消費者金融やカードローンの審査は何社まで借りられる?【業者が暴露】
筆者は貸金業者をおよそ30年にわたり営業してきました。
カードローンは何社まで借りられるのか、と考えているということはもしかしたらあなたは多重債務者でしょうか?
複数借り入れはやめておいたほうがいいですよ。
もしも、計画的に返済していくことができると言うのであれば止めません。
元貸金業者の筆者が内幕を暴露します。
この記事はこんなひとにおすすめ
この記事は以下のような人におすすめです。
- すでに複数社からの借入がありこれ以上借りることができるのか知りたい方
- 所有しているカードローンが限度額ギリギリの方
- 消費者金融の他社借入に対する考え方を知りたい方
消費者金融の審査と借入件数の関係について分かりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
目次
カードローンのキャッシングは何社までOK?
法律にはカードローンの契約件数な何件以上ならお金を貸してはいけない、ということはどこにも書いてありません。
契約件数が複数の申込者に、お金を貸すかどうかの判断は貸金業者が握っているということです。
判断はどのようにして行うかと言うと、とりあえずは総量規制と返済能力があるかどうかの2点です。
何社まで借りれるかより総量規制をチェック
カードローンのキャッシングに申し込む場合、まず考えなければならないのは総量規制です。
総量規制とはどういうものかご存知でしょうか?
2010年6月に貸金業法が改正されました。
改正された貸金業法の中に個人が借りることができる上限額を年収の1/3までとするという内容が法律に含められました。
総量規制は全てのカードローン適用されるのではなく、消費者金融業者やクレジットカード会社のキャッシングに対して適用されます。
銀行による貸付は総量規制の対象となりませんので、カードローンも年収の1/3までという上限額は設定されていません。
新たに消費者金融カードローンに申し込む場合は、すでに借りている借金の総額がいくらあるのか、その金額は総量規制の範囲内かどうか確認しなければなりません。
いくら他社借入件数が2件だからといっても、年収300万円なら総量規制枠は100万円です。
2件の借入れが100万円に達していれば、それ以上申し込んでも審査に通ることはありません。
また借入件数が3件あっても、借金の合計額が50万円なら、年収300万円では総量規制枠は後50万円あるとなります。
消費者金融カードローンに申し込むことは難しくありません。
したがって、キャッシング審査と他社借入件数は関係がなく、審査において重大な影響を与えるものではないということがお分かりになると思います。
総量規制は法律上の決まりですので、借入件数以上の最も重視されるところです。
借金の返済能力も審査通過に超重要
審査で何を調べているのかと言えば返済能力です。
返済能力とは、その名の通り、借金を返済していく能力を指し、具体的には借金の返済金を自分の収入の中から返済していくことができるかということです。
収入の低い人は、たとえ他社借入が1件だけでも、「それ以上は収入の中から返済ができない」と判断すれば、審査に通過することはできません。
また、収入の高い人は複数件の借入があっても、その全ての返済金が収入の中から返済できると判断された場合には、複数社からの借入金があっても審査に通過できる場合があります。
このように、厳密に「何件まで」という決まりは、総量規制とその人の返済能力、つまり収入状況によって異なると言えます。
複数借り入れは3社目までといわれる理由
一般的には「3社目を超える借り入れは厳しい」と言われます。
しかし、先ほどご説明したように許容される借入件数や借入金額は、申込者の年収や勤務状況から判断されるため、総量規制や返済能力に応じて異なります。
では、なぜ「複数借り入れは3社目まで」などと言われるのでしょうか?
