お金がないので借金返済できない。もう無理なときどうすればいいの?
借金返済ができないため、また新しい借金をしてしまった…こうなってしまうと完全に借金地獄です。
このような借金地獄に陥ってしまった場合、解決方法はあるのでしょうか。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
目次
お金がなくて借金返済ができないときの6つの対策
1年間に3回支払い滞納をしてしまうと、「金融事故」とみなして信用情報機関に登録してしまう金融機関も、少なくありません。
金融事故を起こすと、ローンが組めない、クレジットカードが持てないなど、今後の経済活動にも支障が出ます。
どうしてもお金がなくて借金返済できないときの対策を、以下で説明していきます。
1.親からお金を借りる
まずは身近な存在である、親に借金の相談をしてみてはいかがでしょう。
それほど多額の金額でなければ、お金を貸してくれると思いますよ。
社会人にもなって給料をもらっているのに、親に借金の相談をするのは恥ずかしくて仕方がない気持ちは、分からないではありません。
もちろん親には親の事情があるため、いくらお金を貸して欲しいと頼んでも借りられない場合もあります。
とりあえず頭を下げて、必ず返済することを約束する、場合によっては借用書を自ら用意して持って行くくらいの気持ちで頼んでみましょう。
2.生活費用を見直す
ネットで「節約生活」などのキーワードで検索すれば、見直すべき生活費を調べることができます。
今まで気がつかなかったような節約方法が満載ですから、それをもとにしてできることから確実に行うことが大切です。
- 携帯電話の契約内容を見直すことや格安スマホに切り替える
- 生命保険や車の任意保険を見直す
- 一回読んだらもう読むこともないような雑誌は買わない
- コンビニで買い物をしない
食事は当然自炊にすることを実践するだけでも、月額2万円や3万円は違ってきます。
3.他社借り入れを返済に充てる
借金を「借りて返す」は、悪循環なのでおすすめできません。
しかし、既に契約を結んでいるローンがあるのであれば、既存のローンでの借り入れを返済に充てるというのは選択肢の1つとなるでしょう。
当座のピンチを乗り越えられるのであれば、無理のない範囲で利用するのは決して悪いことではないはずです。
もちろん、新たに借り入れを行う以上は返済義務も新たに生じることになり、再び借金返済に苦しむことになるかもしれません。
4.クレジットカードの支払方法を変更する
クレジットカードのショッピングを利用しているなら、支払い方法を一回払いではなく分割払いやリボ払いに変更してみましょう。
分割払いやリボ払いは金利手数料がかかってしまうため、本当ならやめておきたいことですが、現在の生活水準を赤字から黒字に転換させるまでの間は、なるべく毎月の出費を抑えるための暫定的措置としてやむを得ません。
支払方法の変更は、カード会社の会員サイトから簡単に行えます。
生活の見直しによって家計収支が十分に黒字になったのなら、支払方法を忘れずに元に戻しておきましょう。
クレジットカード分割変更の詳細~手数料・できない理由・対処法まで
5.公共料金は後回しにしよう
クレジットカードの返済遅れは1日遅れでも、信用情報機関に情報が登録され、生活が正常に戻ったときのカードローンの申し込みやクレジットカードの利用にも、差し支えが出ます。
残ったお金で生活していくために、電気・ガス・水道やNHKの公共料金は、後回しにするしかありません。
返済期限がそれぞれ決まっていても、実際に電気・ガス・水道が止まるのは、およそ50日以上滞納した場合です。
もちろん、利用停止になる前には必ず連絡書面が届きますので、書面が郵送されるまで無視していても突然止められることはありません。
6.モノを売る
家の中にあるモノをリサイクルショップに持ち込んで現金化することを検討してみましょう。
生活に必要な最低限の家電製品を残して、普段使わないようなデジカメやゲーム機、ゲームソフトやコミック本を数多く売れば、借金返済分のお金くらいは作れるのではないでしょうか。
モノを処分して現金化することで、消費者金融から借りる場合とは異なり利息もかからず返済義務もない、最も実のあるお金として活用できます。
お金を借りる以外で返済資金を用意する方法
お金を借りる以外に返済資金を用意する方法を、いくつか挙げていきます。
副業で稼ぐ
本業の給料が振り込まれるのはまだ先で、給料が振り込まれるまで返済を待ってもらえないという場合もあるでしょう。
そのような場合は、すぐにお金を手に入れられる副業で稼ぐのが効果的です。
