借金一本化ができない!その理由とは

複数の借入金の返済に苦しんでいる人は数多くいます。

ローンの本数だけ返済があるため、返済が大変、毎月返済日が何日もあるため、いつも返済に追われている気分になると、精神的・経済的に追い詰められている人は少なくありません。

そのような状態を救ってくれる方法が借入の一本化です。

複数の借入金を一本化すれば、

  1. 利息が下がり、支払い利息を節約できる
  2. 毎月返済額が少なくなる
  3. 返済日が月1回になる
  4. 多重債務者ではなくなる
  5. 他のローンの審査に通過しやすくなる

などの数多くのメリットが生まれます。

しかし、このような良いことばかりの借入一本化ですが、だからこそ簡単に審査に通過できるわけではなく、実際に借入一本化を試みたけど審査に落ちてしまったという人も少なくありません。

しかし、審査に落ちるのには理由があります。

また、どの方法で一本化を行うかによって審査基準も異なります。

一本化には、

  • カードローン
  • おまとめローン
  • 不動産担保ローン

という方法があります。

この記事では、借入一本化の審査に通過できない理由を、一本化の方法ごとに審査基準とともに解説していきます。

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(仮名)
年齢:33歳
性別:男性
職歴:2007年~2014年地方銀行の貸付業務に従事

共通の審査基準

どの方法によっておまとめを行うのにかに関わらず、信用情報がブラックの人、借入金やクレジットカードなどの支払状況に遅れがある人は審査通過が難しくなります。

これは、おまとめでなくてもすべての審査に共通することですので、ぜひ頭の片隅に入れておいてください。

ブラック不可

おまとめであってもなくても、銀行・大手消費者金融などのすべてのローンにおいて、自己破産・債務整理・代位弁済・長期延滞・強制解約などの事故情報が信用情報に記録されているブラックの人は審査に通過することはできません。

ブラック情報とは要するに「借りたお金を踏み倒した」もしくは「借りたお金を長期間返済しなかった」情報です。

私たち個人も、以前に貸したお金が返ってこなかったことがあるとわかっている人にわざわざお金を貸しません。

同じように、過去にそのような金融事故があったことが分かっている人に銀行も大手消費者金融も融資を行わないのです。

関連記事をチェック!

ブラックリストとは、本当にあるの?

借金を滞納するとブラックリストに載る。よく言われることですがブラックリストは存在しないことをご存知でしょうか。 そんなはずはない、カードローンやクレジットカードの審査で落ちたことあるよ。疑問な点...


関連記事をチェック!

【悲報】信用情報(ブラックリスト)は期間が経つまで回復しない

信用情報開示したとき、信用情報に問題を発見。 それでもどうにかして借入したい、そういったこともあるでしょう。今回馬太郎が、元貸金業者である馬吉先生、馬元先生、竜馬先生に信用情報の回復方法について...

クレジットヒストリー重要

信用情報にはクレジットカードや借入金などの過去24か月分の支払状況が記録されているクレジットヒストリーという情報があります。

ここで、支払いに遅れたという記録が多い人は審査には通過できません。

住宅ローンであれば1年以内に1回でも遅れがあれば審査には通過できませんし、カードローンでも5回程度までしか許容されません。

クレジットヒストリーはあらゆる審査においてかなり重要で、クレジットヒストリーに問題がある人はいくら他の属性が良好でも審査には通過できないことがあります。

お金を期日通りに返済するかどうかは、最後は個人の人間性に依り、いくら収入があっても、お金にルーズな人はルーズです。

クレジットヒストリーはそのようなお金に対する人となりを現す重要な審査項目です。

申し込みブラックも通過困難

信用情報には、過去6か月以内のローンの申込状況が記録されています。

ここに、3回以上の申込情報が記録されている人を「申込ブラック」などと言い審査に通過できなくなります。

もし、誰かからお金を貸してくれと頼まれたとして、その人が自分以外の人にもお金を貸してほしいと頼んで回っていると知ったら、お金を貸しませんよね?

