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会社の企業経営のための資金調達方法のメリット・デメリット

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執筆者の情報
名前:馬沢結愛(30歳)
職歴:平成18年4月より信用金庫勤務

主な資金調達方法

資金調達とは、新たに事業を始める時や会社を経営していく上で必要な資金を調達することをいい、その資金調達の方法には様々なやり方があります。

主な資金調達の方法として「出資」「借入」「補助金・助成金」があり、それぞれの方法にはメリット・デメリットがあります。

ここでは、それぞれの具体的な資金調達方法とメリット・デメリットについて解説していきます。

出資による資金調達

出資による資金調達には「自己資金」「他の会社からの出資受入れ」「社員持株会」が挙げられ、出資による資金調達は主に会社の設立や創業をする際の資金を準備する為に行う資金調達の方法です。

自己資金による資金調達

事業主個人の資産を会社に資本金として差し入れする方法です。会社を設立する際に初めて行う資金調達が自己資金となります。

資金の出所は個人の資産となりますので、出資できる資金には限度がありますが、資本金は比較的自由度が高く、資本金を増やすことや減らすこともできます。

【メリット】
・経営の状況により資本金の増資や減資がしやすい

【デメリット】
・事業主個人の資産の為、限度がある
・会社が倒産した場合に資産を失ってしまう

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他の会社からの出資受入れによる資金調達

株式会社の場合に自社の株式を他の会社に譲渡して出資を受入れることによって資金を調達する方法です。

譲渡する会社との関係性が重要となる為今後も協力などを期待することができるが、場合によっては経営権そのものが譲渡先に渡ってしまう危険性もあります。

【メリット】
・譲渡した会社からの支援・協力が見込める

【デメリット】
・譲渡した株式の比率が全体の半数を超えてしまうと経営権まで譲渡となる

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社員持株会による資金調達

その会社の社員が資本金を出資することによって資金調達する方法です。

「持株会」ですので、社員による組織の発足と理事の選出が必要となり、規約などの制定も必要となります。

【メリット】
・社員が出資をする為、仕事に対する熱意が強くなる

【デメリット】
・出資している社員が退職する場合に買取しなければならない

借入による資金調達

借入による資金調達の方法として「会社の代表・会社役員などからの借入」「金融機関などからの借入」があります。

会社設立・創業時よりも、会社の事業継続の為の資金調達として主に活用されます。

会社の代表・会社役員などからの借入による資金調達

会社設立時に個人資産を会社に差し入れすることと同じ意味にはなりますが、事業開始後に経営難などの理由から会社の代表・会社役員から資金を借入することによって資金調達する方法です。

会社の代表・役員からだけでなく、代表・役員の家族や親戚からの借入もこの資金調達方法に該当しますし、貸す側との関係性が特に重要となります。

あくまでも借入ですので、決算書には借入の期間により短期借入金か長期借入金のどちらかに「代表者勘定」として記載され、借入金の明細にも記載されます。

しかし、金融機関などからの借入金がある場合や会社経営が厳しいといった状況では個人へ返済するという意味から返済する優先度が低い順位になりやすい傾向があります。

【メリット】
・資金調達までの期間が短い
・借入の条件などを自由に設定することができる

【デメリット】
・他の借入金返済に比べ返済が後回しになりやすい
・貸す側との関係性が崩壊する危険性がある

金融機関などからの借入による資金調達

銀行などの金融機関や日本政策金融公庫などから借入をして資金調達する方法です。

売掛金が入金されるまでの期間に必要となる資金などを借入する「運転資金」や会社で所有・使用する為の建物や機械などを購入するための資金を借入する「設備資金」があります。

運転資金の場合は契約した借入金の使い道を証明しなくても良い場合もありますが、設備資金の場合は使い道の証明(見積書や注文書、支払先への振込が条件)が必要となりますので、調達した資金の使い道が限定的となる場合があります。

また、購入する設備を担保にしたり、会社が所有する不動産を担保に入れなければならなくなり、借入金と担保に入れた不動産の価格によっては代表者個人が所有する不動産までも担保に入れなければならない場合もあります。