クラウドソーシング
最近では家でできる副業も増えてきており、家でできる副業の代表的なものがクラウドソーシングです。
クラウドソーシングとは、仕事を発注したい企業や個人と、仕事を受注したい個人のマッチングを行うサービスであり、クラウドソーシングを利用することで家にいながらいろいろな仕事を受注できます。
仕事の募集要項に目を通して、仕事の内容・難易度・報酬などを確かめたうえで、自分に合っていそう・できそうな仕事に応募するといいでしょう。
なお、行った仕事に対する報酬がいつ得られるかは、仕事の形式やクライアントごとに異なります。
早くお金が必要な場合は、報酬が振り込まれるタイミングにも気を付けて仕事を選ばなければなりません。
Uber Eats
Uber Eatsも最近では副業として人気があります。
空き時間にいつでも自由に働けるうえに、一般的なバイトとは異なり履歴書を提出する必要もなければ面接を受ける必要もなく、登録会に参加するだけですぐに働き始められます。
特に大都市での需要が著しく増えているので、都会に住んでいるかたはUber Eatsで稼ぐチャンスが十分にあるでしょう。
なお、Uber Eatsの報酬は日曜締めの水曜払いとなっており、週払いでお金が受け取れますが、料理を注文した人が「現金注文」を利用した場合は、料理を届けたその場で報酬を受け取れるようになっています。
週払いでもその場で受け取る場合でも、できるだけ早くお金を必要としている人にとってはありがたいですね。
不用品の売買で稼ぐ
不用品を売って稼ぐというのも、すぐにお金が必要な場合には有効な手段です。
先ほど、リサイクルショップで私物を売る方法について触れましたが、ここではインターネット経由で不用品を売る際に利用できるサービスを挙げていきます。
ヤフオク
ヤフオクでは、オークション形式で私物を売ることができます。
オークション形式ということもあり、自分が出品した商品を欲しいと思う人が複数人いた場合、想定していたよりも高値で買い取ってもらえる可能性があるのは、大きな魅力の1つでしょう。
ただ、自分が商品を出品したタイミングで、たまたまその商品を欲しいと思っている人の目に留まらなければならないので、多少運が必要とも言えます。
リサイクルショップ等に持っていってもあまり値の付かないようなもの(カードゲームですでに絶版になっているレアカードなど)のほうが、ヤフオクでの出品には向いています。
メルカリ
メルカリではヤフオクとは異なり、出品者があらかじめ買い取り希望金額を設定したうえで、商品を出品します。
購入検討者がその値段に納得すれば、そのまま購入で話が進みますが、値引き交渉を持ちかけられることもよくあるようです。
値引き交渉で相手と色々と言いあって、精神的に疲弊するのは望んでいないと思いますので、出品する前に「どこまでであれば値引きを受け入れるか」をあらかじめ決めておくといいですね。
相場がよく分からないものを出品する場合は、同じ商品や似たような商品がメルカリでどの程度の値段で取引されているのかを確認してから、出品するのが賢明です。
eBay
eBayはヤフオクと同じく、インターネットオークションのサイトですが、主に日本国内での取引が多いヤフオクとは異なり、世界中の人との取引が可能です。
そのため、どちらかと言うと日本国内よりも海外で人気のある商品をオークションに出したい場合は、ヤフオクよりもeBayを利用したほうが、高値で買い取ってもらえる可能性が高まるでしょう。
ただ、日本での認知度は圧倒的にヤフオクの後塵を拝していますので、上述したような商品を出品するのでない場合は、素直にヤフオクを利用したほうが買い取り手が見つかる可能性は高いです。
日雇いバイトで稼ぐ
本業が休みの日に日雇いバイトで稼ぐという方法も、急いでお金を手に入れたい場合は検討したい方法の1つです。
日雇いバイトには、工場内作業のような肉体労働系からデータ入力のような事務作業系まで、幅広いものがあります。
自分の働けそうな内容および、働けそうな場所・時間帯のものを選んで応募するといいでしょう。
なお、日雇いバイトは一般的なバイト求人サイトや求人雑誌などでも募集がありますが、派遣会社に登録することで請けられるようなものもあります。
派遣会社は履歴書を持参して簡単な説明を受ければ登録できるところも多いので、派遣会社も活用すると、選べる日雇いバイトの幅が広がるでしょう。
働いた分の報酬は、仕事終わりにその場で手渡し、翌日金融機関口座に振込などさまざまなので、事前に確認しておくことを忘れないでください。
身近なお金の見落としがないかもチェック!
