借入金と負債の違いとは

 4.0  (1)
+ この記事を評価する
×
 4.0  (1)

この記事を評価する

決定

借入金と負債の違いとは

借入金と負債の違いとは

借入金と負債は似たような言葉ですが、厳密にいえば意味が全く違います。

貸借対照表上の負債の中に借入金という勘定科目が存在する

借入金とは「誰かに現金を借りた」という勘定科目を示します。銀行から現金を借りても借入金ですし、友人や親や役員からお金を借りても借入金です。

つまり、誰かから現金を借りて、そのお金について返済義務を負っているものが借入金として示されます。

また、借入金は会社や個人事業主の貸借対照表(バランスシート)上で、負債の欄に計上します。

つまり、借入金とは負債の一種です。

借入金=負債ではなく、負債の中の1つの項目として、借入金が存在します。

負債は債務とも言い、返済義務というような意味です。現金を借りた借入金だけではなく、負債には様々な勘定科目があります。

関連記事をチェック!

1870view

借入金の返済の仕訳。なぜ損益計算書に計上されないのか?

借入金を返済すると、当たり前ですが、その分現金が会社から流出していきます。 「毎月、借金の返済が大変」と資繰りに苦労している経営者の方も多いのではないでしょうか? そのような方が、素朴に疑問に思う...

その他の負債勘定とは?

借入金以外の代表的な負債勘定には以下のようなものがあります。

買掛金:未払の仕入れ代金

支払手形:期日に現金で支払うという約束をした手形で、仕入れの際に現金の代わりに振り出す

社債:会社が発行する会社の債券で、投資家から出資を募るもの

仮受金:入金があったがその内訳が不明であるため、一時的に処理するための勘定科目を示し、内訳が判明した時点で取り崩しを行うもの

このように後々支払いや取り崩しを行わなければならない勘定科目が負債となります。

仕分けの際には資産、費用は借方(右側)、負債、資本金、収益は貸方(左側)に仕分けを行います。

関連記事をチェック!

36view

非公開: 流動負債と借入金は違うの?決算書の基本を覚えよう!

会社にとって借入金は負債の一種であるため、金額が多くなるにつれてマイナスのイメージになる傾向があります。 しかし、借入金が多いことは、直ちに会社の経営状況が良くないという判断にはなりません。 この...

貸借対照表

資産
(現金)○○万円
(受取手形)○○万円
(売掛金)○○万円
(建物)○○万円
(土地)○○万円
負債
(借入金)○○円
(支払手形)○○円
(買掛金)○○円
資本金

借入金は資産と反対の負債勘定

借入金は資産と反対の負債勘定

借入金とは負債の一部であると説明しましたが、貸借対照表では右側に表示され、資産とは正反対の勘定科目です。

借入金はここからさらに長期借入金と短期借入金に分類されます。さらに「役員借入金」などという勘定科目も存在します。

1年を超える負債は長期借入金

期日までに1年を超える借入金を長期借入金と言います。銀行などから期間1年を超える借入を行ったときには長期借入金に分類されます。

長期借入金にも様々な種類があり、会社の建物や機械設備を購入するための設備資金と、会社の運転資金を1年を超える期間で借りた場合の運転資金があります。

一般的には、設備資金は当該設備の耐用年数に応じた期間の間、当該設備が生み出す利益の中から返済を行っていくものです。

このため、設備資金は長期借入金で借りることが普通ですし、銀行も設備資金の借入について長期借入金があっても、当該設備から返済額を超える利益を生み出せている以上は審査の際には特に問題としません。

一方、運転資金は、会社の人件費などの様々な経費を支払うための資金です。

そもそも運転資金は「仕入れ」→「在庫のストック」→「販売」→「現金化」という会社の運転にかかる一連の流れの中の必要な資金を賄うものです。

例えば、この会社が「仕入れ」から「現金化」に至るまで3か月かかり、最初の仕入れに100万円、1か月の経費が50万円であった場合、仕入資金100万円+(経費50万円×3か月)=250万円の運転資金が必要になるということがわかります。

しかし、この250万円は3か月後に売上金が入金となれば返済可能な資金です。

このため、本来、運転資金はこの仕入から現金化に至るまでの3か月の資金ギャップを埋めるためだけの資金であるため、3か月間だけ借りるのが正常な会社であるといえます。

このため、多額の運転資金が長期借入金として計上されていた場合には、銀行の審査ではマイナスポイントです。

とはいえ一時的な景気の悪化によって長期で運転資金を借りるような場合もありますし、中小企業の借入の中では建設業でもない限り長期で運転資金を借りるのはそれほど珍しい話ではありません。

関連記事をチェック!