審査の際も同じです。
申込情報が多いと、「よほどお金に困っている」とか、「信用情報からは見えない隠れた借金があるのではないか」などと審査担当者から疑われて、審査に落ちてしまうことがあります。

関連記事をチェック!

カードローンの同時申し込みはNG?複数申込したら審査通ったけどww

どうも馬太郎です。どうしても借りたい!となった際、複数社へ申し込みを同時に行う、という考えが頭をよぎります。 しかしこの方法は、ネット上でいう「複数同時申し込み」という手法で、信用情報上良くない...


関連記事をチェック!

カードローンの申込履歴が悪影響を及ぼす可能性

どうも馬太郎です。カードローンに何度も申し込んでいると、申込履歴がカードローン審査、さらには住宅ローン審査に悪影響を与えないか心配になってきます。 今回は申し込み履歴が実際どのような悪影響を及ぼ...

延滞中

すべてのローンで、現在借入金やクレジットカードが延滞中の人も審査には通過できません。

延滞中の人は信用情報に「延滞中」という表示がついてしまいます。

この表示がある人は審査にはほぼ確実に通過することはできません。

延滞を解消すればクレジットヒストリーに遅れが記録されているだけの軽微なマイナス要因としかならないため、ローン申込の際には借入金やクレジットカードの延滞を解消してから申し込むようにしましょう。

関連記事をチェック!

消費者金融でお金を借りた後、いつまで延滞しても大丈夫?【融資担当者が語る】

お金を借りると返済日というものが定められています。 この際に返済しないとどうなるのでしょうか? また、さらに長期間延滞した場合にはどのようになってしまうのでしょうか? お金を延滞した...

カードローンで一本化不可能な理由

カードローンで一本化を行う場合には、一本化予定のローンも他債務として認識されるため、新規借入時よりもだいぶ不利な状態で審査がスタートしてしまいます。

カードローン審査は新規融資と同じ

カードローンの審査の際には、用途がおまとめだからと言って、特別な審査が行われるわけではありません。

新規で融資を申し込む人と同じように審査が行われ、新規で借りたお金から既存の借入金を一本化するということが行われます。

多重債務と判断される

信用情報には借入金の本数が記録されています。

ここで、3本以上の借入金がある人は多重債務者として判断され、審査に通過することは非常に困難になります。

資金使途が借入金の一本化であれば、借りたお金でこれらのローンを返済する予定なのですが、カードローンは一本化だからと言って、特別な審査は行われません。

審査を行う時に複数の借入金があれば「多重債務」と判断され審査通過は厳しくなります。

借入額がオーバーする

信用情報には他債務の借入金額が記録されています。

融資限度額について、銀行カードローンは年収の2分の1程度までと各社自主規制で決まっていますし、消費者金融は貸金業法という法律で年収の3分の1までという総量規制が定められています。

借入件数と同じように、審査の段階で、この枠の一定の範囲内をすでに複数の借入金で使ってしまっている場合には、その後一本化によって返済する予定であろうとなかろうと、審査に通過することができるのは、既存の借入金額と合計して、上記の借入可能額の範囲内までとなっています。

例えば、年収600万円の人は銀行からは総額で300万円までしか借りることができません。

しかし、すでに200万円の複数の借入金がある場合には、借りることができるのは、残り100万円までですので、この人がカードローンから新規に200万円借りて、既存の200万円を返済するということは不可能なのです。

関連記事をチェック!

年収と借金限度額とは【借入上限が、審査落ちに影響?】

カードローンは申し込み者のおよそ2人に1人は審査に落ちているのが実情です。 理由のひとつに、限度額を超えた高額の申込みが挙げられます。借金の上限を知って、適切に申し込みましょう。 銀行で借...