借金返済のためになんとかお金を捻出することを考える場合、身近なお金の中に見落としがないかを確認することも重要です。
うまくいけば、大した労力をかけずにお金を生み出せる場合もあります。
解約できる保険はないか
保険に加入している人は多いと思いますが、掛け捨てでない保険の場合、解約することで「解約返戻金」というお金が返ってきます。
保険は万が一の備えなので、解約しようと考えることはあまりないとは思いますが、複数の保険に加入しているのであれば、そのうち1つぐらい解約しても大丈夫な場合があるかもしれません。
解約返戻金として戻ってくるお金がいくらになるかは、解約する保険に加入していた期間にもよりますので、加入期間が短い保険を解約してもあまり意味がありません。
換金できる金券やポイントはないか
商店街の福引きで当たった、会社の忘年会のビンゴの商品でもらったなどの理由で、金券や商品券をお持ちの人もおられるでしょう。
クレジットカードをよく利用する人であれば、大量にポイントが貯まっているかもしれません。
そういった金券・商品券・ポイントは、現金に換金できる場合があります。
金券や商品券は、金券ショップに持っていけば額面の95%前後で買い取ってもらえるので、ほぼ同額の現金に交換できます。
また、クレジットカードのポイントもカードのマイページで交換手続きを行うことで、口座に現金を振り込んでもらえます。
ただ、クレジットカードのポイントを現金に交換する場合は、実際に振り込まれるまでに少し時間がかかりますので、借金の支払期限に間に合うかどうかは、事前に確認しておいたほうがいいでしょう。
おまとめローンで返済節約
「借金返済のためのお金を作る」という方向性からは少しずれますが、借金の一本化やおまとめローンの利用も検討しましょう。
30万円のカードローンを3社契約するよりも、90万円のカードローンを1社で契約したほうが、返済しなければならない金額を抑えることができます。
3社から借り、それぞれたとえば1万円ずつ支払っていたとしましょう。
その1万円の中には、利息分と元金分が含まれていますよね。
90万円のカードローンにしたとしても、負担しなければならない利息の額は変わりませんが、元金分は、バラバラに3社へ支払っているよりも1社に支払うことで少なくなります。
このように借金をまとめることで、抱えている借金額は変わらないながらも、毎月支払わなければならない金額を抑えられます。
無職になって支払いに困ったら市役所から借りる
無職になってしまった場合、初めのうちはハローワークから給付される失業給付金があるので、借金を抱えていたとしても何とか乗り切れるでしょう。
ただ、ハローワークの失業給付金も終わり、いよいよ本格的に借金の支払いができなくなる場合は、市区町村役場に行って相談してみましょう。
生活困窮者のかたは、自治体や社会福祉協議会からお金を借りられる場合があります。
生活福祉資金貸付制度
社会福祉協議会では、生活福祉資金貸付制度で生活困窮者に対して、自立支援を促すために支援を行っています。
生活困窮者は極端に収入が少ない人や障害を持っている人、高齢者世帯などが対象になるものの、求職中の無職の人に対しても低金利で貸し付けを実施しています。
連帯保証人がいれば基本的に金利はかかりませんし、連帯保証人がいなくても金利は年1.5%という非常に低い金利です。
返済期間は借り入れる目的によって10年から20年と長く、返済するまでの据置期間は6カ月から12カ月ほど見てくれます。
借りられる金額は単身世帯だと月額15万円程度、二人世帯だと月額20万円程度なので、借金返済に充てる金額としては十分でしょう。
緊急小口資金
上述の生活福祉資金は、申請してから借りられるまで1カ月ほどかかってしまいます。
そこで、緊急的に生活を立て直すために、緊急小口資金の利用も検討してみましょう。
緊急小口資金なら申請してから一週間ほどで10万円以内の現金が手に入りますので、一時的には支払いに困る場合でも対処できるでしょう。
なお、生活福祉資金にせよ緊急小口資金にせよ、実際に融資を受けるためには審査に通過しなければならないので、申請したからと言って必ず融資を受けられるわけでないことには、注意が必要です。