消費者金融の自主規制
金融系のサイトを見ると、借入件数は3社まで、と書いてあることがあります。
貸金業法に特別定められていないのにどうして借入件数は3社までしているのかと言うとそれには理由があります。自主規制基準の存在です。
正規の貸金業者は日本貸金業協会から貸金業法を遵守することはもちろんのこと、社内に自主規制基準を設けるように指導をしています。
自主規制基準とは貸金業法よりも一歩踏み込んだ形で、貸金業者の経営方針を明らかにしているマニュアル的なものです。
そのマニュアルの中に過剰貸付の禁止についての事項があります。
自主規制基準には必ず盛り込まなければない項目です。
多くの貸金業者は過剰貸付の防止策として「他社借入額3社まで」としているところが圧倒的です。
なぜかと言うと、日本貸金業協会が雛形として掲載してある自主規制基準をそのまま利用しているからです。
アコム・プロミス・アイフルと言った大手消費者金融の簡易審査を試してみたところ、やはり、他社借入件数を4件以上とすると「借入可能と思われます」とは表示されません。
やはり、自主規制によって原則3件までとなっているようです。
審査に影響する他社借入総額
「消費者金融には総量規制があるから、借入残金で審査に落ちてしまうのは分かる」「でもどうして他社借入件数が4件以上あるとキャッシング審査で落ちてしまうのか」、と言う話が広まってしまったのでしょうか。
答えは簡単です。
一般的にカードローンの利用限度額は新規で申し込んだ場合、申し込む人の年収によって多少違うものの、利用限度額は30万円から50万円で設定されることが多いです。
そして、貸金業協会の統計によると、最も貸金業者に申込を行っている収入状況の人が年収300万円程度の人です。
3件カードローンを利用しているなら3件x30万円=90万円、となりますね。
つまり、年収が300万円の人なら100万円が総量規制枠ですから、3件の借り入れをすると、総量規制の枠をほとんど使い切っているという考えになります。
この状態で4件目に申し込んだとしても、総量規制枠を超えてしまう可能性があることから審査に通ることはありません。
したがって他社借入件数は3件までという考え方が広まったのだと推測できます。
複数のカードローン審査に通らない理由
カードローンの審査基準は各社異なるものですが、審査落ちになる理由は限られています。
特に事前審査の段階で複数のカードローン審査に通過できない理由となると、理由は大抵以下のような原因が多いです。
- 返済能力がない
- 滞納歴がある
- 申込ブラック
- 申し込んだローンが複数借入に厳しい
審査落ちの理由について詳しく解説していきます。
返済能力がない
他社借入状況の何をどう見るのか、カードローン利用者は気になるところです。
信用情報機関からデータを取得すれば24カ月分の利用状況を見ることができます。
実は利用状況を確認すれば、返済能力がないと判断することは簡単です。
2、3回返済すると借入枠ができますよね。
借金の返済が苦しい人は少しでも借入枠ができると利用限度額上限まで追加で借りてしまいます。
借金を借金で返せば他社の借入残高は常に利用限度額上限になっているはずです。
返済能力があれば追加借り入れをするにしても、借入残高が限度額の半分以下まで返済するのが普通だと貸金業者は考えます。
常にカードローンの利用限度額天井張り付き状態では返済能力がないと判断され、いくら総量規制の範囲内だとしても、これ以上のカードローン契約をすることは難しいです。
滞納歴がある
そもそもすでに借りている借金の返済に遅れている人は、今現在でさえ返済をしていくのが難しい人ということができます。
先ほどご説明したように、信用情報は既存借入金の返済状況が過去24ヶ月分記録されていますので、ここで「たまたま返済に遅れてしまった」と判断できないような恒常的な返済遅れが多い人は、審査に通過できません。
ただでさえ返済に遅れている人に対して、これ以上融資を行ってしまったら、その人が新たな借金の返済に困窮するのは目に見えているためです。
それどころか、既存債務の返済のために、新たなカードローンに申込をしたと考えることもできます。
それくらい返済遅れをすることは、デメリットが大きいものなのです。
申し込みブラックになっている
信用情報には消費者金融への申込は6ヶ月間、銀行や信用金庫への申込は1年間、申込情報が記録されています。
ここで信用情報をかくにんしたときに、申込情報が多い人を「申込ブラック」と言い、申込ブラックの人は審査に通過することは難しくなります。
