お金の儲け話は詐欺が多いの?
儲け話に騙されるなんて、他人事だと思っていませんか?
しかし、よく知っている人から「わたしもこれで100万円も稼いだよ」と持ち掛けられたら、普段は用心深く生きている人でも、つい話に乗ってしまうかもしれませんよね。
ですが、どんなに信ぴょう性が高い話であっても、実際は儲けることができないということがほとんどです。
今回は儲け話が本当なのか見極める方法をまとめました。
騙されずに生きていきたい方は、ぜひご覧ください。
記事の目次
毎年、形を変えて現れる詐欺話
詐欺話にも流行はあります。
例えば、2010年代後半からインターネット上でよく見られているのは教材詐欺です。
「お金のことで頭を悩ませていませんか?」と、まずは読者に共感を求め、「わたしも昔はお金で悩んでいました。でも、今はネットで簡単にお金が稼げるので自由な生活を手に入れています」と自分の成功体験を語ります。
その後、「クリックを繰り返すだけ」「1日1時間で30,000円」などと簡単さと効率の良さをアピールする言葉が続き、最後に、「誰でも稼げます。詳しい方法はこちらの教材に書かれています」と教材の宣伝に移ります。
もちろん、教材を購入して、教材に書かれているようにクリックしても1日に数円も儲かりません。
そのような詐欺話が手を変え品を変え、毎年、現れては消えていくのです。
特に多いのは投資詐欺やねずみ講
特に多いのは投資詐欺です。
投資詐欺はインターネット上でも見られますが、実生活でも持ち掛けられることがあります。
会社や学校の先輩、ママ友、飲み仲間といった断ると今後の関係が難しくなりそうな人から誘われると、「絶対に怪しいんだけどなあ・・・。でも、頭ごなしに断るのは良くないから」と仕方なしに詐欺に乗ることもあるでしょう。
また、ねずみ講の話もよくありますよね。
「何人かに化粧品を紹介するだけで、その人たちが化粧品を買うたびに代金の5%があなたに還元されるのよ。しかも、紹介した人が別の人に紹介したら、その人の代金の一部も還元されるの」なんて話を聞いたことはありませんか?
冷静に考えれば、「じゃあ、末端に行けば行くほど化粧品の代金が高額になるの?そんな割高な化粧品、誰も買わないでしょう」と気付きますが、冷静な判断ができない状況下ではつい「素敵な話!」と乗ってしまうかもしれません。
儲け話に騙される理由
詐欺話は、他人事として聞いていると、「そんなバカな話に誰が騙されるの?」と思いますが、実際に話を持ち込まれると、まんまと騙されてしまうものです。
冷静に考えると、いかにも胡散臭いと感じられるのに、どうして騙されてしまうのでしょうか?
それは、大抵の儲け話は不安をあおるような口調になっているからです。
なお、不安を強く感じる人は次のような性格であることが多く、詐欺話の文句もこのような性格の人の心を揺さぶるように作られています。
- 他人と自分を必要以上に比較してしまう人
- 誰かの真似ばかりしてしまう人
- 他人を疑わない人
- 常に自分は冷静だと考えている人
- 自分と同じ意見の人しか信用しない人
不安を感じやすい人が詐欺話に騙されやすい
詐欺話は、元々不安を感じやすい人をターゲットにしています。
不安を感じやすい人は劣等感を抱えていることが多く、心配から逃れたいがために利益が大きそうな儲け話に乗りやすいと騙す側は考えているのですね。
また、冷静に考えずに儲け話に乗ってくれる人や誰にも相談せず決めてくれる人は、騙す側としては簡単に商材を購入してくれるのでいいカモとみなされています。
では、騙されないようにするための自衛手段はないのでしょうか。
もちろんあります。どうすれば怪しい儲け話に騙されないで済むのかについて見ていきましょう。
儲け話の嘘を見破るための5つのコツ
「わたしは良い学校を出ているし、他人に劣るところはないから、劣等感なんて持っていない。だから不安を感じないし、詐欺にも騙されない」と考える人がいます。
しかし、本当にそうでしょうか?