299view

短期借入金と1年以内返済長期借入金の違いとは

会社の長期借入金は、原則として固定負債となります。 ただし、ワインイヤールールにより1年以内に返済する長期借入金は、短期借入金と同じ流動負債にしなければなりません。 この仕組みをあやふやにしておく...

1年以内の負債は短期借入金

1年を超える返済期限の借入金を短期借入金と言いますが、1年以内に返済期限が到来する借入金を短期借入金と言います。

短期借入金は先ほど述べた資金ギャップを埋めるための運転資金を借りる際に使用されることが多い借入金で、特に建設業や不動産業で使用されることの多い借入金です。

建設業は、工事完成後に工事代金が全額支払われる業種で、工事の受注時に「売上○○万円」「工事に必要な経費○○万円」ということが事前に分かります。

このため、当該工事に必要な資金を銀行から借り入れ、工事完了後に一括で全額返済するという借入を行うことがあります。

このような工事を引き当てに融資を受けることを引当融資などと言います。

また、不動産の開発業などの業種も、不動産の売却後に不動産の仕入れ代金を一括清算する業種ですので、こちらも短期借入金を使用します。

短期借入金は手形貸付で行われることが一般的で、短期借入金の借入と返済を繰り返し、設備資金以外の長期借入金がない会社は健全に会社運営がなされていることの1つの目安であるとも言われます。

関連記事をチェック!

717view

短期借入金と長期借入金の違いとは

執筆者の情報 名前:手塚 龍馬(36歳) 職歴:過去7年,地銀の貸付業務担当 短期借入金とは 短期借入金利とは、1年以内で返済期日が到来する借入金です。原則として返済は一括...

役員借入金とはどんな負債?

借入金としてよく使用される勘定科目には銀行からの借入金の他に、役員借入金という勘定科目も使用されます。

役員借入金とは、役員のお財布と会社経営が一体化している小規模の会社によくみられる勘定です。

小規模の会社では、会社の社長さんが個人資産を会社に供出するなどというのはよくある話です。

これは実質的には出資ですが、会社に一度出資してしまうと、そのお金を会社から取り戻すために資本金を取り崩すのは困難です。

このため、会社にお金を貸し付けたという形をとり「役員借入金」という勘定科目を便宜的に使用するということがよくあります。

銀行が会社の財務内容を審査する際には、役員借入金は実質的には資本金であるとして、役員借入金を資本勘定に引き直し、企業を審査するということが実務的に行われています。

関連記事をチェック!

747view

役員借入金を資本金に振り返るとはどういうこと?

中小企業の決算書の中には、役員借入金という負債があることは珍しくありません。 中小企業は、会社の経営が苦しいときには役員の個人資産を会社に貸し付けて、なんとか会社を回していくということもよくあります...

関連記事をチェック!

256view

役員借入金を付け替えして様々な問題に準備をしておこう!

会社にとって、役員借入金は返済する必要がありません。 ただし、多額の役員役員借入金を残しておくことと経営上は好ましくありません。 それは、役員借入金が増えることで銀行融資や税金面に影響するからです...

負債は固定負債と流動負債に分類される

負債は固定負債と流動負債に分類される

負債は固定負債と流動負債に分類されます。

固定負債とは

固定負債とは、1年を超える返済期限がある負債を示します。具体的には長期借入金や償還期限1年を超える社債などがあります。固定負債は会社の建物や機械設備のような固定資産の購入のために借りることが適正な借入金です。

この固定負債が健全に使用されているかを示す指標として「固定長期適合率」という指標があります。

固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+自己資本)×100

この数字が100を超えていると、会社の固定資産は自己資本および固定負債だけで賄われていることがわかります。

一方、100を切っていると、長期借入金が固定資産以外へも使用されている可能性が高くなり、固定負債が多すぎる可能性があるとわかります。会社の安全性、借入金による投資の適正性などを分析するための1つの指標です。

関連記事をチェック!

99view

借入金は返済期間で変わる?固定負債と流動負債でわかる経営状況

決算が近づくにつれて、貸借対照表の作成を考えると気が重くなってしまいま。 しかし、貸借対照表は経営状況を把握する上でもとても重要で、金融機関からお金を借りるためには、しっかりと経営状態を把握しておく...