年金担保貸付融資制度
年金を受け取っている場合は、独立行政法人福祉医療機構の「年金担保貸付融資制度」を利用して、年金を担保にして融資が受けられます。
融資を受けるためには、融資金の必要性等の確認のため、見積書や請求書等の資料を提出する必要があり、資金使途も申告しなければなりません。
融資を受けられる金額は最大で200万円なので、借金返済に充てる金額としては十分でしょう。
なお、年金担保貸付融資制度は2022年3月末で申し込み受付を終了する予定であり、それ以降は年金担保貸付融資制度は利用できなくなることは、念頭に置いておきましょう。
失業給付金・求職者支援制度
ここまでは、「ハローワークの失業給付金も終わり」という前提で話を進めてきましたが、ハローワークの失業給付金はかなり長い期間給付されます。
また、ハローワークの求職者支援制度では、求職者を対象にして一定金額の給付を行っています。
そのため、失業給付金や求職者支援制度が利用できる段階であれば、借金返済に充てるお金を心配する必要は、そこまでないと言えます。
逆に言えば、失業給付金や求職者支援制度が利用できなくなってからは、上述してきたような制度しか頼れるものがなくなりますので、できるだけ早めに再就職先を見つける必要があるでしょう。
返済しないとどうなるの?
督促請求されたら、お金がなくてどうしても支払うことができない窮状を訴えるようにしましょう。
そうすれば金融機関の担当者も、返済方法を工夫してくれたり返済期日をリスケジュールしてくれたりすると思います。
金融機関としては貸したお金が全く返ってこないよりは、最低でも元金分だけ取り戻したいと思うものです。
今までの毎月返済額が2万円だったら、1万円に減額するとか、場合によっては先に元金分だけを返済し、元金分の返済が終わったら利息の返済をするような方法をとってくれる場合もあります。
元金分だけならなんとか返済していくことができるというのなら、担当者の提案を受け入れましょう。
督促されても電話に出ないのでは、返済計画を練り直すこともできません。
最終的には裁判所に訴えられることになってしまいます。
裁判所から呼び出し状が来ても出頭しなければ、金融機関の言い分がそのまま通ってしまい、強制執行による財産の差し押さえや、給料の差し押さえも覚悟しなければなりません。
給料はいくらまで差し押さえできるのか
裁判によって債務名義を取得されてしまえば、簡単に財産の差し押さえをされてしまうのです。
給料はいくらまで差し押さえされてしまうのか、心配になりますね。
全額差し押さえされてしまったのでは生活していくことができず、ますますお金がなくなってしまいます。
法律上、給料を差し押さえする場合は、44万円未満の給料なら1/4まで給料から天引きされてしまいます。
30万円の給料なら7万5,000円、 25万円の給料なら6万2,500円を強制的に持って行かれてしまいます。
給料を差し押さえするには、勤務先に裁判所から命令書が届きます。
命令書が届けば会社に借金をしている事実がバレてしまうばかりか、返済していないことさえわかってしまうため、気まずい雰囲気になることは間違いありません。
信用情報機関にキズがついてしまう
給料を差し押さえられるということは、それだけ借金の返済を滞納しているということですから、差し押さえられる前に延滞情報として信用情報機関に登録されてしまいます。
延滞情報は金融事故と扱いは変わりません。
金融事故を起こしてしまうと、お金に関する契約を結ぶことは限りなく難しくなり、クレジットカードの更新もできなくなってしまうことが多いです。
また、賃貸住宅を借りる場合、保証会社が消費者金融業者やクレジットカード会社のような金融機関の場合は、当然信用情報機関に加入していますから、アナタが金融事故を起こしたということがわかってしまいます。
金融事故を起こしてしまうと、アパートさえ借りることができない状態も考えなければなりません。
返済できないなら債務整理を検討しよう
あらゆる手段を尽くしてもお金がなく借金返済できないなら、債務整理も視野に入れて検討しましょう。