申込情報が多い人は、様々なローンに手当たり次第に申込を行っているということですので、よほどお金に困った事情を抱えている人です。
信用情報には、他社借入がそれほど多くないのに、申込情報が多い場合には、もしかしたら信用情報に記録されない闇金からの借入をしてしまっている人かもしれません。
このように、申込情報が多い人は、審査をする側にとってはリスクが大きいため、審査に落ちることがあります。
複数会社利用でマイナス判定のカードローンに申し込んでいる
大手消費者金融業者は今までに利用した顧客の全データをコンピューター入力し、データベースとして利用しています。
将来を予測するには、数学的統計論を用いてカードローン申込者と同じような状況の顧客類型データを参照します。
カードローン契約が1社なら貸し倒れリスクは〇%、2社契約なら〇〇%、3社契約になると〇〇%のように、数値化されたデータをカードローン会社は簡単に作成して、見ることができるのです。
したがっていくら信用情報の取得データがOKでも、貸し倒れリスクが高いと判断されてしまえば審査に落ちてしまいます。
社内データベースは貸金業者によって異なりますので、A社で審査に落ちたけどB社の審査は通ったということはよくあることです。
他社借入に対して厳しい評価を行う会社に申込をしてしまった場合には、審査通過は難しいと考えてください。
銀行カードローンと消費者金融カードローンの関係
一言に「カードローン」といっても、銀行カードローンや消費者金融カードローンの2種類に分類できます。
先述した総量規制の話で分かるように、同じカードローンという名称でも貸す側の金融機関が異なれば、貸付金額も審査基準なども全く異なるものです。
そうなると、気になってくるのが、銀行カードローンと消費者金融カードローンがどのような関係性なのかという点です。
カードローンを取り扱う金融機関同士で情報共有などをしているのかなど、詳しく解説します。
信用情報機関の不完全なデータ共有
貸金業者が加入しているJICCは、銀行が貸付してある総量規制対象外の借入状況を見ることができません。
CICとJICCは貸金業法によってデータ共有を盛んに行っていますが、銀行が利用しているKSCはJICCのデータを見ることはできても、JICCがKSCのデータを完全に見ることはできません。
返済能力の有無を確かめるためには、たとえ総量規制対象外の貸付だとしても銀行カードローンの借入や、目的ローン、フリーローン、自動車ローンの借入情報は必要です。
できれば住宅ローンの情報も欲しいくらいですが、仕方なく貸金業者は他社借入状況のお金の出入りを細かくチェックしなければなりません。
延滞情報や債務整理情報などは金融事故として共有されても、銀行が貸してあるお金の状況については見ることができませんので、他社借入状況から推測するしかないのです。
銀行カードローンの借入件数は消費者金融にバレない?
銀行カードローンの借入件数は、消費者金融に対して基本的にはバレません。
理由は確認する術がないためです。
先に話したように、銀行カードローンの審査であれば、消費者金融カードローンに何社借入れをしていて、現在どれくらい借入残高が残っているのかは把握できますが、その逆はできないのです。
もちろん重要な情報(長期延滞や債務整理など)といった内容であれば、情報共有ができますが、通常に問題なく返済し続けている状態であれば、共有はされません。
そのため銀行カードローンに複数契約をしている状態であっても、消費者金融カードローンでは、借入の事実は分からないのです。
金融業者別:カードローンのメリット・デメリット
ここまで説明してきたカードローンの掛け持ちはメリットの1つですが、カードローンもメリットは他にもいくつもあります。
契約していれば借入限度額内なら、いつでも自由に借入できるという点も、メリットの1つとして挙げることが可能です。
しかも、メリットだけでなくデメリットもあり、高金利などがそれに当たります。
このようにカードローンにはいくつものメリット・デメリットが挙げられますが、下記のどちらのカードローンを利用するのかで、そのメリット・デメリットは違ってくるのです。
- 消費者金融年カードローン
- 銀行カードローン
そこでこの両者のカードローンのメリット・デメリットにはどのような違いがあるのかを、簡単に説明していくことにします。
消費者金融カードローンのメリット・デメリット
まずは消費者金融カードローンのメリットから見ていきます。
そのメリットは下記のとおりです。
メリット |
---|
|