劣等感があるかどうか、不安が強いかどうかは、学歴や収入、容姿、家柄には関係がありません。
人によっては「恵まれ過ぎている」ということが劣等感になっていることもあるのです。
詐欺に騙されないためのたった1つの方法は、「わたしは騙されない」という思い込みを捨てることです。
「わたしも騙されるかもしれない」という謙虚な気持ちを持った上で、次の5つのポイントに注意してください。
1.高い利回りや不労所得などの言葉に注意する
すべての投資話が詐欺ではありません。
しかし、すべての投資は、誰も知らない未来の状態を予想してお金を出すわけですから、「絶対に儲かる」「何もせずに利益が手に入る」ということはあり得ません。
「この株は将来的に価値が上昇しそうだなあ」と思っても、誠意と常識のある人なら「高い確率で儲かると思うよ。断言はできないけど」と断定を控えるはずです。
ですが、詐欺を働く人は、「絶対に儲かる」「年15%もの高い利回りが保証されている」という風に将来の利益を断言します。
反対に言えば、高い利回りや不労所得を断定的にアピールする話は、ほぼ間違いなく詐欺と考えられるのです。
2.残り〇人など申し込みの締め切り期限を設けてくる
パン屋さんにクリームパンがたくさん置いてあったとします。
あなたが特別にクリームパン好きでないのなら、見向きもせずに他のパンを選ぶでしょう。
しかし、クリームパンが1つしかなく、しかも「テレビで紹介されました!おひとり様1個のみ」などと札がついていたらどうでしょうか。
余程クリームパンが嫌いだという人以外は、貴重な最後の1個を買うのではないでしょうか。
詐欺でも同じ手が使われます。
「限定10名様だけ」「残り5人」などと人数に制限が設けられ、「今、申し込まないとチャンスがなくなる!」と不安をあおるのです。
3.初めに金銭を要求してくる
最初に説明した教材詐欺もそうですが、お金儲けの方法なのになぜかお金を先に要求することがあります。
教材詐欺に手を出す人は「お金を儲けたい」と考えているはずですから、反対にお金を払うなんて本末転倒もいいところです。少し考えれば「この話はおかしい」とすぐに気づきますよね。
しかし、騙されやすい人は、そうは考えません。
「本当に貴重な情報は無料で手に入るわけではない」「3万円もする教材を買ったのだから、それ以上のお金を稼げるはずだ」と考え、1円も儲かっていないうちから高額な教材を買ってしまうのです。
投資に元手は必要ですが、教材は不要です。
儲け話のはずが金銭を要求してくるのなら、高確率で詐欺だと思っておきましょう。
4.利用者の声にリアリティがない
詐欺話が載ったサイトや広告、雑誌などを見たことはありますか。
大抵の場合は「実際に利用して儲けた人」の体験談が書かれているのですが、これが本当にリアリティゼロなのです。
「クリックするだけで通帳に毎日お金が振り込まれるんですよ!通帳残高を気にせずに買い物できるようになりました」
「本当は誰にも教えたくないんですけど、内緒でお教えします。本当に儲けたいなら絶対コレ!」
という風に、実際にはどのような仕組みで儲かっているのかがまったく伝わってこない文章が延々と続きます。
写真にもリアリティがない
しかも、それらの体験談についている写真も、リアリティがないんですよね。
顔がはっきりと写っているのに名前はイニシャルだったり、フルネームなのに顔の下半分しか写っていなかったり、「この写真、昭和に撮影したよね?」と思うほど画素が粗かったりと、とにかく胡散臭いのです。
もちろん、写真だけで「この話は詐欺だ」と決めつけるわけにはいきませんが、いくつもの詐欺サイトや詐欺広告を見ていると、写真だけでも詐欺かどうかを見分けられるようになりますよ。
なお、本気で写真でお金を稼ぎたい人は、画像買取サイトに登録することがおすすめです。
次の記事では、詐欺ではなく本当に写真でお金を稼ぐ方法だけを紹介しています。
5.あなただけなど
儲け話の嘘を見破るコツの2番目でも紹介しましたが、「先着10名様だけに投資のコツを教えます」という風に、人数を制限することで気持ちを焦らせるタイプの詐欺は少なくありません。
詐欺話の中には、さらに人数を限定して、「このメールを受け取ったあなただけにお得なバイトを紹介します」というようなものもあります。
大勢の中から選ばれたあなただけに教えるという風なスタンスを取ることで、相手に「わたしは選ばれた人なんだ」と選民意識を抱かせるタイプの詐欺ですね。
人間は多い!あなただけが選ばれる可能性は限りなく低い
インターネットを閲覧していると、突然「おめでとうございます!iPhone Xが当選しました」というようなポップアップが出てくることはありませんか?
