害してはならないのが大原則です。
業務の平穏を害するとは、簡単に言えば仕事の邪魔をしてはいけない、という意味です。
昔は電報で取り立てをしていた
消費者金融が積極的に電報を利用したのは2002年か2003年くらいまです。
その後の貸金業法改正(完全施行は2010年6月18日)によって、消費者金融が電報で延滞している借主に督促するのは、違反する行為となってしまいました。
当時の闇金の取り立てはかなり悪質で、嘘のデリバリー注文は朝飯前、お悔やみの電報は日常茶飯時という感じでした。
貸金業法改正以前のエピソードについては、記事後半でご紹介します。
電話の時間は8~21時
電話をしても良い時間は8時から21時まです。ちょうど借主が仕事をしている時間帯と重なりますね。
本来、自宅以外の場所に電話をかけること、電報を送ること、FAXで送信すること、訪問することは違反行為となります。
しかしながら、次項で解説する「正当な理由がある場合」は許されてしまいます。
消費者金融会社の取り立てで正当な理由とは
取り立ての正当な理由とはどんなものがあるのでしょうか。
①借主が連絡先を勤務先に指定した場合
②借主と連絡を取るための方法が他になかった場合
以上2つのどちらか一方にでも該当する場合は、自宅以外(勤務先など)に電話しても良い、正当な理由となります。
その他の正当な取り立て理由
その他にも、次の理由が認められます。
①借主が住所や連絡先を、消費者金融会社に事前連絡なく変更した場合
②2日以上にわたって消費者金融会社が借主に異なる時間帯で連絡したにも関わらず、借主と連絡が取れない状況にあり、自宅や携帯以外に連絡先が指定されていなかった場合
③借主から借金返済について期日の指定があったにもかかわらず、それ以降借主と連絡が取れなくなった状況が続いている場合
消費者金融会社に借主の変更情報が届出されていない場合は、消費者金融会社としても連絡の取りようがありません。
正当な取り立て理由に該当しないケース
次のような場合は、勤務先に電話して良い事由には該当しません。
①借主と連絡が取れて「いつなら返済できるのか」具体的な返済期限が提示され、返済期限に内に給料日や返済確実な収入があると見込まれる場合
補足:返済期限が1カ月を超えない範囲で指定され、その後全く連絡が取れなくなったとしても、返済期限内に給料日がある場合、消費者金融会社は返済されるかどうか確認しなくてはなりません。
②連絡が取れなかったとしても、直近において借金の返済が行われた場合
③約束した返済期日が「2カ月後」など、非常識な支払期間延長の申し出にあたらない場合
補足:ようやく借主と連絡が取れて、その際に提示された返済期日が社会通念上常識を逸しているほど長い場合は「正当な理由」です。
④借主が消費者金融会社と約束した返済期日内に弁護士や司法書士に債務整理の依頼を行う、または自己破産の手続きの申し立てがあった場合
補足:貸金業法の取り立て行為禁止事項の中には、弁護士や司法書士などから債務整理の受任通知を消費者金融会社が受け取った場合は、基本的に借主に対して一切連絡をすることができないことが明記されています。
消費者金融会社の会社への取り立て電話を防ぐには
会社に「〇〇さんの知人の□□といいます、取り次いでもらえますか」という着電。要件を聞くと個人的な用事なのでと一方的に終話。電話番号を調べると消費者金融っぽい。迷惑電話かなと思った。
〇〇さん(お休み中)に「□□って人から電話あったよ」と聞くと「病院の人です」とのこと。ん、これは
— かぱさん (@kappy_pid) July 25, 2018
消費者金融会社から会社への取り立て電話を防ぐには、自ら「いつなら返済できるのか」を伝えることです。
またお金に余裕がない場合は、最低でも利息だけは入金しておくことです。
消費者金融会社から督促の電話やメールが入ったら、必ず電話に出ることです。
キャー!!見ないでぇ!!
