住宅ローン借り換えを成功させるための3つの注意点

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2016年に日銀のマイナス金利政策の影響で住宅ローン金利も大きく下がり、住宅ローンの借り換えがやりやすくなりました。次のグラフはフラット35の金利推移を見たものです。

2016年のマイナス金利導入で大きく金利が下がり、その後少し戻してほぼ横ばいに推移していることがわかります。

このように金利が下がった今、借り換えをすることで毎月返済額も総返済額も大きく減らせることが多いです。

住宅を購入後、思ったより貯蓄が貯まっていないと感じる人も多いかもしれませんが、現在の低金利は家計見直しの絶好のチャンス。まだ住宅ローンの借り換えをしていない人はぜひ借り換えを検討するとよいでしょう。

借り換えを成功させるには、いくつか注意すべき点があります。住宅ローンのプロとして様々な事例を見てきた私から注意点を3つ挙げておきます。

住宅ローン借り換えの注意点1:諸費用を計算するのを忘れない

住宅ローン借り換えで注意したい点の1つ目は、諸費用を計算するのを忘れない、ということです。

住宅ローンの借り換えには、融資手数料や保証料、抵当権設定の登録免許税や司法書士報酬等、様々な費用がかかります。通常、ローン金額の3%前後かかることが多いのですが、これらの諸費用を踏まえて借り換えでメリットが出るかを計算する必要があります。

例えば次の例では、借り換え前のローン残高3,056万円で、残り返済年数が30年ちょうど、現在の金利0.775%(変動金利)、毎月返済額は95,172円だと仮定します。

この場合、残り30年の総返済額は3,426万円となります。借り換え後、3,056万円を金利0.625%、30年返済で借り入れるとすると毎月返済額93,124円、総返済額は3,352万円となります。

確かに総返済額は借り換えにより小さくなることがわかります。

しかし、借り換えには費用がかかります。ここでは保証料58万円、登記費用(司法書士報酬や登録免許税)が27万円かかるとします。

そうすると借り換え後のトータルコスト(総返済額+諸費用)は3,438万円となり、借り換え前の総返済額3,426万円よりも大きくなってしまいます。

つまり借り換えで損をするということなので、現状のままにしておく方が良いという結論になります。

このように、金利が下がったからといって、諸費用をきちんと計算すると借り換えで必ずしも得にならない場合があるという点には注意したいです。

※今回の例では比較をわかりやすくするため諸費用を現金で払う前提にしましたが、実際は諸費用を借入に含めることが多いです。

住宅ローン借り換えの注意点2:見た目の金利だけで判断しない

住宅ローンの借り換えの注意点の2つ目として「借り換え先の銀行を金利だけで判断しない」ということを挙げておきます。

例えば10年固定金利への借り換えを検討している場合、次のように当初10年の金利が0.59%のX銀行と0.65%のY銀行とがあった場合、多くの人は0.59%と金利の低いX銀行を選んでしまうと思います。

しかし、11年目以降の金利を考えると実はY銀行の方がお得であることがわかります。

この原因は11年目以降の金利優遇幅の違いにあります。

X銀行は11年目以降の金利優遇が▲0.8%と小さくなります。11年目以降、変動金利を選ぶとし、その店頭金利は2.341%(2019年6月時点の金利)だとすると、適用金利は2.341%-0.8%=1.541%となります。

一方Y銀行は11年目以降の金利優遇が▲1.95%と大きいです。11年目以降、変動金利を選ぶとし、その店頭金利が2.475%(2019年6月時点の金利)だとすると、適用金利は2.475%-1.95%=0.525%となります。

このような金融機関の仕掛ける罠に気づく人は多くはありません。

見た目の金利が低いからといって、その銀行が必ずしも有利にならないという点には注意が必要です。

住宅ローン借り換えの注意点3:団信に注意

住宅ローンを組むと団信(団体信用生命保険)に入りますが、借り換えをする時にも団信への加入が必須です。この団信に関しても注意しておく必要があります。

団信に関しては以下3点に留意しておきたいところです。

まず注意したいのは、最初にローンを組んだ時に比べて健康状態が悪化している場合には団信に加入できない可能性があるという点です。

団信に加入できないと借り換えの審査は通らないため、健康状態が悪化している場合は、借り換えをしたくても今の住宅ローンに加入し続けざるを得ないこともあります。

2つ目に注意しておきたいのは、年齢によってがん保障や疾病保障をつけられない可能性があるという点です。

借り換え前にたとえば「がん保障」付の団信に入っていたとして、借り換え時に同じようにがん保障付団信に入りたくても、その時の年齢によって加入できない場合があります。例えばある銀行のがん保障付団信は46歳未満が条件となっています。

団信に関する3つ目の注意点は、借り換え先の金融機関を選ぶ際、団信を含めて比較する必要があるという点です。現在の住宅ローンでは、以前と比べて団信の保障が充実してきています。

次のB銀行は「がん保障付団信」(がんと診断されたら、残高が0になる)を無料でつけられる銀行です(借り換え専用プランでネット申込限定)。

がん保障付団信をつけない場合にはA銀行に負けてしまいますが、がん保障付団信をつける場合にはB銀行の方が有利になる可能性があります。

自分が望む保障は何か、その保障をつける前提で最もお得になる銀行はどこかを見極めることが大切です。

このように住宅ローンの借り換えを考えている人は団信についてもきちんと検討する必要があります。

以上、住宅ローン借り換えを成功させるための注意点を3つまとめました。住宅ローンは1つの銀行しか申し込んではいけない、ということはありません。

気になる銀行2つ~3つほどは申込をし、審査を通過した銀行の中で最も有利になるところを選ぶようにするとよいでしょう。

1人で住宅ローンの比較をするのが難しい、借り換えをしたいけど手続きが面倒そうなのが嫌だと思う場合は私たちのような住宅ローンのプロに相談、サポートを受けるのも検討してみてください。

株式会社FPアルトゥル 代表取締役
井上 光章

1級FP技能士、CFP®
住宅ローンコンサルティング専門のファイナンシャルプランナー。

住宅工務店で注文住宅を建てる人向けの住宅ローンコンサルティングをメインに、住宅ローンの借り換えや、離婚によるローンの一本化などのコンサルティングを行う。コンサルティング報酬は成功報酬制で1件20万円(税別)。年間50件ほどの有料コンサルティングを行う。

住宅ローンで間違いやすい点を熟知し、失敗しない住宅ローン選びをサポート。住宅ローンコラムの執筆やセミナーも多数行う。

著書に『マイホームで年金を作る』(共著、評言社)がある。

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