【メリット】
・安い金利で借入することができる
・返済実績を作ることによって次回以降の借入がしやすくなる
・信用保証協会の制度融資によって低金利で借入することができ、地方自治体が支払利息や保証料の全部または一部を負担(利子補給)してくれる
・運転資金の使い道は契約時に明示すれば比較的自由に使うことができる

【デメリット】
・資金調達までの期間が長い
・審査によっては借入することができない
・担保設定をしている場合、返済できなくなれば金融機関に会社の資産を取り上げられてしまう
・信用保証協会付融資の場合、金利負担の他に保証料の負担がある
・設備資金の場合借入金の使い道は限定的となり、本当にそのための資金となったかを証明する必要がある

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補助金・助成金による資金調達

国や地方公自治体などが事業を営むまたはこれから事業を開始する会社を支援することを目的とした様々な補助金・助成金の制度を活用することによって資金調達する方法です。

補助金・助成金は申請することによって受取ることができますが、申請する為にはまず受取りたい補助金・助成金の条件に合致していなければならず、補助金・助成金の出所は公的資金になりますので審査があります。

しかし、ほとんどの場合はその補助金・助成金の条件に合致していれば受取ることができる為、審査で落されるということはよほどのことがない限りないと言えます。

補助金・助成金は国や地方自治体が会社を支援することを目的としている為、借入金とは違い返済するということはなく、受取った後は自由に資金を使うことができます。

【メリット】
・返済をしなくても良い
・条件さえ合致すればほぼ受取ることができる

【デメリット】
・条件が合致しなければ申請することができない

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自己資本を増やす

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借入は貸借対照表上の負債を増やして資金調達を行う方法です。

資本を増やして資金調達を行う方法もあります。

資本は負債と異なり返済義務がないため、一見ベストな方法と思いがちですが、デメリットもあるためしっかりと把握しておきましょう。

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個人資産の出資を受ける

経営者個人や、親族などから出資を受ける方法です。

会社のお金が足りなくなった時に、親などに「少しお金を貸して欲しい」と出資を依頼するケースも少なくありません。

このような借入金は「役員借入金」として負債に計上しますが、実質的には返済期限も利息も決まっていないことが多いため、銀行は役員借入金が長期間貸借対照表に表示されていると、この借入金を資本金に振り替える審査を行っています。

エンジェル投資家を探す

エンジェル投資家とは、若手起業家やベンチャーなどに出資を行う個人投資家です。

エンジェル投資家となる人はすでに社会的に成功した人が多いため、「若い人を応援して社会貢献をしたい」と考えています。

そのため、社会に貢献できる技術やアイデアを持っている人や会社の方が投資家の投資を受けやすい傾向にあります。

エンジェル投資家を探すには、マッチングサイトやコンサルタントが存在しますので、そちらに相談してみましょう。

ベンチャーキャピタルを利用する

ベンチャーキャピタルとは、上場前の企業へ投資をして将来的に上場した際に利益を獲得することを目的としたファンドです。

ベンチャーキャピタルはエンジェル投資家と異なり、完全に利益目的で投資を行っているため、事業の将来性はもちろん、会社の収益力や、成長性や、投資額と比較してどの程度の企業価値があるのかなどといったことを冷静に分析して投資の意思決定を行います。