これはいま巷で風疹に次ぐ大流行のリベンジポルノかな。
運送会社で事務し始めたとき毎日いろんなドライバーあてに消費者金融から催促の電話かかってきて「いま運行中なのでおりません」って言わなきゃないのを緊張してるからいつも「うんこ、うんこ!中です」で切れてた。— 吉田もれな区 (@yoshiidaakeemi) October 17, 2018
ネットには、「どうすれば消費者金融からの取り立てがかかってこないようにできるのか」という体験談が多くありますが、基本に立ち返りましょう。
返済に遅れそうになったら、「確実に返済できる日にちを伝える」がセオリーです。
消費者金融会社から会社に取り立て電話があったら
消費者金融会社から取り立ての電話が会社一方的にかかってきたら、会社に電話しないでほしいと伝えましょう。
借主が嫌がっているのにそれを承知で勤務先へ連絡するのは明らかに法律違反です。
その代わりいつなら連絡取れるのか、消費者金融会社に対して時間帯や方法をはっきり回答することが必要ですね。
そもそも消費者金融会社が借主の会社へ電話することによって、仕事に支障が出る行為は取立行為の基本的な禁止事項です。
当然ながら消費者金融会社が借主の上司に電話し、借主が借金を支払わないことを明らかにするのは許されません。
もちろんその場合は日本貸金業協会に苦情を訴えるか、金融庁に訴えるなどで消費者金融会社に処罰を求めましょう。
大手消費者金融は取り立てしない?
会員数が100万人を超えるような大手消費者金融では、1件ずつ取り立てを行っていたのでは非効率です。
したがって、大手消費者金融の初動対応としては、せいぜい電話やメールでの連絡だけになります。
やむを得ず会社に連絡する場合は、個人名で名乗ること、及び本人以外が電話に出た場合は、カードローンの督促請求の電話であることを悟られないよにしています。
大手消費者金融の取り立て方法
大手消費者金融の取り立て方法は、一定の手順に従って粛々と進めるだけです。
では一般的な取り立て手順についてご説明しましょう。
①電話やメールでの連絡
②督促状(一括返済の請求書の発行)の郵送
③催告書の郵送
④裁判の提起
⑤最終的に差し押さえ
返済期日に遅れるとまずは、電話やメールによって返済期日に遅れた事の事務的な連絡が入ります。
自宅に電話がかかってくるのは、携帯電話にかけても3日以上連絡が取れない場合や、メールを送信しても3日以上何の返信もない場合です。
電話やメールでの連絡が来てから裁判所へ提起されるまでの期間は、返済期日から遅れること、およそ3カ月から4カ月の間です。
自宅へ訪問することは、流れの中には入っていません。
身辺調査がある?
大手消費者金融としても、自宅に電話をかけるのは不安なのです。
借主本人が出れば良いのですが、家族が出たとなると借入の事実を第三者に漏らしてはいけないため、間違えましたと電話を切る場合もありますし、インターネットのアンケートですと言って借主本人を呼び出す場合もあります。
消費者金融によっては第一時身辺調査を行い、いつなら自宅にいるのか調べる場合もあります。
当然ながら借主に保証人がいれば、保証人に対して借金返済を求めてきます。
また親族への連絡は、借主の在宅時間を調べるのに、他に合理的な方法がなかった場合に限定されます。
返済期日に返済しないと督促手順が進む
督促状は、返済期日から1カ月から2カ月後、内容証明郵便で送られてきます。
記載されているのは、督促状発行した時点での延滞金や利息、借入残高の合計金額と消費者金融会社名、そして支払期日です。
返済滞納から2ヶ月を経過すると、会員規約によって 期限の利益を失い、残った借金を一括返済しなければなりません。
対応しないとなると、裁判に向けて催告書が発行されることになります。
催告書が発行されるのは、返済期日から遅れること3カ月を経過した頃です。
催告書の内容は、「返済滞納を続ければ法的手段によって借金回収をする」旨が記載してあり、最終支払期限として返済期日が書いてあります。
同居の家族にバレるかも
大手消費者金融名は、督促状や催告書の内容証明郵便の差出人として、社名を明記することはありません。
しかし、郵便物を同居の家族が受け取ってしまうと怪しい封書だと思われてしまうことでしょう。
裁判による弊害
過払い金問題がほとんどなくなった現在では、借金滞納による裁判は借主にとって何のメリットもありません。
裁判所から大手消費者金融が提訴したこと、及び出頭命令が自宅に郵送されてきます。
裁判によって給料の差し押さえを申し立てられてしまうと、勤務先に裁判所から差し押さえ命令が届くことになってしまいますね。
そうなってしまったら消費者金融からお金を借りていることも、そして返済を滞納した結果給料差し押さえられたこともバレてしまいます。
33万円以下の給料であれば、ほぼ1/4が借金完済するまで何カ月も差し押さえされてしまい、強制的に返済しなければならなくなってしまいます。
家族バレだけではなく会社ばれもしてしまったのでは立つ瀬がありません。
裁判になる前に債務整理
裁判になってしまって勝つ見込みはありません。
どうしても借金返済が出来なくなってしまったのなら債務整理をすることです。
債務整理をすれば借金督促がなくなることや、裁判を防ぐことができます。しかし金融事故になることは避けることはできません。
金融事故となったとしても給料を差し押さえされるよりはまだマシですね。
闇金の取り立てはどんなもの?
