貸金業規制法から貸金業法に改正しました

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決定

貸金業規制法は貸金業法の前身の法律です。

悪徳な貸金業者を排除するために昭和58年に貸金業規制法が施行されてからも、過剰貸付や多重債務の問題が後を絶たなかったため抜本的な改正として 2007年に貸金業法へと変わりました。

この記事はこんな人におすすめ

この記事は以下の人におすすめの記事になります。

  • 貸金業法改正によって何が変わったのか知りたい人
  • 貸金業法改正の背景を知りたい人
  • 貸金業法改正によって消費者金融や銀行にどんな影響があったのか知りたい人

貸金業法改正の内容と影響について詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

執筆者の情報
名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営

貸金業規制法とは

貸金業規制法とは

貸金業規制法とは消費者金融やクレジットカード会社など、お金を貸すノンバンクの営業方針や罰則の規定、及び悪徳な貸金業者を排除するために制定された法律です。

2007年12月に貸金業規制法は名称を変更し貸金業法と変わりました。

そもそも貸金業規制法の正式名称は貸金業の規則等に関する法律ですが、 出資法と同じように名称が長すぎるために略称として貸金業規制法と呼ばれていました。

名称が変更になった後でもしばらくの間は改正貸金業法とも呼ばれていた時期がありました。

貸金業規制法は貸金業法の前身ですから、ほとんどの内容は現在の貸金業法と基本的には変わりはありません。

しかしお金を借りている利用者にとっては大きく変更になった点も多いです。

貸金業法は消費者金融などの貸金業者が消費者へ融資を行う際のルールを詳細に規定しており、消費者金融は後述する様々なルールを守り融資取引や銀行などのローンの当該保証契約や回収業務を行わなければなりません。

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貸金業法との関係と歴史

解禁行法は2006年の大改正を経て現在の法律の形となりました。

貸金業法との違い

貸金業法や闇金規制を目的として、2003年に改正し、2006年に現在の形へと改正されています。

2006年の改正では主に以下のポイントが大きく変化しています。

  • 参入に必要な純資産額の引上げ(現行の個人300万円・法人500万円から、5000万円以上に引き上げ)
  • 夜間や日中の執拗な取立て行為の規制
  • 借り手の自殺による生命保険金による弁済禁止
  • 利息制限法を越える契約についての禁止
  • 過剰貸付けの抑制定信用情報機関制度の
  • 創設グレーゾーン金利の廃止
  • 闇金対策の強化

これらの変更点については後ほど詳しく解説していきます。

貸金業法成立から改正貸金業法施行まで

貸金業法成立から改正貸金業法施工までは様々な紆余曲折がありました。

2003年に闇金規制を強化した改正を行い、2007年に上記の改正が行われましたが、自民党内にはグレーゾーン金利廃止派と現状容認派で意見が対立しましたが、日本弁護士会や野党や世論の反発を受け、結局現状の改正内容に落ち着きます。

施行期日2007年12月19日に本体部分が施行され、2010年に総量規制の導入などについても施行されました。

つまり、総量規制が実施されたのは2010年からになります。

貸金業規制法の改正ポイント

貸金業規制法の改正ポイント

旧貸金業規制法の改正ポイントはいくつかありますが、多くは貸金業者を規制するものです。

その中でもお金を借りている人にとって変わった点をご説明します。

グレーゾーン金利の撤廃

グレーゾーン金利の撤廃

旧貸金業規制法では上限利息を定める法律が出資法と利息制限法の2つがあり、いわゆるグレーゾーン金利がありました。

利息制限法上の上限金利は以下の通りです。

  • 10万円未満:20.0%
  • 10万円以上100万円未満:18.0%
  • 100万円以上:15.0%

一方、出資法の上限金利は29.9%と決められており、消費者金融各社は利息制限法の基準以上で出資法上の上限金利29.2%以下で融資をしていました。

この金利帯がグレーゾーン金利です。

貸金業者は出資法の上限金利で貸付業務を行っても違法ではなく合法とされていましたが、2006年の最高裁判決によって借入契約書の記載事項に不備があることを指摘され、利息制限法を超えた貸付金利は民事上違法と判断されることになりました。