流動負債とは

流動負債とは1年以内に支払期限が到来する短期借入金や、買掛金や支払手形などの仕入債務を示します。

流動負債は運転資金として恒常的に借入と返済を繰り返すのが正常的な会社の資金繰り活動であるといえますが、その一方、短期間の間に支払いの義務を負っている債務であるため、会社に資金がないと支払いがストップしてしまうというリスクも抱えています。

流動負債の金額が適正か否かを分析するための指標として「流動比率」というものがあります。

流動比率=流動資産÷流動負債×100

この数値が100を超えていれば流動資産の方が流動負債よりも多いということであり、会社の流動資産で流動負債をペイすることができるということがわかります。

ちなみに、流動資産とは会社の現金、売掛金、受取手形、棚卸審査などを示します。

棚卸資産は必ずしも短期間で現金化できるとは限らないため、流動資産から棚卸資産を控除した資産を当座資産と言い、当座資産に対して流動負債がどの程度あるかを示したものを当座比率として分析することもあります。

関連記事をチェック!

36view

非公開: 流動負債と借入金は違うの?決算書の基本を覚えよう!

会社にとって借入金は負債の一種であるため、金額が多くなるにつれてマイナスのイメージになる傾向があります。 しかし、借入金が多いことは、直ちに会社の経営状況が良くないという判断にはなりません。 この...

借入金や社債などの負債の利息は費用となる

借入金や社債などの負債の利息は費用となる

借入金には利息が発生しますが、この利息は支払利息という費用になります。

支払利息は費用として損益計算書に計上される

借入金の返済には利息がつきものです。この利息は「支払利息」という費用としての勘定科目を使用して、損益計算書に計上されます。貸借対照表とは、「資産」「負債」「資本金」に分かれ、会社の資産をどのように調達したのかを示す指標です。

資産のうちどの程度を負債で賄い、どの程度を自己資本で調達したのかを示します。一方、損益計算書とは、会社の事業活動からどの程度の利益を生み出したのかを示します。

損益計算書は費用を何段階かに区切って、その都度利益も何段階かに区切ります。

売上-売上原価=売上総利益(単純に商品やサービスの原価率はどのくらいかを示す利益)

売上総利益-販売費および一般管理費=営業利益(通常の営業活動でどのくらいの利益を生み出せているかを示す指標で、利益の中では最も重要な指標)

営業利益-営業外費用+営業外収益=経常利益(借入金や貸付金などから発生する利息などを含めた通常の会社活動の中でどの程度の利益が出せているかを示す指標)

経常利益-特別損失+特別収益=当期純利益(突発的に発生した損失や収益などのすべてのお金の入り払いを含めた会社の純利益)

当期純利益はその後貸借対照表上の資本金に振り替えられます。利益を出し続ける会社はこのようにして資本金がどんどん大きくなるため、財務的にも健全となるのです。支払利息は、損益計算書上の営業外費用に分類されます。

支払利息は資金調達のための借入金を行ったことによるコストです。商品やサービスを販売するための経費とは直接関係ないため営業外費用に分類されます。

関連記事をチェック!

328view

借入金の元本は経費?費用?

お金を借りると「元本」と「利息」が発生します。 この元本と利息は会計的に全く異なるものですが、この違いを厳密にご存知ない方も少なくないようです。 借入金の元本を返済すると、費用が多くなるため税金対...

借入金や負債の利息は簿記でどのように仕分けを行う?

借入金や負債の利息は簿記でどのように仕分けを行う?

では、借入金や支払利息などは簿記上でどのように仕分けを行うのでしょうか?

長期借入金を行ったときの仕分け

100万円の長期借入金を銀行で借りた際の仕分け

借方貸方
現金100万円(資産)長期借入金100万円(負債)

現金という資産を借入金という負債で調達したという仕分けになります。

長期借入金の返済と利息を支払ったときの仕分け

長期借入金5万円を利息1,000円とともに返済した。

借方貸方
長期借入金5万円(負債の減少)現金5万円(資産の減少)

長期借入金という負債を現金という資産で支払ったことになるため、借入金、現金ともに減少し借りたときと逆の仕分けとなります。

利息1,000円を支払った。

借方貸方
支払利息1,000円(費用)現金1,000円(資産の減少)