この中で一番のメリットと言えば、スピード審査と融資実行が早いからこそ可能な、即日融資となってきます。
現在は銀行カードローンの審査方法が見直されたため、即日融資が可能な銀行は存在しません。
よって、この点は消費者金融カードローンにしかない、一番大きな特徴であり、差別化ポイントとなってきます。
また、サービスが充実している点も見逃せません。
各社では様々なサ-ビス提供が展開されており、中でも特に無利息サービスは、利用者に最大級のメリットをもたらします。
1か月以内に返済できる当てがあれば、無利息で借入が可能ですから、特に借入額が低いケースだとお得に借入できる可能性が高くなってくるのです。
また、メリットに対して、デメリットは下記の様になります。
デメリット |
---|
|
まず一番に挙げられるのは、銀行カードローンよりも年3.0%前後、金利が割高になる点です。
これは消費者金融カードローンを利用する上で、避けては通れない問題の1つですね。
また総量規制の影響を受けるため、先に説明したようなデメリットが生じる上、銀行カードローンよりも最低返済額が大きいため、借入額が高額になると、毎月の返済負担が大きくなってしまいます。
そして忘れてはならないのが、世間的なイメージです。
一昔前の様なあ悪いイメージからは脱却していますが、それでも消費者金融カードローン利用者は、他人バレを気にする人が少なくありません。
この点は、利用するときには、注意しなければならないポイントとなってきます。
銀行カードローンのメリット・デメリット
それでは続けて銀行カードローンのメリット・デメリットを見ていきます。
まずはメリットからです。
メリット |
---|
|
消費者金融カードローンより低金利で借入限度額が大きいのが、銀行カードローンの一番の特徴であり、メリットと言えます。
また、総量規制対象外ですから、先に説明したようなメリットが生まれる可能性があり、最低返済額が消費者金融カードローンよりも、低く設定されている点も見逃せません。
高額借入となるほどその差は大きくなり、毎月の返済負担を軽減可能です。
それではメリットを見たところで、気になるデメリットを見ていくことにしましょう。
そのデメリットは下記のとおりです。
デメリット |
---|
|
銀行カードローンは審査時に反社会的勢力の申込者がいないかを調べるため、警視庁にデータ送信し、審査を受ける義務が課せられました。
したがって、審査時間が長くなり、もちろん即日融資もできません。
対応が早い、消費者金融カードローンと比べれば、この点はどうしてもデメリットとしか言いようがないです。
また消費者金融カードローンが積極的に行っている、利用者向けのサービスもほとんど見受けられません。
住宅ローン等のローン商品金利が割引される程度です。
サービス面に関しては、その充実ぶりは期待しない方がいいです。
同時に申し込める消費者金融は何社まで?
カードローンの審査落ちが心配という理由で、1度に複数社へ同時申込を検討する人も存在します。
しかし、同時申込はあまりおすすめできません。
むしろ同時申込はリスクの方が大きいと言えます。
信用情報に申込情報が記録されるのは、消費者金融が信用情報機関へ信用情報を照会した瞬間です。
このため、同時申込をしたとしても申込をした消費者金融が完全に同時に信用情報を照会しない限りはどちらかの会社では「同時申込をした」ということが発覚してしまうのです。
先ほど述べたように、申込情報が多いと審査には不利になるので、同時申込をしたことによって、どちらか一方の審査でも、申込情報が記録された状態で審査を受けなければならず、審査ではかなり不利になります。
消費者金融によっては、同時申込、複数申し込みを気にしない会社も存在しますが、同時申込がプラスになるのかマイナスになるのかと言えば、ほぼ確実にマイナスになりますので、ほとんど意味はなく、信用情報に傷をつけるだけと考えた方がよいです。
アコム・アイフル・プロミスは同時申込可能?
アコムやアイフルやプロミスと言った大手消費者金融でも、同時申込は審査時にマイナス評価になります。
同時申込を行っても、収入的に全く問題がない状態であれば、審査に通過できる場合もあります。
しかし、他社借入がある人の場合には、同時申込は「お金に困っている」というネガティブに判断されてしまう可能性が高いです。
このため、アコムやアイフル、プロミスなどのコンピューターが審査を行う大手消費者金融では、同時申込はしない方が無難です。
銀行カードローンの場合
消費者金融をはじめとする消費者金融カードローンに対して、銀行カードローンは総量規制が適用されません。
