勉強しながらお金がもらえる”キャリアアップ”とは?
ペットの勉強も、ソムリエも、経理も!!
世の中には様々な資格や講座がありますが、そのなかから今の仕事やこれからしたい仕事に役立つものを勉強すると国からお金がもらえる制度があるのをご存知ですか?!
仕事をするにはさまざまな能力が必要です。
経理のように多くの人が知っている能力ももちろんですが、その業界、その仕事特有の技術などもあると思います。
ただ、そういった能力を磨いても「なんとなく上達した」とか「一通りできる(はず)」という段階では、他の方へのアピール力が弱かったりします。
アピール力を付けて今の会社での存在感を高めたり、ずっと勤めていられるように能力を磨くとか、転職などに役に立つのが「資格」や「講座の修了」といったわかりやすいハードルをクリアすることです。
そこで注目したいのが、国からお金をもらえる「教育訓練給付」という制度です。
教育訓練給制度は、専門学校などで行っている対象講座を受講・修了すると、受講料の一定割合が戻ってくるという制度で、対象講座は結構バリエーションが豊富です。
たとえば以下のような講座が対象になっていますが、興味のある講座はありますか?
【一般教育訓練】
◎情報関係
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◎事務関係
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◎専門的サービス関係
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◎営業・販売・サービス関係
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◎社会福祉・保健衛生関係
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◎自動車免許・技能講習関係
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◎技術関係
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◎製造関係
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【専門実践教育訓練】
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ここに書いたのは対象講座のごく一部! まだまだいろいろあります。
キャリアアップ、スキルアップに興味があるなら一度ハローワークのサイトで検索してみることをおすすめします。
あ、念のため「ハローワーク」だからといって「退職」が前提なわけではありません。今の会社で「末永く働き続けるためにも能力アップに役立ててね」という制度ですのでご安心を。
受講料の20%~40%も戻ってくる!
教育訓練給付金は2種類あります。
比較的短期間で修了する講座などを対象にした「一般」教育訓練給付金と、本格的な勉強が必要なため1年や2年といった長期間専門学校に通う必要がある「専門実践教育訓練給付金」です。
◎ポイント1…「ちゃんと最後まで勉強する」!(^_^;)
給付金は受講が終わったあと申請して受取るという流れのため、申し込みしただけではダメなんです。お金をもらうためには出席率とか提出物とか所定の要件をクリアして学校からお墨付きをもらう必要があります。
本当に勉強して身につけようとすればクリアできる要件だとは思いますが、心配な場合は(特に「専門実践」の方は)要件も確認してからチャレンジしたほうがいいかもしれません。
◎ポイント2…「雇用保険」に入ってからの期間は?
雇用保険は会社員のための制度ですから自営業者などは対象外なところが残念ですが、会社員を1年以上している人はチャンスです!
「一般」の方は、本当なら3年以上雇用保険の加入期間が必要ですが、まだ利用したことがなければ今なら1年以上の期間があれば利用できます。
「専門実践」の方は、本当は10年間の雇用保険加入期間が必要ですが、この制度が平成26年10月に新設された制度ということもあり、平成26年10月以降に「一般」も「専門実践」も利用したことがなければ2年の加入期間でも利用できることになっています。
また、既に退職していても、退職から1年以内に講座が始まる場合は教育訓練給付金を受給できるかもしれません。ハローワークに確認してみましょう。
◎ポイント3…受講料に対する「給付金の割合」
給付金の額は教育訓練の種類と受講料によって変わります。
「一般」は専門学校等に支払った入学金や受講料の20%で、10万円が上限です。つまり50万円の講座なら10万円ですが、30万円の講座なら6万円ということです。
また下限が4千円のため2万円未満の講座は対象外ということになります。
「専門実践」は入学金や受講料の年額の40%で、32万年が上限です。年間32万円ですが、3年まで対象になるので、講座全体の合計は96万年が上限ということになります。
それに加えて「専門実践」の方には終了後1年以内に所定の資格を取得し就職もすれば20%上乗せされるという嬉しい追加もあります。
本当にお金がない主婦のやりくり方法~パートやスキマ時間の副業で小遣い稼ぎ~
手続きは住まいの近くのハローワークで
やる気があればお金の面でちょっと助けてくれる「教育訓練給付」制度。
対象講座はネットで分野別にざっと見ることもできますし、キーワードで検索もできるため、見るだけでも面白いと思いますよ。
今回は概要と受給の可能性について紹介しましたが、実際の手続きなどはハローワークのサイトに詳細がありますのでチェックしてみてください。
ファイナンシャルプランナー
中村 薫
【書籍】
・お一人様かも? と思ったら始めるお金計画(学研パブリッシング)
・人生で「必ずかかるお金」に困らない本(大和出版)
【雑誌】
・バンクビジネス(近代セールス社)
・週刊東洋経済(東洋経済新報社)
・週刊ダイヤモンド(ダイヤモンド社)
・・・ほか多数ブログ:https://blog.livedoor.jp/kyara2004/
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