これも、当選したあなただけにと選民意識をくすぐりつつ騙すタイプの詐欺です。
本当に当選者のいる宝くじでも、1等を当てるのは1,000万分の1と言われています。
宝くじを購入する人よりもパソコンユーザーのほうが明らかに人数は多いのですから、そんな中であなただけが選ばれる可能性は限りなく0に近いと言えるでしょう。
ちなみに筆者は「おめでとうございます!iPhone Xが当選しました」というポップアップを2019年1月~4月だけでも6回は見ました。
筆者が何億分の1、何兆分の1の超ラッキーガールというわけではありませんから、言うまでもなくこれは当選詐欺ですね。
結論:信用できない商品なら手出ししない方が安全
「お金を儲けたい。できれば楽にたくさん儲けたい」と考えるのは、何ら特別なことではありません。
誰しも楽に大金を儲けたいものです。
しかし、「楽に大金を儲けられる」と謳っているものは、ほぼ間違いなく詐欺です。
少しでも「これは怪しいな」と思うのなら、手を出さないようにしてください。
楽に高額を稼げるシステムは自分で作らなくてはいけない
楽に大金を儲けるためには、自力で儲けるシステムを開発しなくてはなりません。
もちろん、お金を儲けるシステムを構築するのは簡単なことではありませんよね。
「簡単には高額を儲けるシステムを作れない」ということが分かっているからこそ、誰かが開発したという「簡単に大金を儲けられるシステム」に手を出してしまうのです。
では、あなたが本当に「簡単に大金を儲けられるシステム」を開発したならどうでしょうか。そのシステムを他人に教えたいと思いますか?
あなたが時間と知力を傾けて構築したシステムを、安易に他人に教えることはできないですよね。
このことからも、世の中の「簡単に大金を儲けられるシステム」と言われているものすべては、ほぼ間違いなく詐欺だと言うことができるのです。
簡単に稼ぐことはできるが簡単に大金は稼げない
簡単にお金を稼げると謳っているサイトすべてが詐欺サイトではありません。クリックするだけで簡単に稼げるサイトがないわけではないのです。
例えばポイントサイトを見ると、アンケートに答えたり特定のページをクリックしたりするだけで、換金性のあるポイントを獲得できます。
確かにキーボードで入力したりマウスでクリックしたりするだけですので、簡単にお金を稼げるのは事実です。
しかし、1時間真剣にクリックしても、数十~数百円程度しか稼げないのも事実です。
東京都の最低時給は985円(2018年10月時点)ですから、最低時給以下の低効率な稼ぎ方と言えますね。
ネット上の「簡単に稼ぐ」という言葉はすべて嘘というわけではないけれど、「簡単に大金を稼ぐ」ということはほぼ詐欺だということを覚えておきましょう。
儲け話に騙されないためには
怪しい話には耳を貸さないようにするのが一番です。
しかし、親しい人との会話の中で儲け話が出てきたときや、「お金がなくて困ったなあ」という心理状態のときに詐欺サイトを見てしまったときは、つい心が揺らいでしまうかもしれませんね。
どんな人に対しても、また、どんな心理状態のときでも怪しい儲け話に騙されないためには、次の2つを心に留める必要があります。
- 詐欺に対する知識を身につける
- 家族や信頼できる人に相談する
詐欺に対する知識を身につける
まず知識を身に着けておくこと、こうすることで怪しい儲け話の矛盾を見つけることが出来る場合もあります。
そういった儲け話に潜んでいる矛盾点やおかしい所を判断できるようになれば、簡単に騙されなくなりますよね。
騙されないための確かな知識をつけるには、書籍に当たってみるのが一番安心でしょう。
現在では良書がたくさん出ていますので、一度、本屋を覗いてみてはいかがでしょうか。
店頭に並んでいる本ならば、インターネットに転がっている詐欺的な情報商材のように大金を要求してくることはまずないので安心ですね。
家族や信頼できる人に相談する
また、誰かに相談することも重要と言えます。