すでに借金返済ができず金融事故として登録されているなら、信用情報にキズがついているわけですから、債務整理によって新たに信用情報に登録されたとしても、それほど気にする必要はありません。
債務整理の方法には個人の力で裁判所に申請する方法と、弁護士や司法書士といった法律の専門家に依頼する方法があります。
法律の専門家に依頼すれば、債務整理の方法によって違うものの、20万円から50万円の費用がかかってしまうことがあります。
お金がないのにそんなに費用を支払うことができないなら、個人でもできる債務整理をやってみましょう。
裁判所を通じて行えば、数千円から1万数千円で間に合うことも多いですよ。
個人でできる債務整理
法律知識も必要とせず、裁判所に申請するだけで借金の軽減や利息のカット、または借金の全額をゼロにしてしまう方法があります。
ただし裁判所に数回足を運ぶことになりますので、仕事が忙しくなかなか休むことができないと、利用しにくい面もあります。
特定調停
特定調停とは、裁判所が任命した調停委員がアナタと債権者の間に入り、借金の減額交渉を行う債務整理の方法です。
減額交渉に応じない業者もないとは言えませんが、それは法律の専門家に依頼したとしても同じことです。
裁判所は国の直轄機関ですから、ある程度強制力を持った方法で特定調停を進めることも可能です。
解決するまでに早ければ3ヵ月程度、遅くても6ヵ月あれば多数抱えている借金を減額できるでしょう。
必要な費用は、債権者1件につき1,000円もあれば十分です。
自己破産
アナタの持っている名義の財産が20万円未満であれば、自己破産によって借金を全額ゼロにしてしまうことができます。
ただし車のローンを支払っている場合は、ローン会社によって車を引き上げられてしまうこともありますので、注意しなければなりません。
なお必要な費用は、債権者の数に関係なく1万数千円あれば間に合います。
アナタ名義の財産が20万円以上になると、生命保険の解約返戻金や預金を含めた財産を債権者に配当しなければならないので、面倒な手続きになることもあります。
破産管財人を立てなければ手続きを進めることができません。
破産管財人は、裁判所が任命する弁護士がなることが一般的です。
当然弁護士費用がかかってしまいますが、費用はおよそ20万円+1万数千円です。
民間の法律の専門家に依頼するよりは、費用を安くあげることができますね。
法律の専門家に債務整理を依頼する
裁判所に何度も足を運ぶことができない、どうしても仕事を休むことができないのなら、法律の専門家に依頼して債務整理をすることになります。
当然費用はそれなりにかかってしまいますが、一括でなく分割で費用を支払うことに対応している法律事務所も多いですから、依頼する場合はどのくらい費用がかかるのか、分割払いはできるのかなど相談しておくことです。
任意整理
任意整理とは、特定調停と同じように借金の軽減を図るものです。
交渉は法律の専門家が行い、交渉がまとまったら契約内容にしたがって支払っていきます。
また、抱えている借金の中に過払い金が含まれている場合は、同時に過払い金請求を行うことができます。
過払い金の金額によっては借金が0になることも、または払いすぎた利息が返ってくることもありますので、20年くらい借金を支払っているなら裁判所ではなく、法律の専門家に依頼したほうがいいかもしれません。
個人再生
個人再生は、不動産や自動車などを失いたくない、でもお金がなくて借金返済ができない人が利用します。
条件は住宅ローンを除き借金の総額が5,000万円以下であることで、安定継続した収入が期待できるサラリーマンなら、借金を1/5に軽減できます。
個人再生は裁判所を通して行うのですが、法律知識がないとなかなか再生手続きが進みません。
そのため、個人再生によって債務整理をする場合は、法律の専門家に依頼したほうが簡単です。
債務整理するなら一刻も早く行う
お金がなくて借金返済ができないことがすでに確定しているなら、一刻も早く債務整理を行うことです。
債務整理によって信用情報にキズがついてしまいますが、借金で悩んでいるうちに精神的にも肉体的にも参ってしまうことがあります。