総量規制は貸金業法ですから、銀行法を遵守する事業活動を求められている銀行では、総量規制を遵守する法的義務がないからです。
また銀行法には総量規制の様な、貸付上限額を規定した法律はありません。
したがって、基本的には、銀行の審査にさえ通れば何枚でもカードローンを掛け持ちで持つことができます。
また、銀行の審査では借入限度額の上限に年収の1/3までといった制限はありません。
銀行が審査OKとすれば、何枚でも複数行のカードローンを持つことができます。
銀行が「アナタは年収が十分にあり、返済能力がある」と判断すれば、極端な話いくらでも掛け持ち発行できるのです。
また、社会的ステータスをカードローンに求めるのであれば、消費者金融カードローンやクレジットカード会社が発行するカードローンを持つよりは、銀行カードローンにやや分があるかもしれません。
カードローンを所有することに、この意義を求めるのであれば、断然、銀行カードローンの方がおすすめです。
なぜなら銀行カードローンの審査は消費者金融やクレジットカード会社の審査よりも厳しいという評判になっているからです。
しかし、総量規制に関係ないといっても、誰でも掛け持ちOKというわけではありません。
審査通過のポイントとなるのは、アナタの返済能力と信用度の2つです。
地元の権力者だからといって、これを無視して銀行が掛け持ちでカードローンを発行することはありません。
借入してもらって、ちゃんと返済できるだけの返済能力と信用度の2つがあるかで、審査合否がきまってくるのです。
借入件数が不安なら街金業者を利用
どうしてもカードローンの借り入れ件数が多く、審査に不安を感じるのであれば街金業者を利用してください。
街金業者はヤミ金業者ではなく、きちんとした日本貸金業協会に所属してある正規の登録業者です。
街金業者は全国的に宣伝をしていないというだけで、名前が知られていないだけですので、地元の商工会に入っていることも多く、地元の人間であれば誰でも知っている業者ですので安心してください。
取り立てについても法律に則って礼儀正しく行いますので、ちょっとでも返済に遅れたからといって、怖いお兄さんが自宅に取り立てに来ることはありません。
正当な理由なく、8時から21時の範囲でしか督促をできないことが定められています。
自宅の周りをうろつくことも、カードローン利用者の生活を乱すような行動に該当する場合は、貸金業法違反となり処罰の対象となります。
たとえ自宅に督促に来たとしても、ただちに立ち去るように言われた場合は、退去しなければならないことも法律に定められていますので安心です。
街金業者は信用情報だけで審査することはない
街金業者は地元密着型の貸金業者です。
たとえ信用情報であまり良くない、大手消費者金融業なら完全に断られる条件が揃っていたとしてもなるべく貸出する方向で考えます。
あなたが地元の人で地元の企業に勤め、親も地元に住んでおり親戚も地元にいるという状態であれば、街金業者は過去に金融事故を起こしていたとしても、審査に落とすようなことは簡単にはしません。
街金業者の審査は総合的に判断します。
信用情報以外にもあなたの家族構成や、返済計画性、乗っている自動車や服装など、全てにおいて審査の対象とします。
お金もないのに派手な車に乗っていることや、世間を知らない話し方は嫌われてしまうので、審査に悪影響をあたえかねません。
できれば酒の匂いをプンプンさせることやタバコも吸っていない方がいいですよ。
緊急貸付を利用する
総量規制を超えていたとしても、お金が必要な理由を正直に伝えることで、緊急貸付として10万円を限度に貸してくれる可能性が高いです。
緊急貸付制度とは、国が生活困窮者向けに行っている融資で、全ての人が利用できる融資制度ではありません。
融資の対象となるのは以下の人です。
|
|
|
これらの対象者が10万円以内の小口融資を受けることができるのが緊急融資制度です。
窓口は、都道府県の社会福祉協議会となっていますので、社会福祉協議会に相談するか、地区の民生委員などへ相談してください。
複数から借りるより限度額の増枠が手軽
ここまでご説明したように、複数の業者からお金を借りることは、借りること自体が審査通過のためには厳しくなりますし、借入金の件数が多ければ多いほど、返済は大変になります。
もう少し多く借りたいのであれば、新規のカードローンに申込をするよりも増枠をした方が通過しやすいですし、返済に困ることもないでと言えます。
カードローン増枠の審査に通過するためにはどのような点に注意をすべきでしょうか?