正規の消費者金融は徹底した法律遵守をしているため、借主が困惑するような取り立ては行いません。
しかし闇金は貸金業に関係なく取り立ててきます。
そもそも正規の貸金業者でないのがヤミ金ですね。本来存在してはいけない存在ですから利息制限法を守るという考えは毛頭ありません。
もちろん貸付や返済方法についても、きちんとした社内規定があるわけではありませんので、1日でも返済に遅れたら容赦ない取り立ての待っています。
約定返済額という考えもありませんね。正規の消費者金融であれば、借入残高に対して最低返済して欲しい最低返済額というのを設定しています。
しかしヤミ金は、お金儲けできるなら何でも構わない、とか、回収する方法に手段は選ばないの考えですから、一度でもお金を借りてしまったら身に危険が及ぶということも考えておきましょう。
それではヤミ金の取り立てとはどのようなものなのか、順を追ってご説明していきます。
時間外の取り立て行為
闇金は正規の消費者金融のように、時間外の取り立ては朝飯前です。
いわゆる鬼電、と言われ24時間に数百回の督促電話がかかってくることを覚悟しなければなりません。
借主が寝ていようが起きていようが、出勤のための準備で忙しかろうが、そんなことはお構いなしです。
真夜中や早朝に電話がかかってきて、「コラ、借金返せよ!」とか、「闇金なめてんじゃねーぞ」、「家族に何があっても知らないよ」のように脅迫することも何とも思っていません。
借主を精神的に追い詰め、金を貪り取るのが闇金の真骨頂です。
借金を周囲に告知する
本来であれば借り入れの事実を周囲にバラしてしまうことは許されていません。
闇金はここぞとばかりに大声を張り上げ、玄関先で怒鳴り散らすことで闇金から借りていることを周囲に告知します。
本当にあった話ですが、拡声器を使って取り立てるということもありました。
拡声器を最大限にボリュームを上げ、借主がどこの企業に勤めているのか、名前や生年月日、電話番号などについての個人情報も、すべて周囲に聞こえるように催促するのです。
張り紙や立て看板
訪問してもなかなか返済してくれないの借主に対しては、玄関先に張り紙をすることや立て看板を立てることもあります。
「金返せ!」や「借金ドロボー」の玄関に張り紙されてしまったら、近所でも有名になってしまいます。
「この人はお金を借りても返さない人なんです」とか、「借金しても返さない悪いやつです」と看板に書いて道路脇に立てかけることや、借主の自宅の玄関付近に針金で縛っていくこともザラです。
他の業者からの資金調達で返済をさせようとする
どんなに借主を追い詰めてもなかなか返済してくれないとなると、最終的には他の業者からお金を借りて返済しろ、のように借金してヤミ金返済することを要求してきます。
どこからも借りれないなら友達から借りるとか、親から借りるとかあるだろう!と恫喝され、何としても借金を回収しようとしてきます。
また借入先として業者を紹介することもありますが、そのほとんどは闇金であることも忘れてはいけません。
闇金に返済したと思ったら、また闇金から借金してしまった、の繰り返してどこまでも追い詰められるのです。
弁護人を通さずに本人に返済を要求してくる
普通に考えればなかなか返済してくれなければ、弁護士などの法律の専門家に依頼し、督促状を郵送するなど最終的には裁判もありうる内容の書面を送りつけるでしょう。
そんなことしたら弁護士費用がかかるじゃないか、とばかりに闇金は直接本人に強く返済を要求してきます。
大手消費者金融のように、 いつなら返済可能でしょうか、ではありません。
会社へ出勤するときもずっと後を追いつけてきて、会社が引ける時間も自宅まで追いかけてくるのです。
その際も後ろから大声で、〇〇さーん、借金返してくださいよ-、と言い続けます。
違法な取り立てをされたときは
お金を借りた金融機関から違法な取り立てをされた、と思ったらすぐに行動してください。
