株式会社と合同会社の設立手続の重要なポイントをわかりやすく解説

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決定

会社を設立したいけど何をしたらいいかわからない、株式会社と合同会社はどちらにするか悩んでいる等の方は多数いるかと思います。

株式会社及び合同会社の会社設立手続を解説することで、会社の設立手続を理解し、株式会社か合同会社どちらにするかの判断の手助けになれば幸いです。

合同会社の設立手続

① 基本事項の決定

合同会社を設立するためには、商号、事業目的、本店所在地、資本金の額、社員構成、事業年度を決める必要があります。商号である会社名は、会社名の前か後に合同会社をつけます。

同一住所に同一の商号がある場合は、登記できませんので、事前に本店所在地を管轄する法務局に類似商号を確認しておく必要があります。

会社の事業目的を決める必要があります。会社の事業目的は、定款に必ず記載しなければならないものとされ(絶対的記載事項)、また登記すべき事項とされています。

そのため、新たな事業を始める場合など、目的を変更する場合には、定款の変更手続及び目的の変更登記が必要となります。

本店所在地は、会社の本店の住所のことであり、定款や登記簿に記載されます。

資本金の額を決める必要があります。資本金の額により、消費税の納税義務、適用される税率、均等割の額等が異なりますので、設定金額に留意する必要があります。

社員の構成を決める必要ありますが、合同会社は原則として全ての出資者=社員に会社の代表権と業務執行権が与えられます。

つまりは、出資者は全員、株式会社でいう代表取締役となります。ただし、上記社員の中から代表者を定めその者を代表社員として区別することも可能です。

定款に業務執行社員と業務執行権のない社員を区別して記載することで社員を2種類に分けることが出来ます。

業務執行社員と業務執行をしない社員を選定した場合、業務執行社員は登記事項になりますが、業務執行をしない社員は登記事項ではありません。

事業年度を決定する必要があり、いつでも設定できますが、税務上事業年度は1年以内に設定する必要があり、多くの会社は、設立後1年以内になる最終月の月末を選択する場合が多いと思われます。

② 印鑑作成

会社の設立手続きには会社の印鑑が必要となります。印鑑は、登記申請書と一緒に法務局に届け出ます。

会社印は、通常、代表印(実印)、銀行印、角印の3本セットを注文し作成します。

法務局に届出るのが代表印(実印)です。銀行印は、取引銀行に届ける印鑑です。

銀行印と代表印は併用することも可能ですが、紛失・盗難などのリスクがあるため、分けて使われることが一般的です。

角印は、社内文書や、契約書、領収書などに捺印するものであり、認印としても利用可能です。

③ 定款作成

定款は会社運営していく上で定める根本的なルールであり、基本的には、①基本事項の決定で決定した基本的な設立事項を記載し、追加で下記を記載します。

表紙に会社名と、会社設立日、作成日を記載します。合同会社は有限責任社員だけで構成されていますが、定款にはそのことを必ず記載します。

社員が退社するときの取り決めを記載します。

合同会社では、損益の分配について自由に定めることができますが、定款に損益の配分割合を固定したくない場合は各社員への利益の配当に関する事項は、総社員の同意により定めると記載することも可能です。

また、定款を紙で作成し提出した場合は4万円の収入印紙が必要となりますが、電子定款の場合は、4万円の収入印紙代が節約できます。

④ 資本金の払込

資本金1円から会社設立可能です。また、設立時の資本金が1,000万円を超える場合は、初年度から消費税が課税されますので注意が必要です。

会社設立前の時点では、合同会社名義の銀行座は開設できないため、資本金の払込をする銀行口座として代表社員の銀行口座を用意します。なお、新規の口座を開設する必要はありません。

定款が認証された日を含むその日以降に、用意した銀行口座に出資者が個別に振り込んでも、誰かがまとめて一度に振込んでも問題ありません。

払込者が誰であるかを分かるようにして払込みします。

資本金が払い込まれた後、通帳のコピーを取るまでは、預金残高が資本金を下回らないように注意し、通帳のコピーが完了すれば、払込した金額を引き出すことは自由です。

資本金払込証明書の作成するために、通帳をコピーします。コピーする箇所は、通帳の表紙、通帳の最初の1ページ目の口座番号と口座名義人が記載されているページ、払込された金額が記帳されているページです。

⑤ 登記書類及び添付書類の作成提出

合同会社設立登記申請書は、形式と記載内容が法定されており、記載内容は、「商号」「本店」「登記の事由」「登記すべき事項」「課税標準金額(資本金)」「登録免許税」等です。

