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借入金なしの無借金経営は良いことなのか?

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経営者の中には、「無借金経営こそ重要だ!」と考えている人がいるのではないでしょうか。

借入金と聞くとマイナスのイメージが強いですが、企業にとって無借金経営は本当に良いことなのでしょうか。

そこで、無借金経営をすることについてのメリットとデメリット、借入金を活用したメリットについて考えていきましょう。

執筆者の情報
名前:馬野 伸斗(50歳)
職歴:信用組合に20年以上勤務

無借金経営のメリットは少ない!?

無借金経営ということは借入金がない状態ですので、利息を支払う必要がありません。

そのため、利益が出ている状態が続けば、自己資金が蓄積され続け、財務基盤は強固なものになります。

そして、財務基盤が強固なものになれば、倒産のリスクが低くなり、企業の安定性という観点で高い評価を受けることができ、取引先からの信用も得やすくなります。

また、借入金がないと返済に追われる心配がなく、資金繰りに困ることがありません。

経営者の精神的な負担が随分楽になるといえます。これらの点は、無借金経営をするメリットになります。

しかし、企業経営のデメリットやリスクを考慮すると、それほど大きなメリットとはなりません。

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無借金経営はデメリットやリスクもある

無借金経営にはデメリットもあります。大きなデメリットは、突然、資金が必要になった場合に借入が受けにくい点です。

例えば、多額の仕入れや、大規模な設備投資が必要になった場合には、銀行や信用金庫などの金融機関に借入を申し込むことになりますが、借入の実績がない企業は、借入を受けにくい可能性があります。

また、どの金融機関からも全く借入経験がなあ企業の場合は、特に借入に時間がかかることや、借入が断られる可能性もあります。

企業が借入を申し込むと、金融機関は企業の財務状況や信用度を審査し、借入に応じるかどうかを判断します。

既に借入金がある場合は、企業の状況もわかっていますし、返済実績があれば企業の信用も高く評価されていますので、借入金を受けられる可能性が高まります。

しかし、無借金経営だった企業が、新たに多額の借入金を申し込んできた場合は、断られる可能性が高まります。

これは、企業の突然の資金繰り悪化を心配するのが原因です。もちろん、財務状況などを審査して、借入に応じるかどうかを決めます。

利益が出ていれば借入できる可能性もありますが、借入できないリスクもあります。

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借入金を活用するには最低でも3つのメリットがある

無借金経営にこだわらず、借入金を活用する企業は多く存在します。借入金を活用するには、多くのメリットがあります。

ひとつ目は、資金を調達するのに時間がかからないメリットがあります。例えば、設備投資をする場合を考えてみましょう。

借入金を活用しない場合、すべて自己資金でまかなう必要があります。そのため毎年の利益から、設備投資に必要な資金を準備しなければいけないため、時間がかかってしまうでしょう。

しかし、借入金を活用する場合には、利息はかかりますが、すぐに資金を準備することができます。

ビジネスにはタイミングが重要なポイントになる場合もあります。そこで、お金で時間を買うことも重要です。ふたつ目に、借入実績があると金融機関との関係が築けるメリットがあります。

無借金経営のデメリットにもあげましたが、いざ資金が必要になったとしても、金融機関は急に借入金に応じてはくれません。

必要なときに借入金に応じてもらえるよう、金融機関と良い関係を築いておくことが重要になります。

3点目は、利用できる資金が手元にあるメリットです。たとえ、急激に売上げが下がっても、急に仕入れ代金があがっても、手元に資金があれば乗り越えられます。

これは大きなメリットといえるでしょう。

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まだまだある借入金のメリット

借入金には、先に紹介した3つのポイント以外にも、そのほかにもまだまだメリットがあります。

借入金があると外部からの信用力があがる

銀行や信用金庫など金融機関からの借入金があり、返済実績があるという点は、企業の信用力につながります。

なぜかというと、借入金があるということは、金融機関が資金を融資しても問題なく回収できると判断したことになるからです。

また、借入金の返済実績があれば、金融機関の判断が間違っていなかった根拠になります。

いわば、金融機関がお墨付きを与えている状態ですので、取引先など外部からの信用力も高まるわけです。借入金には利息が必要になりますが、信用力を買ったと考えれば安いと思えるでしょう。