その結果として過払い金請求が全国で多発したことは記憶に新しいところですね。

貸金業規制法が改正されたことによって、出資法の上限金利は年20.0%に引き下がり、貸金業者は利息制限法に基づいた貸付金利で営業することが定められています。

現在の貸金業法ではグレーゾーン金利は存在しません。

したがって貸金業法が改正された2010年6月以降の契約は全て利息制限法に基づいて行われています。

総量規制の導入

総量規制の導入

貸金業者がお金を貸し出す場合、従来より行われていた信用情報機関へ個人情報を照会することは貸金業規制法が貸金業法になっても変更点はありません。

信用情報に何か問題があれば審査に通らない、とくに金融事故を起こした人はかなりの確率で審査に落ちるのは今まで通りです。

しかし貸金業法の目的は事業者による過剰貸付の防止と多重債務者の対策です。

貸金業者は単に個人の信用がどのくらいあるのか信用情報機関にデータを照会するだけではなく、返済能力を超えた貸付をしないことが求められるようになりました。

それによって導入されたのが総量規制です。

総量規制とは無担保無保証で個人に貸付ても良い上限額を年収の1/3までと定めたもので、改正貸金業規制法(現貸金業法)の大きな目玉となりました。

統計によると5件以上の借り入れをしている人は200万人を超え、1人当たりの借入額の平均は230万円にもなっていたようです。

現在の貸金業法からすれば、230万円を借りるためには少なくてもその3倍の年収である690万円以上なければ貸し出すことのできない金額です。

サラリーマンの平均年収が400万円であることを考えると、230万円も借りているとなかなか返済することはできず、ついには債務不履行から債務整理へと進んでいくのが目に見えていたわけです。

債務者を借りすぎから守るために総量規制が導入されましたが、事業者側とすればこれまでよりも融資できる金額が少なくなってしまうので、この総量規制には大きなインパクトがありました。

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指定信用情報機関への加入義務

指定信用情報機関への加入義務

貸金業規制法当時は貸金業者は必ずしも信用情報機関から個人情報を取得しなくても、貸付業務を行うことができました。

しかしそれでは前項の大きな目玉となる過剰貸付の防止と多重債務者の対策ができません。

そこで政府は全ての貸金業者が信用情報機関に必ず加盟しなければならない義務を課したのです。

貸金業者が借入申込者に貸し出しする場合、借入件数や借入金額を把握することで過剰貸付をしないようにできるわけです。

しかも総量規制を設けることによって、返済能力を超えた貸付はできなくなり、結果的に多重債務者をなくすことにも役に立ったのです。

消費者金融を営む業者は株式会社日本信用情報機構(JICC)に加盟し、クレジットカード会社は株式会社シー・アイ・シーに加盟しなければなりません。

なお銀行による貸付はもともと信用情報機関として全国銀行個人信用情報センター(KSC)を利用していたこと、及び低金利での貸付を行っていたことから総量規制の対象から外されています。

余談ですが銀行カードローンを総量規制の対象外としたのは間違いだったのかもしれませんね。

なお、この際に国はCICとJICCとKSCの3社を指定信用情報機関として指定して、今も指定信用情報機関は3社のみで、消費者金融や信販会社や銀行などは3社いずれかの信用情報機関に加盟しています。

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貸金業者の規制強化

貸金業者の規制強化

貸金業規制法当時にあった貸金業協会は47都道府県バラバラに存在していました。

つまり県単位で貸金業者への指導や教育を行っていたわけです。

地域の貸金業協会によって貸金業務への考え方も違えば指導方針も違っていたのです。

しかし貸金業者の過剰貸付問題や、違法な取り立て行為によって自殺に追い込まれる人も増えてきたため、県単位で存在していた貸金業協会は日本貸金業協会へ一本化されました。

これによって貸金業者の適正な業務の運営や徹底した法律遵守、及び貸金業務取扱主任者の設置を義務付けることで健全な貸金業者を作り上げることになったのです。

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貸金業者登録の厳格化

貸金業者登録の厳格化

貸金業規制法が施行される前の昭和58年以前は、誰でも営業申請することで貸金業務を行うことができていました。

暴力団が貸金業務を行うこともできれば、法律的な知識を持っていない人でもお金さえあれば貸金業者として営業することができていたのです。

しかしその後の貸金業法規制が施行されるようになってからは、貸金業務を営む場合は都道府県知事や財務局長への登録が必要となりました。

貸金業法になってからは、登録する場合は本人確認書類を提出することで名義貸しの禁止、及び店舗を持って営業していることを証明するために営業所の写真や内部の見取り図など、多くの書類を提出しなければならなくなりました。

貸金業務取扱主任者の資格がなければ営業できない、となったため暴力団の排除にも大きな影響を与えました。

また純資産の額が従来の法人は500万円、個人は300万円あれば貸金業者として登録することができましたが、改正された貸金業法によって法人個人に関わらず純資産5,000万円に引き上げることで、安定した経営ができる基盤があるかどうかの確認も行うことができます。

また必ず各支店には1人以上の貸金業務取扱主任登録者を配置しなければならないという決まりになりました。

貸金業者からお金を借りようと考えた時には国家資格である貸金業務取扱主任者の資格を持つ人が常駐していることになるので、消費者は安心してお金を借りることができるのです。

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無登録業者の排除

無登録業者の排除

無登録で貸金業務を行う、いわゆる闇金業者を排除する規定が設けられたのも貸金業規制法から貸金業法へと変更になったときです。

無登録業者はいかなる手法でも、顧客を勧誘することを禁止しており、違反した場合は2年以下の懲役又は300万円以下の罰金、並びにその併科が科せられることになっています。