銀行からの借り入れや、消費者金融の借り入れで違法な取り立てをされることはないことですが、中小消費者金融になると借主が地元民ということもあり、いささか脅迫めいたことを借主に対して言ってくることもあります。
または借主と顔なじみになり、いつになったら会社から帰ってくるのか調べ上げ、22時や23時に自宅に訪問することもないとは言えません。
出勤前の朝6時や7時に訪問することもあるかもしれません。
中小消費者金融は、旧貸金業法である貸金業規制法をそのまま守っている、こともあるため、なかなか返済してくれない借主に対する対処法が、貸金業法によって新しくなってるのを知らないでいることもあるのです。
もちろん闇金からの違法の取り立てでも有効な対処法です。借金返済できなくて周りに相談できる人がいないからと言って、一人で悩んで抱えてるのではなく、即座に行動することが重要なのです。
通報することを伝える
借金を取り立てに来た人が、借主を脅かしてきたら「警察に通報しますよ」と、いきなり言ってはいけません。
督促人を挑発することになり、場合によっては危害を加えられる可能性もあります。
そこで、このような取り立てをされてしまうと通報するようになるよ、のように警告をするのです。
玄関先にあるものを蹴飛ばしたり、多人数で自宅まで訪問してきた場合でも、明らかに取り立て行為違反となるため、一度は督促人に対して警告をしておきましょう。
会社に電話がかかってきた場合でも同じです。
弁護士などの専門家に相談
借金返済の滞納を続けてしまうと、そのうちに金融事故となってしまい、最悪裁判によって財産の差し押さえをされてしまいます。
そうならないように、このままでは返済していくことができないと分かった時点で、弁護士や司法書士の専門家に相談しましょう。
相談し、とりあえず任意整理の方法でやってみましょうか、と依頼してしまえば消費者金融からの督促電話が止まります。
それと同時に解決するまで借金返済しないで済みます。
貸金業法には、借主が法律の専門家に債務整理の依頼をした場合、そして専門家が金融機関に対して受任通知を送った時点で、借主へ直接連絡することをやめなければならないことが定められています。
もし借りた相手がヤミ金だったら、闇金に対して交渉してくれるでしょう。
闇金だって契約が民法に違反することくらい分かっています。不法原因給付に当たるため、闇金からの借金は返済する必要がありません。
しかし借主個人が、不法原因給付だと言っても闇金は聞く耳を持っていません。そのために法律の専門家を利用しましょう。
公的機関に相談
すぐに債務整理するのではなく、もしかしたら債務整理するかもしれないとか、こういった取り立ては違法なのではないかという相談は、公的機関を利用すると無料で相談できます。
- 司法書士主催の相談センター
- 市区町村の無料法律相談コーナー
- 消費者センター
- 国民生活センター
- 日本クレジットカウンセリング協会
- 日本貸金業協会
- 法テラス
などがあります。相談する場合はあらかじめ予約が必要になる場合が多いため、まずは電話をかけてこのような内容で相談したい旨を伝えておきましょう。
危ないときは警察へ
警察は民事不介入といい、お金の貸し借りのトラブルは当事者同士で話し合ってください、の姿勢をとる警察が多いです。
闇金の被害にあって、すぐに警察に連絡しても取り合ってもらえない場合がほとんどです。
警察が動くのは、刑事事件に発展する可能性がある、または刑事事件に該当すると判断した場合です。
例えば、
- 玄関先の鉢植えを壊された
- 蹴り上げられて玄関が壊れた
- 窓ガラスを壊された
- 脅迫された
- 暴力を振るわれた
以上のような警察が動かざるを得ないような状況になった場合、すぐに警察に連絡してください。その際に証拠となる動画や音声、写真などを撮っておくと良いですね。
消費者金融を返済延滞すると
消費者金融の返済を延滞するとどのような手順で行われていたのか、過去(貸金業法改正以前)を振り返ってご説明していきたいと思います。