早く債務整理することで、借金の悩みから解放されますよ。
金融機関から差し押さえをされる前に、できるだけ早く債務整理の道を検討しましょう。
消費者金融に関する相談先
消費者金融を利用している人は非常に多いので、消費者金融に関する悩みを抱えている人も相対的に多くなります。
消費者金融に関する相談先を、挙げていきます。
消費者金融の取り立てに恐怖を感じた場合の相談先
消費者金融の支払い期日に遅れてしまうと、電話やメールで督促されます。
その場合に借主を脅迫するような物言いをされた場合は、明らかに法律で決められている取り立て行為の範疇を逸脱しています。
消費者金融の取り立てで怖い思いをしたら、金融庁か、または日本貸金業協会に相談しましょう。
直接金融庁に電話するのも根掘り葉掘り聞かれて嫌だなと思ったら、気楽に相談できる日本貸金業協会が良いかもしれませんね。
相談することによって、日本貸金業協会が金融庁と連携して、業者に対して業務指導を行う体制が整っています。
◆日本貸金業協会
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借金問題で相談したくてもお金がない場合の相談先
法テラスは、国が作った無料で法律の専門家と相談できる団体です。
どこの弁護士・司法書士に相談すれば良いのかわからないという場合でも、相談内容に適した法律の専門家を紹介してくれます。
相談自体は無料です。実際に債務整理するとなるとお金がかかりますが、費用はそれほど高額になることはありません。
しかも分割で返済できるので、利用しない手はありませんね。
法テラスを利用するには一定の収入条件がありますので、法テラスの公式サイトでよく確認してみましょう。
また、多重債務者の生活再建を応援してくれる日本クレジットカウンセリング協会も、相談先としては適しています。
相談内容や相談する人の収入状況によっては、完全無料で任意整理を行ってくれます。
さすがに自己破産となると、裁判所で支払うお金が1万数千円必要ですが、それでも専門の弁護士が手続きしてくれますので安心して任せられますね。
◆法テラス
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◆日本クレジットカウンセリング協会
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消費者金融と返済のことで意見が食い違っている場合の相談先
消費者金融の返済のことでトラブルになるのは、言った言わないの水掛け論になる場合が多いです。
一度水掛け論になってしまうと、消費者金融業者と相談しても埒があきません。
借金返済したいのはやまやまでも、感情的になってしまうと借金返済してやるものか!となってしまいますよね。
そういう場合の相談先は、やはり日本貸金業協会でOKです。
日本貸金業協会は、紛争解決のための部門を用意してありますので気軽に相談可能です。
消費者金融への苦情も受付していますので、消費者金融のあの担当者の態度が気に入らない、という内容でも構いません。
◆日本貸金業協会
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借金返済をする際の注意点
借金返済を行っていくうえで、注意しておきたいことや気を付けておきたいことはいくつもあります。
その中でも特に注意しておきたいことを、以下でいくつか挙げていきます。
1.お金に困っている人向けの掲示板は利用しないこと
安易なお金の調達先として、ネット上には個人間融資のマッチングをさせる個人間融資掲示板があります。
月末までに3万円貸してください、のように書き込めば、1時間もしないうちに返信があることでしょう。
しかし、書き込んでくるのは、ほとんどの場合が闇金です。
彼らは掲示板上では、「お金を貸します」「困っている人の人助けをします」のように、いかにも善良な人を装っています。
しかし一皮むけば、高金利で取り立てが半端ない闇金か、お金に困っている人をさらに騙そうとする融資詐欺をしようと思っている人たちばかりです。
