あなたの老後資金は大丈夫? 高齢期のライフプランを考える

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超高齢化社会がもたらすもの

「人生150年の時代はそう遠くないうちに来るのでは?」という衝撃的な研究論文をネットで読んだのはほんの数か月前のことだった。この衝撃的な記事を読んで以来、終活セミナ―をする時には必ず「人生150年をどう生きますか?」と問いかけることにしている。

勿論会場の皆さんも、僕自身も「その答え」を今は持ち合わせていないが、平均余命の想定外の伸びを考慮すると「75歳から25年のライフプラン(人生計画)」という今まで考えたこともない課題に直面することになるのかもしれない。

また、超高齢化社会は「ひとり世帯の増加」ももたらしてしまうだろう。残されてしまった高齢の配偶者が1人で20年以上生きることがあった場合、様々な課題が起こるかもしれない。

  • 1人で暮らす人を誰が介護するのか?
  • 世帯の金銭や資産管理は大丈夫なのか
  • 古くなりすぎた家屋や空き家の管理はどうする?

など今現在も社会問題になりつつある事が、特定の人にしか起こりえない事ではなく、「高齢者が等しく抱え込む宿題」になるとイメージできる。

人生の「区切り」の見直しを

私が小学生のころ、今から40年ほど前、お爺さんお婆さんの話を聞いた時「ああ、年を取ったら年金生活とやらで、悠々自適に暮せるんだなぁ」とぼんやりと思っていたものである。

「絵にかいたようなリタイア生活」というやつがあり、多くの高齢者がそんな暮らしをするものだと思ったし、現に「その老後生活に陰りが見える」とは感じなかった。

ところがその後「長生きリスク」という言葉も生まれ、長生きすることが「経済的な不安」や「健康上の不安」を生み出してしまい「決して悠々自適な老後生活が誰にでも訪れるのではないのでは?」という認識が広がっていくことになる。

そしてそれに呼応するように流行語が生まれ、社会問題が表出することになる。

  • 老後破たんや「下流老人」
  • 老老介護や介護離職
  • 高齢者のひきこもりと地域での孤立

などをメディアが書き立てて、実際に事件なども起こってしまうことになる。特に高齢者の生活保護者の増加は、他人事として片づけられない「重たい課題」だと思う。

私も地元の社協で生活困窮者自立支援事業の家計相談を担当していた時には高齢者世帯の貧困はよく目にしてきた。だからこそ、長い高齢期を「なんとなくやり過ごせる」とははっきりとは言えないと感じるのだ。

悠々自適な老後生活は、もはや淡い夢物語になりつつあると感じてしまう。40年で「高齢期のライフプラン」をもう一度見直す必要があると思うが、皆さんは如何だろうか?

2000万円問題の本質とは?

昨今話題のテーマがこの「2000万円問題」である。これは金融庁のワーキング・グループがまとめた「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」の中の次の記載の部分を指す。

それは、

「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ20~30年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1300万円~2000万円になる」

という記述から「老後は年金以外に2000万円も必要なんて無理!」ということになり、そこから年金制度の不安につながり、この参議院選挙の争点までなってしまった。

では、この2000万円問題の本質は何だろうか?確かに年金額が急にUPするわけではないので、すでに年金生活をしている人や、年金受給間近の人にとってこの「不安」をぬぐうのは容易なことではない。今からできる対策としては、

  • 不要な保有資産を売却する(自宅売却して賃貸に住む、など)
  • とにかく何でもいいので仕事を見つける
  • 無駄な支出がないか徹底的に洗い出す

などが思いつく。

こうして考えると高齢期のライフプランを考えるのは簡単なことではなく、偶然うまく行くようなものでもなく、ある程度の準備期間が必要だということがわかる。

つまり「2000万円問題」を自らのライフプランの課題であると捉えて、なるべく早くから手を打つことが重要かもしれないと思うことができる人が、自分自身の「高齢期とお金」の不安を打ち消せる人であると言えるのではないだろうか?

人生100年時代のライフプラン

かつての悠々自適生活は当時の「5パーセント金利」に支えられていたと言える。

まじめに働いて、貯蓄をある程度して、それを定期預金に入れていたら数年後には1.5倍に貯蓄が増えていたし、民間の年金保険でもあれば国人年金だけでも十分に暮らしていけた。

しかしこの低金利時代と超高齢化社会の到来が、私たちに大きな課題をもたらしてしまった。

一つは、少しはリスクをとって運用をしないとお金が増えないという事であり、もう一つはリタイア後の人生設計をもう一度し直す必要があるという事である。

特に60歳~85歳までという後半期を分け方ではなく、60歳~75歳+75歳~100歳という二つに後半期を分けて考えて、それぞれに訪れるリスクへの対応と、なるべく長く働けるような後半期の期間設定をする事は、人生を全うするためのポイントであると思う。

そしてなるべくこれに早くから取り掛かり、「長すぎるかもしれない後半期」のお金の準備を怠らずにしたいものである。

ファイナンシャル・プランナー
石川 智

1966年高知県生まれ。 大学卒業後、トヨタ系販売店~外資系保険会社の営業職を経て、2010年FP事務所として、独立起業した。 生命保険相談やライフプラン相談などの一般的な相談業務だけでなく、講演やセミナー講師として日本中で活動している。 また福祉FPとして、貧困世帯への家計相談など、福祉分野での活動も行っている。 講演やセミナーの専門分野は「高齢者とお金」「引きこもり支援」「障害者の親なき後」など。
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