消費者金融がサラ金と呼ばれていた時代のことです。
返済期日の当日から返済滞納1週間まで
当時の消費者金融は、返済期日の当日から督促を行っていました。
滞納常習者というのは大概決まっているため、当日の朝に「今日返済期日だけでも大丈夫だよね」と念押しするわけです。
さらに返済期日の翌日には、もう勤務先に電話をすることを行っていました。(はっきり言ってこれは嫌がらせです。)
そこで返済期日がいつなのかもう一度確約するわけですが、それでも返済しない借主には、さらに圧力をかけるために自宅へ訪問します。
自宅へ訪問するのは何と返済期日から遅れること2日目です。
なるべく本人がいる時間帯を狙っていきますが、いるかどうか分からなくても誰かいれば良いと、日中に自宅を訪問することも多かったです。
自宅を訪問して家族が出れば、いつもは何時に帰ってくるのかを単刀直入に聞きます。
さらには、請求書を「悪いけど、ご主人帰ってきたらこれ渡してくれない?」、と手渡しします。
当然これも滞納している借主に対しての嫌がらせに過ぎません。
手紙を渡しても何も連絡くれないと、1日に何度も自宅を訪問し「訪問されるのが嫌ならカネ返せよ」と、圧力をかけます。
借金返済滞納から1週間以内に支払ってくれれば、大ごとになることもなく終わるのですが。
返済滞納1週間を過ぎると電報が届く
ちょっと前までの消費者金融の取り立ては、競争でした。返済滞納する借主は多重債務を抱えているため、いろんなところから請求書が郵便受けに入っていたものです。
こちらとしてもそれを確認した上で、これは早く借金回収しないと潰れちゃうかもしれない、と考えますので、精神的に圧力をかけ優先的に借金を回収できるように電報を送りつけるのです。
当時の電報は電電公社(現在のNTT)が115番で受け付けており、それも24時間体制で営業していましたので、消費者金融としては事前予約を行います。
いつの何時に電報を届けて欲しいと配達時間を指定すると、電報の配達人が時間通りに配達してくれます。
電報配達人も24時間動き回っていますから、午前1時に配達して欲しいと言えば午前1時に電報が借主のところへ届くわけです。
電報の文面は全部カタカナで、シャッキンカエセ、とかアシタニハヘンサイシロです。
さすがに電報が届くと滞納している借主はびっくりします。家族に内緒で借金しているのに夜中に電報が届くなんていったい何なの?とありますよね。
家族が電報を受け取れば確実に借金がバレ、借主も相当困ったことでしょう。電報を送信すると大抵の場合すぐに返済してくれました。
電報の督促は消費者金融もラクだった
電報は短い文面でも一通あたり500円から600円くらいはかかったものです。借金を滞納している借主がたくさんいればそれだけ経費も余計にかかりました。
しかし電報で督促していた頃の金利は、上限金利で年73%から年54.75%という時代でしたので、利息が回収できれば十分にペイできたこともあります。
電報は在宅確認の意味もあった
電報による借金の督促は精神的ダメージを与えるだけでなく、何時なら借主が自宅にいるのか在宅確認の意味でもよく使われたものです。
いつかけても自宅にいない、会社にかけても埒が明かない、親兄弟にかけても無視される状態では借主と連絡を取るのは難しいですね。
そこで電報によって居宅時間を見極め、次の日にはその時間に自宅訪問するための準備段階としてもかなり利用されました。
深夜の電報は消費者金融がほとんどだった
当時の新聞報道によると、夜間の電報ほとんどは消費者金融の依頼だったと記事にされたこともありました。
割合にして70%から80%くらいは消費者金融だったとなっています。
電報は115に電話して文面をオペレーターに話し、それをタイピングしたものを配達人が配達していたのですが、消費者金融の督促電報だからと言って断るわけにはいきません。