また、将来的に上場する企業への投資を目的としているため、すでにある程度の企業規模がある会社でないと、ベンチャーキャピタルからの投資を受けるのは難しいでしょう。

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補助金を利用する

国や地方自治体の政策目的に見合った事業を行う会社に対して、国の省庁や地方自治体は様々な補助金を用意しています。

補助金は事業概要に沿った事業さえ行っていれば返還義務はないため、こちらも資本の増強によって資金調達を行う方法と言えます。

具体的には再生可能エネルギー、創業、事業承継などの現在国が抱えている課題を解決する事業を行う事業者に対して補助を行っていることが多いです。

何か事業を始める時や設備投資を行う前には、自社が受けられる補助金がないかまずは探してみるのもよいでしょう。

なお、補助金は無数にありますが、中小企業庁のホームページなどから全国の補助金を簡単に探すことができます。

事業を一部売却する

自社の事業の一部を売却することで資金調達を行うことができます。

これは、資本を充実させるというよりも株式を売却するという方法に近いかもしれません。

簡単に言えばM&Aを行うということです。

事業の売却先を探すにはコンサルタントや銀行などに相談すると売却先を見つけてくれる可能性があります。

「技術はあるけど採算が合わない」というような場合には、自社の事業の一部を売却する方法を検討してみましょう。

IPOを実施する

IPOとは株式を新規発行することです。

IPOは会社が新規で証券取引所に上場する前に行われます。

このため、上場後の値上がりを期待する投資家から申し込みが殺到するため、IPOはかなり簡単に資金を集めることができます。

しかし、取引所に上場するためには企業規模などのかなり高いハードルをクリアしなければならないため、中小企業が簡単に行うことができる資金調達方法とは言えません。

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最も簡単で、株式を売却することもなく、お金を借りることもなく資金調達することができる方法です。

不要な資産を売却すると貸借対照表が軽くなり、銀行からも投資家からの評価も上がります。

また、資産の維持にかかるコストも軽減できるため、収益力も向上します。

上記2つの方法で資金調達する前には、まずはこちらの方法を試してみることをおすすめします。

主な資金調達の手段は以下の3つです。

不要な固定資産を売却する

土地、建物などの不要な固定資産を売却する方法です。

銀行が企業再生を行う際にはまずはここに手をつけます。

固定資産は税金などの維持コストがかかるため、ここを売却することによって、管理コストを軽減することができ、収益力も向上します。

また、固定資産の売却によって、固定資産が現金という流動資産に変わるため、企業の決算書の評価は飛躍的に向上します。

不要な資産を持っている企業はまずは資産の売却によって資金調達する方法を検討すべきでしょう。

また、他社の株式や社債などの有価証券を保有している場合にはそちらの資産を売却することでも資金調達を行うことができます。

企業の規模を小さくする

採算性の悪い工場などを閉鎖して売却する方法です。

この方法は不動産の売却と事業の1部売却と同じような考えですが、工場や機械などの設備だけ売却して、人員を収益が出ている事業に集中することで、収益が出ている部門の収益力をさらに高めることができます。

選択と集中という観点から、企業経営を見直し、その過程で資産の売却を行うことで資金調達する方法です。

ファクタリングを利用する

ファクタリングとは、企業が持っている売掛金などの売上債権を売却する方法です。

売掛金は期日まで現金化しません。

このため、期日前にファクタリングを行うことによって売掛金の期日前に資金調達を行うことができます。

ファクタリングは消費者金融系のファクタリング会社などが存在しており、最短即日で売上債権を買い取ってくれる業者も存在します。

すぐに資金調達ができる有効な方法であることは間違いありませんが、ファクタリング手数料が高いというデメリットがあります。

場合によっては売上債権額の20%以上が手数料として取られてしまうこともあります。

またファクタリングには審査があり、売上債権の債務者の企業の業況が悪い場合には審査に通過することはできません。

しかし、自社の信用状態が悪い会社でも、売上債権の債務者の業況がよければファクタリングに応じてくれる可能性もあります。

このような場合には銀行融資を断られた際の資金繰りの手段としてもファクタリングが活用できます。

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まとめ

会社の資金調達方法にはさまざまな方法がありますが、会社の状況などによりその調達方法は変わってきます。

一番は返済の必要がなく条件が合致していれば受取ることができる補助金・助成金を活用することが良いですので、まずはどんな補助金・助成金があるかをチェックすることをおすすめします。

金融機関からの借入は、利息負担や保証料の負担、担保設定など一見するとデメリットが多いように感じますが、取引を長くしていることや一度借入をして返済の実績を少しずつ積み重ねていくことができれば、多少会社経営が傾いたとしても助けてもらえる可能性があります。

また、信用保証協会の制度融資や日本政策金融公庫制度融資など、メリットが得られる制度も活用しながら資金調達する時の会社の状況によって、今どのような資金調達が一番メリットになるかを考える必要があります。

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