お金を貸す代わりに口座を作れとか、携帯電話を契約してこいとか条件を突きつけられ、女性の場合はわいせつな写真や動画を担保にとられるのがオチです。
2.返済可能な借金は50万円まで
カードローンの借金で返済できる金額は、50万円までと言われています。
借り入れている金額が50万円なら、毎月の返済は毎月1万3,000円で約60回払いです。
サラリーマンの平均年収は400万円から450万円とも言われていますが、実際お金を使うことができる額は各種税金を差し引きした後の金額です。
手取り年収に換算すれば、330万円から350万円くらいでしょうか。
ボーナスを年間2回もらうとして1回あたりの金額を50万円とすれば、月額の手取り金額は約20万円そこそこですよね。
20万円からあらゆる生活費を差し引いていくら残るか、親と同居しているのなら家賃はかかりませんので、毎月1万3,000円程度の金額であれば捻出できるでしょう。
しかしアパート暮らしとなると、毎月1万3,000円は重い負担となりますよね。
それも5年にわたって返済しなければならないとなると、さすがに気が滅入ってしまいます。
こういった理由から、カードローンの借金で返済できる金額は50万円までと言われているのです。
3.長期返済は気持ちが弱くなる
借金を返済する期間は、短ければ短いほど精神衛生上良いものです。
いつになったら返済できるのか見通しが立つことで、完済という明確な目標ができて借金返済を頑張ろう、との意識を高めることができます。
しかし、カードローンは使いかたによって返済計画を狂わせてしまいます。
お金が足りなくなったら借りれば良いと考える人ほど、長期返済地獄の苦しみを味わうことになるでしょう。
4、5回返済しては、借り入れている状態で急にお金が必要になったとなると、せっかくカードローンの残高が減ってきたのに追加借り入れをしなければなりません。
今まで支払ってきた月日は全てリセットされてしまい、新たに5年間の借金返済が始まってしまいます。
4.多重債務の始まりは節約しても間に合わない
追加借り入れ金額では足りないとなると、新たな借金を作ってしまいます。
2社以上の借り入れは多重債務と言いますが、多重債務になってしまうと借金額が膨れるばかりでなく、返済額も増えてしまいますよね。
ファイナンシャルプランナーは生活の見直しをすれば良い、無駄な経費は削減すれば良いと簡単に言いますが、実際行動を起こすとなるとなかなかできるものではありません。
独身ならまだ貧乏メシでも食べていれば良いかもしれませんが、家族持ちとなると貧乏メシというわけにはいきませんね。
あまり節約の考えが強すぎると家族の雰囲気が悪くなり、ストレス解消のために飲み屋に直行する回数も増えてしまうことでしょう。
5.闇金に手を出したらそれこそ人生終了
借り入れ件数が2件に増えると、あっという間に年収の1/3まで借金を作ってしまいます。
お金を借りることに対して感覚が麻痺してしまっているのですね。
消費者金融は、総量規制によって年収の1/3までしか貸してくれません。
借り入れ件数が3件ともなると、ほぼ年収の1/3近くになることでしょう。
1社あたりの借り入れ限度額が50万円なら、3社で150万円です。
150万円を借りるには年収450万円なければなりませんが、450万円という金額はちょうどサラリーマンの平均年収と同じです。
手取り給料で、3社に返済していくことができるでしょうか。
それも、予想外の出費もなく計画通りに返済を進めたとしても、完済までに5年かかるのです。
大抵の場合はまわし返済と言って、複数ある借り入れ先を順繰りに返済しては借り入れを繰り返すようになってしまいます。
そうなってしまうと、150万円の借金は到底返済できません。
急にお金が必要になっても総量規制に引っかかるため、借りるとしたら闇金しかありませんね。
闇金からお金を借りてしまったら、それこそ人生終了です。
お金を借りたそのときは何とかなったとしても、10日ごとに金利30%や50%を支払い続けていくことができると思っているのでしょうか?
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