合同会社で会社を設立する際、合同会社設立登記申請書や添付書類、印鑑届書などを作成して法務局へ提出する必要があり、下記書類を作成し提出します。

また、登記用紙と同一の用紙が必要となります。

  • 合同会社設立登記申請書
  • 登録免許税の収入印紙を貼付した台紙
  • 定款
  • 代表社員、本店所在地及び資本金を決定したことを証明する書面
  • 代書社員の就任承諾書
  • 印鑑証明書
  • 払込証明書
  • 資本金の額の計上に関する代表社員の証明書

⑥ 登記書類の提出

登記申請は、設立する会社の本店所在地を管轄する法務局で手続きを行います。

会社登記の申請は、設立登記申請書の登記の事由に記載している日時である払込証明書の作成日より2週間以内に行わなければいけません。

登録免許税として6万円の収入印紙が必要となります。会社の設立日は、申請書を提出した日となります。

株式会社の設立手続

合同会社と基本的には同様ですので株式会社の設立で特有な事項を中心に解説します。

①基本事項の決定

株式会社を設立するためには、商号、事業目的、本店所在地、資本金の額、会社機関(役員)、発起人、公告の方法、事業年度を決める必要があります。

商号である会社名は、会社名の前か後に株式会社をつけます。

会社法上、株式会社の機関として、会社を運営するには、会社の基本方針、会社経営、監査等を、誰がどのような責任において行うのか決めなければならず、会社の中で、特定の役割を担う人や会議体を機関といいます。

中小企業の株式会社の機関では、株主総会、取締役、監査役、取締役会が重要です。

株式会社は、株主総会と取締役を必ず設置しなければならない、株式譲渡が自由な公開会社は、取締役会を設置しなければならないが、株式譲渡制限会社は、取締役会を設置しなくてもよい。

取締役会を設置すると、監査役を置かなければならないことに留意いただく必要があります。

発起人は、会社設立手続を進め、その責任を負う者であり、発起人の役割は会社の概要を決める、定款を作成する、株主を募集する、出資を行う、会社設立に必要な準備、営業行為、会社設立に関する責任を負うことになります。

株式会社を設立する場合、決算、資本金の減少、合併等の際は公告が義務付けられます。公告方法は、定款で定めることができます。

会社法により官報で公告しなければならない事項は必ず官報で公告しますが、これ以外については、定款で、公告方法を定めることができます。

定款で公告方法を定めなかった場合は、官報での公告、とみなされます。定款で公告方法を定めた場合は、その旨を登記しなければなりません。

公告には3つの方法があり、日刊新聞紙に掲載、官報に掲載、電子公告の方法があります。

②印鑑作成

合同会社と同様ですので上記の合同会社の設立手続を参照ください。

③定款作成

定款に必ず記載すべき絶対的記載事項は、事業目的、本店所在地、設立に際して出資される財産の価額又はその最低額、発起人の氏名又は名称及び住所、発行可能株式総数設立に際して出資される財産の価額又はその最低額は株式数ではなく、出資財産額又は最低額を記載します。

株式会社では、定款を作成したら、会社の本店所在地を管轄する法務局に所属する公証役場で内容をチェックしてもらい、公証人に認証してもらう必要があります。

定款は合同会社と同様に電子定款で作成した場合は、紙の定款認証に必要な収入印紙代4万円が不要になります。

④資本金の払込

公証役場で定款の認証が完了すると、認証日より後に発起人全員で資本金の払込を行います。

会社設立前では会社の銀行口座をつくることはできないので、発起人の誰かの個人口座へ払込を行います。

⑤登記書類作成及び添付書類の作成提出

株式会社設立登記申請書は、形式と記載内容が法定されており、記載内容は、「商号」「本店」「登記の事由」「登記すべき事項」「課税標準金額(資本金)」「登録免許税」等です。

また、登記用紙と同一の用紙が必要となります。

  • 登記申請書
  • 登録免許税の収入印紙を貼付した台紙
  • 定款
  • 発起人の決定書
  • 取締役の就任承諾書
  • 代表取締役の就任承諾書
    (取締役1名で代表兼務の場合は不要)
  • 監査役の就任承諾書
    (監査役を設置している場合)
  • 取締役の印鑑証明書
  • 資本金の払込を証明する書類
  • 印鑑届出書

⑦ 登記書類の提出

株式会社設立の場合、登録免許税は資本金の0.7%で15万円に満たないときは、15万円になります。

その他は、合同会社と同様ですので合同会社の設立手続を参照ください。

福留聡事務所 代表
福留 聡

公認会計士・税理士・ワシントン州米国公認会計士・米国税理士・行政書士/福留聡事務所、福留聡国際会計アドバイザリー株式会社、福留聡クラウド会計給与合同会社、有限責任開花監査法人 パートナー。

日米欧の会計、日米の税務に精通しており、20年弱の豊富な実務経験と約50の出版経験、マスコミからの取材経験を多数有し、国内案件から海外案件、個人事業主から上場企業、外資系企業までクライアントの多様なニーズに対応できる日本で数少ない国際会計及び国際税務の専門家です。

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