フリーローンも同じ

フリーローンも借りたお金を何に使用しても自由なローンですので、借入金の一本化に使用することができます。

融資方法が一括で、その後は期日までに完済できるように計算された金額を毎月返済していくだけという、融資方法と返済方法がカードローンと異なるだけで、審査基準はカードローンとほとんど変わりません。

そのため、すでに既存債務の借入本数が多重債務状態にある人や、すでに借入可能額がオーバーしている人もしくはオーバーしてしまう人は審査に通過することは非常に困難です。

銀行おまとめローンが通らない理由

銀行のおまとめローンは一本化予定のローンの借入金額や借入本数はそれほど審査に悪影響とはなりません。

そもそも多重債務者を対象としたローンですし、融資実行後は振込や領収書の提出により、融資金が確実に一本化を行ったのかを管理するため、審査の際にはそれほど問題になりません。

しかし、銀行のおまとめローンは申込できる人の属性に条件がついており、誰でも申し込むことができないという点と、既存債務の返済状況に厳格であるという点、また一本化によってメリットが生まれることが条件です。

また、消費者金融からの借入が多いと審査に通過できないことがあります。

申込基準に合致しない

銀行のおまとめローンの審査はカードローンローンより甘く、一本化予定のローンの件数や金額は審査の際にマイナス要因となることはありませんが、申込基準がカードローンよりも厳格です。

「前年度年収200万円以上」という条件がついていることが多いため、この条件を満たしていない人はそもそも申込むことすらできませんし、申し込んだとしても即刻審査には落ちてしまいます。

既存債務の返済に遅れが多い

おまとめローン既存債務の件数や金額は大きな問題にはなりませんが、返済状況に遅れが多い人は審査には通過できません。

返済に遅れが多いローンは回収不能になるリスクが高いローンです。

そのような他社のリスクをわざわざ自社で引き受けるようなことはしませんので、基本的に1年間の間に1回程度までしか返済の遅れは許容されません。

この点はカードローンよりも厳格です。

一本化メリットがない

一本化を行っても毎月の返済額が少なくならない場合には一本化の審査に通過することは難しくなります。

今の返済に遅れがなく、一本化によって返済額が少なくなるため、さらに返済に心配はないという状態にならないと、おまとめローンの審査に通過することは難しくなります。

消費者金融の借入が多い

銀行は消費者金融からの借入が多い人を審査の際にマイナス要因とみなす傾向があります。

普通、お金を借りようと思ったら、最初は信用のある銀行へ申し込むものだと銀行は考えているため、消費者金融から借入があるというだけで審査の際にはマイナスです。

消費者金融からの1本程度なら許容されることもあるようですが、2本以上になってしまうと、消費者金融の借入を銀行が引き受けるおまとめを行うことはしません。

そのような人消費者金融のおまとめローンに申し込んだ方がよいでしょう。

消費者金融おまとめローン

消費者金融おまとめローンは総量規制対象外で年収の3分の1を超える借入も可能ですが、銀行融資を対象としていないため、銀行からの借入はどうやっても一本化できません。

借入金の返済に遅れが多い

消費者金融のおまとめローンも銀行同様に、一本化予定の借入金の返済に遅れがある人は審査に通過することはできません。

銀行同様に競合他社のリスクをわざわざ自社で引き受けるようなことはしません。

そもそも銀行ローンはおまとめ不可

銀行からの借入の一本化を消費者金融のおまとめローンで行うことは不可能です。

消費者金融のおまとめローンは、貸金業法という法律によって商品性が厳格に定められた「貸金業法に基づくおまとめローン」という商品です。

貸金業法では、貸金業者のおまとめローンは貸金業者(消費者金融やカード会社)からの借入しか借り換えてはならないという内容が定められているため、消費者金融のおまとめローンは銀行や信用金庫などの金融機関のローンをまとめることは不可能です。