現金という資産を使用して、支払利息という費用を支払うという仕分けになります。

なお、一般的には返済と利息の支払いの仕分けは同時に行うことが一般的で、仕分けは以下のようになります。

借方貸方
長期借入金5万円
支払利息1.000円
現金51,000円

長期借入金の返済と利息の支払いを現金51,000円で支払うという仕分けになります。

短期借入金の借入と返済時の仕分け

短期借入金はお金を借りるときに期間分の利息を前払いし、返済時には手形の額面金額全額を返済するという方法が一般的です。仕分けは以下のようになります。

短期借入金100万円を金利3%(利息3万円)で借り入れた。

借方貸方
現金97万円
支払利息3万円
短期借入金100万円

借入時に利息3万円が差し引かれ、口座に入金となるのは差額の97万円です。

このため、現金という資産の増加が97万円、支払利息が3万円、合計で短期借入金が100万円計上されるという仕分けになります。

手形の期日が到来して、短期借入金100万円を現金で返済した。

借方貸方
短期借入金100万円現金100万円

短期借入金という負債を現金という資産で返済するという仕分けになります。

関連記事をチェック!

896view

借入金における貸借対照表の読み方

企業の資産と負債の状況をすべて記した貸借対照表ですが、借入金とは何を示すのかご存じない人も少なくありません。 借入金とは負債です。 また、よくある勘違いが、借入金の返済は費用だと思っている...

まとめ

借入金とは貸借対照表上の負債の欄に計上される勘定科目の1つです。

借入金には長期借入金と短期借入金に分類され、長期借入金はすぐに現金で用意する必要のない固定負債に分類され、短期借入金は1年以内に現金で支払わなければならない流動負債に分類されます。

借入金の支払いにともなう利息は支払利息という費用に分類されます。直接的に会社の収益を圧迫するのは費用である支払利息です。このため、正常な運転資金としての借入金は必ずしも会社にとって悪いものであるとは限りません。

固定長期適合率は適正か、流動比率や当座比率は適正かなどの分析は自分でも簡単にできますので、自社の借入金の規模が多いのか少ないのかを自分で分析を行ってみることで、会社の健全性は簡単に把握できます。

関連記事をチェック!

2671view

借入金と貸付金の違いとは

会社の経営の中で、他社や個人へのお金の貸し借りが起こることがあります。 この際に、貸借対照表時に「貸付金」とか「借入金」などと表示されることがあります。 この貸付金と借入金の違いを簡単に解...

関連記事をチェック!

664view

借入依存度とは総資産の中で借入金の割合を示す指標

会社の財務状態や健全性を示す指標はたくさんありますが、銀行融資の審査の際によく使われる指標として「借入金依存度」という指標があります。 借入金依存度とはどのような指標なのでしょうか?また、自社が銀行...

 4.0  (1)
+ この記事を評価する
×
 4.0  (1)

この記事を評価する

決定

コメントを投稿できます (感想,相談歓迎です!金貸しのプロ対応します)

    サブコンテンツ

    皆に選ばれているカードローン

    新生銀行カードローン レイク
    プロミス
    アコム

    特徴で選ぶカードローン

    関連する記事

    おすすめ記事

    1. 短期間でお金を稼ぐ38の方法

      世の中には、お金を稼ぐためのさまざまな手段が存在します。 特に、スマートフォンが普及したことで多種多様な副業が誕生しました。 そこで、今回は短期間で稼ぐ方法を紹介していきます。 追記:後半に短期間で100万円作る方法・ア・・・

    2. カードローン審査に落ちた時に考えられる理由全て【2回目の申込前に確認】

      借り入れの申し込みを行ったら、審査を受けなければなりませんが、借り入れ審査には即審査落ちとなる条件があることを知っていますか? 即審査落ちとなる条件を知っていることで、無意味な申し込みを避けられます。 カードローンに何回・・・

    3. おすすめのカードローン会社一覧(全160社)

      全国150社以上のカードローン会社を最後に一覧にしてまとめました。 カードローン会社は消費者金融・銀行・信販会社の3種類 以下の3つの業者がカードローンを発行しており、これらをまとめてカードローン会社と呼びます。 消費者・・・

    4. (即日融資)2社目,3社目からOK!他社借入ありでも借りれるカードローン

      借入件数と審査担当者の評価 借入件数 担当者の評価 1件 全く問題ない 2件 返済状況が良ければ問題ない 3件 要注意 4件 属性が良くない人は審査通過困難 5件以上 新規の借入はほぼ不可能 属性によって多少違いますが、・・・

    カードローン申込体験談