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借入金があると金融機関から情報をもらえる

金融機関は多くの企業に資金を融資しています。

資金を融資するためには、融資先の企業について大量の情報を得る必要があるため、金融機関には、様々な企業の情報が集まっています。

借入金がある企業は、金融機関にとって重要な顧客です。それは、企業が利益を増やして、さらに企業が借入金を増やすことで、金融機関も利益をあげることができるからです。

このため、金融機関から有益な情報を得ることができます。例えば、ある企業が新製品の取引先を探しているといった情報や、ある企業が売り出されるといった情報などを得ることができる可能性もあります。

借入金があることで無駄な投資を避けることができる

会計上、借入金は負債になります。

借入金に対しては、利子と元本を返済する必要がありますので、同じ利益を得られても、借入金がない場合と比べると自由に使える資金が減ってしまいます。

自由になる資金が減ると、経営者は資金の利用を熟慮することになり、結果的に無駄な投資を避けることができます。

もちろん、必要な投資は行うべきですが、借入金が、より効果的で効率が良い経営を行うためにはどのような投資をすれば良いのか考える動機になります。

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借入金を活用することでレバレッジ効果を得られる

会社経営では、できるだけ少ない資本でできるだけ大きな利益を出すことが望まれます。

借入金は負債であり、いくら多くの借入金を受けたとしても、資本は減りません。

たとえ利息を支払ってでも、借入金を使って利益がどんどん生まれる状況ができあがると、企業にとってうれしい状況となります。

このように、負債を活用して、資本利益率を高める効果のことをレバレッジ効果といい、経営者は積極的にレバレッジ効果の恩恵を受けられるようにするべきです。

資本利益率は、次の式で求めることができます。

ROE(資本利益率)=ROA(総資本営業利益率)+「ROA-負債利子率」×負債/自己資本

この式からわかる通り、「ROA-負債利子率」が0より大きい場合、レバレッジ効果が高い状態にあります。

つまり、負債を活用するほど資本利益率が向上します。

ということは、借入金の利子が投資から得られる利益よりも大きい場合、積極的に借入金を活用すると資本利益率が高まるということを意味しています。

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つまり、資金がない状態になってしまうことが最大の経営リスクです。決して借入金があることは悪いことではありません。

資金を安定させるために借入金を活用することは、全く悪いことではありません。

無借金経営は、資金に余裕がある状態が続くのであれば良いのですが、資金回収ができなくなったなど、想定外の事情が起き、資金繰りが悪化すると、倒産のリスクが高まります。

無借金経営は経営者にとって安心感があるのかもしれませんが、安定した資金繰りを確保している安心感を得ることも重要です。

最終的に利益が出れば問題がない

企業にとっては、無借金経営をするのが重要なのではなく、安定した資金繰りを確保して利益を出し続ける、実質無借金経営をするのが重要です。

どの分野でどうやって利益を出すのか?その利益を得るためにどのような投資をするのか?が企業にとって大切です。

また、経営の選択肢を増やすために、上手に借入金を活用することも重要です。

3~5年程度の事業計画を立てるときには、是非キャッシュフローと借入金のバランスをしっかりと確認することをおすすめします。

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まとめ

ここまで話をしたように必ずしも、無借金経営が良いわけではありません。また、必ずしも借入金が悪いわけではありません。

実質無借金経営をするには、上手に借入金を活用することが重要です。最終的には現金がある状態で、黒字にすることが大事です。

借入金を上手に利用して、安定した経営に取り組んでください。

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