せっかく審査に通過しやすい商品なのですが、残念ながら銀行などの金融機関からの借入をこの商品でまとめることはできません。

不動産担保ローン

不動産担保ローンは、融資したお金が回収不能となった場合には、担保となる不動産を処分することで融資金の回収に充てるため比較的審査に通過しやすいローンです。

しかし、そのために不動産の処分可能性と価格が非常に重要になります。

不動産に流動性が認められない

不動産担保ローンは申込人本人に信用がなくても、担保となる不動産を処分することによって回収できると判断されれば融資を受けることができる可能性があります。

このため、不動産が処分可能かどうかということが審査の際には重要になります。

換金性の低い地方都市の山の上の土地などは担保として認められない場合が多く、多くの不動産担保ローンは首都圏と大阪近郊の都会の不動産しか担保として取り扱ってもらえない場合もあります。

関連記事をチェック!

土地、不動産を担保に借入するメリット・デメリット

銀行から借入を行う際に、銀行から担保を要求される場合があります。 そもそも担保とはどのようなもので、何のために担保を取るのでしょうか? また担保とはどのような資産が必要で、担保に差し入れる...


関連記事をチェック!

日本保証「不動産担保ローン」

皆さんこんにちは、馬三郎です。 今回は日本保証「不動産担保ローン」について説明したいと思います。 日本保証「不動産担保ローン」について ※日本保証公式WEBサイトより引用 ...

先順位で担保価値が見込めない

不動産を担保とする際には不動産登記簿謄本に抵当権という権利を設定します。

1つの不動産には複数の抵当権を設定することができ、上から抵当権設定順位1位、2位、3位などと言います。

上の抵当権から順に優先して回収する権利があり、下の順位から見た上の順位を先順位と言い、下の順位の抵当権を後順位と言います。

例えば評価額3,000万円の土地に抵当権第1位が2,000万円、第2位が1,000万円設定されていたとすると、この土地には、1位2位の回収分の評価額しかないことになります。

先順位の抵当権によってこれ以上回収する見込みのない不動産を担保としても、後順位の抵当権には回収する余地がない場合には融資が行われないことになります。

銀行と消費者金融の借入がある人

銀行のおまとめローンは銀行借入、消費者金融おまとめローンは消費者金融からの借入を一本化することを主な目的としているため、消費者金融と銀行からの借入がそれぞれ複数ある人はすべての借入を一本化するということは難しいかもしれません。

一本化は難しいかも

銀行のおまとめローンは基本的に銀行のローンをまとめること、消費者金融のおまとめローンは法的に消費者金融ローンをまとめることに設計されていますので、銀行と消費者金融それぞれから複数の借入がある人のローンを一本化することは難しいのが現状です。

例えば、銀行から2本、消費者金融から2本の借入がある人は、消費者金融のおまとめローンでは当然ながら消費者金融の借入2本しかまとめることはできません。

逆に消費者金融からの借入が2本あった場合には、銀行のおまとめローンで審査に通過することは難しくなるため、消費者金融からの借入複数を銀行ローンと一緒に銀行のおまとめローンで一本化を行うことはできないでしょう。

まとめ

借入の一本化ができない理由は以下のようになっています。

  1. 信用情報がブラック
  2. クレジットヒストリーに遅れが多い
  3. 一本化を行う予定のローンの返済に遅れが多い
  4. 消費者金融の借入が多い(銀行のおまとめローンの場合)
  5. 地方の換金性の低い不動産を担保とする(不動産担保ローンの場合)
  6. 担保の不動産に先順位があり、担保としての価値がない(不動産担保ローンの場合)

これらに該当しない場合には、カードローン・フリーローン・不動産担保ローンのいずれかの方法で、審査に通過できる可能性があります。

借入の一本化は成功すれば、メリットが大きくデメリットが少ない方法ですので、複数の借入金の返済に苦しんでいる人は、本当に苦しくなって返済に遅れが生じて信用情報に傷がつく前に早めに行っておきましょう。