さすがにNTTとしても、電報のあり方がちょっとおかしいのではないかと電報の方針を変え、悔やみの電報や祝いの電報など定型文を持ちいるようにしましたが、消費者金融はそれでも引き下がりません。
なかなか返済しない借主に対しては、「ハハキトクスグカエレ」の電報を送りつけたものです。
Q&A
最後に借金の取り立て行為規制についてのよくある質問と回答をご紹介したいと思います。こんな取り立ては違法なの?それとも合法なの?のような役立つ情報ばかりです。
若干言葉遣いが荒い消費者金融の取り立て担当者がいたとしても、そもそも暴力的な言動や態度を借主に行うことができないのですから、至って感情的になりやすい取り立て行為にヤクザを使うことは許されていません。
貸金業法第12条の5にもあるように、消費者金融は暴力団員等を業務に従事させることや、補助業務として帯同させてはならないことが規定されています。
消費者金融の督促担当者は借金の取り立てについてどこまでが法律で許されるのか、どこからが違法な行為となるのかきちんとわきまえています。
それに消費者金融の取り立てに「ヤクザを使った」と評判が立ってしまったのでは法律違反となるばかりか、消費者金融のイメージをダウンさせてしまいますね。
借主が消費者金融の取り立てに恐怖を感じ、日本貸金業協会や金融庁へ苦情を申し立てたら、場合によっては即日営業停止ともなる事案ですよ。
ですから身なりはすっきりとしたスーツを着用し、丁寧な言葉遣いや態度で取り立てを行わなければならないのです。
◆電子政府の総合窓口e-GOV 貸金業法
よって信用情報機関には長期滞納として金融事故情報が登録されてしまいます。
つまり借金を返済しないまま3カ月を経過してしまうと、金融事故としてブラック扱いされるばかりか、借金回収のために裁判を起こされてしまいます。
まずは金融事故情報が信用情報機関に登録されてしまい、他社カードローンを利用している場合やクレジットカードを利用している場合はまもなく利用停止されることでしょう。
住宅ローンの融資審査に通らないばかりか、信販系クレジットカードの審査にも通りません。
現在カードなどでキャッシングしていれば、銀行や消費者金融、クレジットカード会社は定期的に信用情報機関から個人信用情報を入手し、変わったことがないか調べています。
そこで金融事故情報が載っていれば、当然ながらカードが利用停止されるのは避けることはできません。
ただし借金がなくなったことを時効後に金融機関に対して借主から通知しなければなりません。
よって可能性的には採りたてから逃げる方法はないとは言えません。しかしながら社会的な生活を送る上で自治体の各種サービスを受けなければなりません。
借金返済から逃れるために住民票を動かさなければ、会社にも勤務できませんし、保険証の交付も受けることもできないでしょう。子供がいれば転校手続きもしなければならないため、社会的実効性は薄いと言わざるを得ませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。お金を借りたまま借り逃げすることはできないことがわかりいただけたと思います。
顧客管理がコンピューター化されており、偶然が重ならなければ返済滞納者リストから漏れることはありませんね。
幸運にも担当者のうっかりミスによって、借金の催促のされないとしても、信用情報に傷がついてしまい、住宅ローン自動車ローンなどの各種ローンや、 カードローンやクレジットカードの審査にも落ちてしまいます。
以前まではお金を借りても何の催促も受けずに、時効によって借金が消滅することがありました。しかしそれは過払い金があった場合に限られます。
グレーゾーンの金利廃止から既に10年近く経過していることから、現在借金を背負っている人はほとんどが過払い金の対象外です。
借りたものはしっかり返すのが、基本であり人の道に適した行動ですね。
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