増枠の申請に通るコツ
増枠の申請に通過するためのコツは以下の3点です。
- 枠の一定範囲を利用している
- 返済に遅れがない
- カードローンを新規契約してから半年以上が経過している
これらの基準を満たし、信用情報に問題がなければ増枠審査に通過できる可能性があります。
借入件数を増やさずに借入額が増える有効な方法が増枠ですので、新規カードローンに申込を行う前に、自分の手持ちのカードローンの中に、増枠できるカードローンがないか確認してみてください。
複数借入れより有利なおまとめローン
おまとめローンは、複数のカードローンを1社にまとめることで、金利が安くなる、返済日を一本化できるなどの大きなメリットがあります。
カードローン利用者は借入上限額がいっぱいになり、次のカードローン申し込み、そして同じ理由でまた次のカードローン申し込み、といったような利用をしている人も見られますが、このような利用をしていては、返済難に陥るのは目に見えています。
このように借入ではなく、返済に目を向けなければならなくなった人には、掛け持ち先を探すよりもおまとめローンの方が断然おすすめです。
ここでは返済に困っている人に向けて、おまとめローンについて説明していきます。
おまとめローンは総量規制の対象外
おまとめローンは2010年に総量規制ができたときに同時に作られた制度で、収入の3分の1以下という総量規制の対象外になります。
この総量規制は高額借入により返済不能となり、生活に支障をきたすことを未然に防ぐために施行された法律です。
つまり、国民の生活と利益を守るために作られた法律ですから、国民の利益を損なうことになる金融取引に対しては、「場外」と「例外」が制定されており、借入OKとされています。
このおまとめローンもその1つです。
おまとめローンは実に多くの金融機関が取り扱っており、銀行のほかにプロミスなどの消費者金融でも対応しているので、カードローン掛け持ちで返済苦に陥っている人は、ぜひ検討してもらいたい返済方法と言えます。
おまとめローンは金利が安い
消費者金融は100万円以下の貸金には年利17~18%を適用していますが、おまとめローンとなれば100万円以上になるケースが大半のため、金利は高くても15%となるケースが多くなります。
貸出金利は利息制限法という法律で上限金利が下記の様に定められています。
- 借入元金10万円未満 年20.0%
- 借入元金10万円未満 年18.0%
- 借入元金100万円以上 年15.0%
よって、金利が高いと言われる消費者金融でも、100万円以上の借入ならば、最低でも年15.0%の金利が適用されるのです。
金利は借入額が高額になるほど安い金利が設定されるので、2~3社から50万円ずつ借りているというような場合は、18%の金利を少なくても15%以下にでき、さらに12~13%にまで下げることができる可能性もあります。
金利の低い銀行のおまとめローンならば、さらに低金利となる可能性も期待できます。
消費者金融3社から年18.0%で合計200万円の借入をしていたとしましょう。
これを同じ消費者金融のおまとめローンで借り換えしたとすれば、最低でも年15.0%の金利が適用され、下記の様に年利息を抑えることが可能です。
- 消費者金融年18.0% 36万円
- 消費者金融年15.0% 30万円
上記の様に6万円もの利息差が出るのであれば、検討してみる価値はありますよね。
おまとめローンは引き落とし日を忘れない
金利以外のおまとめローンのメリットは、引き落とし日が一本化されて返済計画が立てやすくなり、引き落とし日を忘れることがなくなることです。
返済資金が足りない場合を除いて、返済遅れとなる原因は返済日のうっかり忘れです。
特に几帳面でない人ならば、返済日が月に数度あれば、入金忘れとなることも多いのではないでしょうか。
月初には覚えていても、忘れてしまうといった具合です。
しかし、おまとめローンならば、返済日を一元化することが可能な上、複数社で金利差が生じることもないので返済管理もしやすくなります。
金利負担が減るという実際面とともに、借金の精神的な負担が軽くなることがおまとめローンの大きなメリットと言えます。
【注意】追加キャッシングはできない
返済苦に陥ったならばぜひ検討してもらいたいおまとめローンですが、1つだけ注意して欲しい点があります。
それは大半のおまとめローンが、追加キャッシングに対応していない点です。
おまとめローンは本来、返済を目的として作られたローン商品ですから、借り換え後は返済のみを行うのが一般的で、追加キャッシングができるものは多くありません。
中には借入上限額を決めて、返済が進めば借入枠が生まれ、その枠内で追加キャッシングできるものもありますが、基本的には借り換え後は返済のみとなります。
おまとめローンで借り換えて、そこにさらに借入枠が設定されるわけではないので、勘違いしないように、しっかりと覚えておいてください。
カードローンのキャッシング件数に関するQ&A
カードローンの複数借入についてよくある疑問をまとめてみました。
まとめ
何件まで借りることができるのかという明確な決まりはありません。
しかし、平均的な収入の人であれば30万円〜50万円の借入を3件も行えば総量規制の枠がいっぱいになってしまうので、一般的には「借入件数は3件まで」と言われており、大手消費者金融などはそのように自主規制を行っています。
借入件数が増えていく原因としては、増額ができるタイミングになるまで待つことができず、限度額を使い切ってしまうためです。
これが多重債務の始まりになりますので、新規でカードローンを契約してから半年以上は限度額を使い切らずに我慢し、新規に申込をするよりも増額を検討してください。
また、借入件数があまり多くならないうちにおまとめなどを行い、借入件数を減らしておくということも重要です。
いずれにせよ、借りたお金は自分の収入の中から返済して行かなければなりませんので、収入の中から返済できる程度の借入に留めるように、計画的にローンは利用してください。
タグ:お金の知識