相談することで、自分では見つけることができなかった不可解な点を指摘してもらえることもあります。
こういった不可解な点は、儲け話に騙されかけている際の当事者では見つけることが難しい状態になっています。
魅力的に思える儲け話を聞いたらすぐに乗るのではなく、信用できる人や家族と相談して、怪しいところはないか確認してもらうのがいいでしょう。
そうすれば騙される確率はグッと下がります。
最初に相談しておくことで騙されたときの保険になる
儲け話で失敗しても、事前に誰かに相談しておけば助けてくれる人が出てくるかもしれません。
また、儲け話を持ってきた人が相談をする時間など無いと急かして来るようでしたら「急かすということは怪しい儲け話に違いない」と判断できますよね。
ですから一度は誰かに相談してから、儲け話に乗るのかどうかを決めても遅くはないのです。
おまけ:詐欺まがいの投資話、儲け話の見分け方その2
儲け話の見分け方をいくつか紹介してまいりました。
できればすべての詐欺の手口を紹介したいのですが、消費者サイドも詐欺を見分ける知識が増えているため、詐欺をする側も新たな手を次々と出しており、すべての詐欺を紹介することは不可能です。
とはいえ、新しい詐欺を見分ける方法がないわけではありません。
詐欺の手口はさまざまですが、詐欺の根底にある部分は同じだからです。
儲け話の中に次のようなキーワードがあったら、その話、怪しさ大!ですよ。
- 過剰なまでに安全性を強調
- 高利回りであること
- あなただけといった言葉を多用
- 初めにお金を要求してくる
怪しいキーワードが散りばめられた儲け話を聞いたときは?
過剰なまでに安全性や高利回りを強調した儲け話、「あなただけ」といった言葉を多用する話、儲け話なのにお金を要求する・・・。
このような話を聞いたら、すぐに「いいね!」と乗るのではなく、一旦落ち着いてその儲け話をネットで調べてみましょう。
だまされた、詐欺だと主張する記事が見つかったりしますよ。
誰しも将来が不安!でも怪しい話は遠ざけて!
景気が悪く、年金も本当に貰えるかどうかもわからない現代。
将来の保証が欲しいと常々思っているのなら、安全性を謳う儲け話に飛びついてしまう可能性があります。
詐欺をする側も「安心が欲しい」と考えている人の気持ちはよく分かっていますから、「絶対儲かります、みんな儲けることができました」といったキーワードを目立つように使ってくるのです。
また、「投資には投資資金が必要でしょ?」と考える誠実な人の心理を悪用して、事前に金銭を要求してくる詐欺も横行しています。
保証金やと頭金として〇〇万円かかるので支払って欲しい、その後お金が支払われる儲かるようになると相手方が主張してきたら、「これは怪しい。詐欺に違いない」と身構えるようにしてください。
将来の不安は堅実に解消する
将来の不安を解消するために、投資をすること自体は悪いことではありません。
しかしながら、投資をするなら、普通は不動産会社か証券会社に行きます。
世の中には「あなただけが知ることができる美味しい投資話」というものはありませんので、ご自身がしたいタイプの投資について勉強し、適切な不動産や投資商品を適切な場所で手に入れ、適切に運営していきましょう。
投資初心者の心構え
ところで、今まで投資をしたことがない人が手を出しやすいのがバイナリーオプションとFXです。
どちらも為替の知識が少ない人でも取り組みやすい投資方法ですので、つい手を出してしまいがちという共通点があります。
もちろん、バイナリーオプションやFXで何千万円、何億円と稼いでいる人がいるのも事実です。
しかし、この2つの投資には「多額を儲ける可能性はあるけれども、反対に多額を損する可能性もある」という共通点もありますので注意が必要です。
バイナリーオプションやFXをするときは、「このお金は無くなっても良い」と考えられる完全な余剰資金を使うようにしてくださいね。
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