したがってインターネットで、闇金業者が堂々と広告をしているのは明らかに法律違反です。

もちろんDMや、電話などの手段でどこからも借りれない人にお金を貸しますと勧誘するのも法律違反です。

及び無登録で貸付業務を行った場合は10年以下の懲役、または3,000万円以下の罰金、並びにその併科も科せられます。

お金を持っているからといって、安易に不特定多数の人に貸し出しすると無登録営業として違法行為となり大きな罰金を課せられることになるので、絶対に不特定多数の人にお金を貸してはいけません。

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貸金業法改正はなぜ必要だったか

貸金業法改正は消費者金融などからお金を借りすぎた人が急増して、様々な社会問題を解決するために行われたものです。

前述したように、自民党内などで反対があったにも関わらず、改正に至った原因を詳しく解説していきたいと思います。

多重債務者増加が問題化した

2000年代初頭はテレビCMと言えば消費者金融ばかりでした。

消費者金融のCMに登場したチワワがブームになったことがあるほどです。

しかし、その一方、消費者金融かた多重債務となってしまった人が急増します。

多重債務者が急増したことを受け、野党や日弁連は自民党や内閣に消費者金融の過剰融資の抑制を迫ります。

党内の反対がありましたが、結局世論の後押しもあり、貸金業法は改正されることになります。

不安な日本経済からの影響

2000年代初頭から中旬は日本経済はバブル崩壊の影響から立ち直りきれておらず、派遣社員や契約社員の急増によって、社会全体が不安に包まれていました。

そのような中で消費者金融からお金を借りる人が急増し、返済能力のない人にまで過剰な融資を受けて返済困難になる人が急増します。

社会不安の中で、多くの借金を抱える人が増えてしまったことも消費者金融からの借金が多重債務となってしまったことの大きな原因です。

自殺者数の推移

さらに自殺者も急増します。下記は警察庁の資料です。

ご覧のように、貸金業法改正前後の2004年〜2007年くらいが自殺者数のピークとなっています。

この原因の1つが消費者金融からの過剰融資であると言われています。

社会不安の中、借金を抱える人が増え、抱えた借金を返済することができない人が自殺してしまう人が増えてしまったこと、また借金をした人の連帯保証人なったことによって生活や家庭が崩壊してしまう人なども急増し、借金問題は頻繁にマスコミで取り上げられるようになります。

このような社会問題を受けて、貸金業法改正は行われることになったのです。

貸金業法改正は金融機関に及ぼした影響は?

貸金業法改正は金融機関に多くの影響を及ぼしました。

後述しますが、消費者側は銀行から借りることができるようになったためそれほど困らなかったかもしれませんが、これまで過剰に融資を行なっていた消費者金融にとっては大きなデメリットが生じます。

銀行や消費者金融に貸金業法改正がどのような影響を及ぼしたのか、詳しく見ていきましょう。

消費者金融に及ぼした影響

消費者金融は貸金業法改正の影響は非常に大きなものがあります。

これまでのグレーゾーン金利は禁止され、顧客が払いすぎていた利息は過払金として弁済する必要がありましたので、莫大な過払金の弁済に耐えられることができなくなった消費者金融最大手の武富士は倒産します。

また、アコムは三菱UFJへプロミスは三井住友へ、巨大資本のメガバンク傘下となり、資本力を強化します。

貸出金利が下がり、総量規制によって融資量にも限りがあるため、債権からの利息収入では収益を賄うことはできないので銀行カードローンなどの保証業業者として保証業務を行い保証料収入で収益を形成しています。

結論的に言えば、2000年代初頭に我が世の春を謳歌していた消費者金融の経営は非常に厳しくなってしまいました。

小さな消費者金融は収益的に成り立たないため、貸金業者の数は今も減少しています。

銀行に及ぼした影響

銀行は総量規制導入によって消費者金融から借りることができなくなった人に対してカードローンをはじめとした無担保融資で積極的に融資を行うようになります。

2016年3月末には消費者ローンの融資量で銀行が消費者金融を逆転します。

しかし、銀行のカードローンなどの保証をしている会社の多くが消費者金融などの貸金業者であることから「銀行カードローンは消費者記入の迂回融資」という批判が増え、今度は銀行カードローンの過剰融資が社会問題化します。

このような批判を受け、銀行はカードローン融資を自主規制し、今は、50万円超の融資の際には収入証明書の提出を求め、年収の3分の1までしか融資をしなくなっています。

このため、今は銀行も消費者金融もほとんど同じルールの中で融資を行なっています。

まとめ

貸金業法改正によって、総量規制が導入され、グレーゾーン金利も撤廃されました。

消費者にとっては以前よりも借りにくくなってしまいましたが、貸金業法完全施行から10年近く経つ今となっては消費者にとって安全に融資を受けることができる環境がかなり整ったと言うことができるでしょう。

貸金業法のルール内で借入をしても、返済不能になってしまう人は少なくありません。

まずは自分の判断で「返済可能かどうか」ということを考え、無理のない借入を行うようにしましょう。

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