ずぼらでも大丈夫!お金が貯まる家計作りのコツ
お金は手間をかけないと貯まらないものではありません。
むしろ、「家計簿をつける」「安い商品を探して買う」「必ず自炊をする」などの毎日の努力が必要なものは、ストレスから逆にムダ使いが増える危険もあります。
この記事では、仕事や家事、子育てなど、忙しい生活をしていても「気がついたらお金が貯まっていた!」となる、貯金や節約を自動化する方法をご紹介します。
記事の目次
■貯金の目的を決めてやる気アップ!
貯金を始める前に、まずは「貯金の目的」を決めましょう。
目的がないままではやる気が出ませんし、ゴールがないと達成感もありません。その結果、貯金を続けるのが難しくなりがちです。
代表的なものとしては、旅行や結婚、資格取得、緊急時用、教育費、マイホーム、老後資金などが挙げられます。
このとき、お金を使う「時期」と「金額」まで決めることが大切です。例えばマイホームの頭金として5年後までに300万円貯めたい場合には、毎月5万円、1年間で60万円貯金すれば実現できると分かります。
「今いくら貯めればよいのか」をハッキリさせることで行動に移しやすくなります。
■「先取り貯蓄」でお金が貯まる仕組みを作ろう
目標金額が決まったら、「先取り貯蓄」でお金が貯まる仕組みを作りましょう。
先取り貯蓄とは、給与の入金と同時に貯金する分を取り分けておき、残ったお金で生活をするという方法です。別の場所に置いたお金は「なかったもの」と認識しやすいので、あまりストレスを感じずに貯めていくことができます。
先取り貯蓄を成功させるポイントは、できる限り自動化させることです。
給与の入金のたびに自分で銀行のお金を移動するような方法は手間がかかりすぎて続きにくいです。自動で資金を移動してくれる銀行や勤務先のサービスを利用すると良いでしょう。
<先取り貯蓄に適したサービス>
種類 | 内容 | 良いところ |
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定額自動送金 | 毎月指定した金額を指定した振込先に自動的に送金する |
|
定額自動入金 | 指定した銀行から毎月指定した金額を自動的に入金する | |
積立式定期預金 | 毎月指定した日に指定した金額を普通預金から定期預金に自動的に口座振替する |
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財形貯蓄 | 指定した金額を会社が社員の給与から毎月天引きして金融機関に送金する |
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■「無理のない金額」からのスタートがおすすめ
先取り貯蓄を成功させるもうひとつのポイントは、毎月の積立額を無理のない金額にすることです。
目標金額を意識することも大切ですが、今の生活に支障が出てきてしまったら続けられません。無理のない金額からスタートし、徐々に積立額を増やしていきましょう。
確実に貯めたい人は「積立式定期預金」や勤務先の「財形貯蓄」を利用するのがおすすめです。お金を引き出すには銀行や勤務先で手続きが必要となるため、ちょっとしたことでは貯金を崩さずにすみます。
現状は貯金が全くできていない人や積立額を高めに設定したい人は、「定額自動送金」や「定額自動入金」がおすすめです。
これらは普通預金に貯まるので、臨時支出の際にもすぐに引き出すことができます。その半面、頻繁にお金をおろしていたら「結局貯まっていない」となりやすいので注意が必要です。
確実に貯めながら緊急時も対応できるよう、一部を積立式定期預金や財形貯蓄で貯めて、一部を定額自動送金や定額自動入金で貯めるのもひとつの手です。
■貯金が増えないときの節約のコツ
先取り貯蓄を実行してもなかなか貯金が増えないときは「お金の使い方」を見直しましょう。
定期的な支出である「固定費」から減らしていくのがおすすめです。一度の見直しで節約効果が長期間自動的に続くため、たとえ月5,000円の変化でも1年間では6万円、10年間では60万円といった大きな金額になります。
なかでも、家賃や自動車関係費、通信費や保険料の見直しは節約効果が高いと言われています。取り組みやすいものから徐々に見直していきましょう。
固定費を見直すことで、食費や交際費、娯楽費、趣味など、毎月自由に使えるお金を増やすことができます。
<固定費の見直し例>
種類 | 例 |
---|---|
家賃 |
|
自動車関係費 |
|
通信費 |
|
保険料 |
|
定期的なサービス (新聞、アプリ、動画配信など) |
|
■毎月自分が自由に使えるお金はいくら?
固定費を減らしても目標金額に届かない場合は普段のお金の使い方を見直す必要があります。毎月自分が自由に使える金額を知り、家計簿がなくても予算内で生活できる「マイルール」を守る習慣を作ることが大切です。
毎月自分が自由に使える金額とは、手取りの収入金額から貯金額と固定費を引くことで算出できます。その金額の範囲内で、食費や日用品費、交際費、美容費、被服費、レジャー費、趣味娯楽費、特別支出などに予算を振り分けて、予算オーバーしそうな支出項目の目星をつけます。
例えば、交際費の予算が月15,000円なら、1回3,000円の飲み会に月に5回まで参加することができると分かります。外食を除いた食費の予算が月4万円なら、1回あたり4,000円の買い物が月に10回できます。
■「マイルール」を決めて予算管理しよう
予算オーバーしそうな支出項目は「マイルール」を決めて管理しましょう。
マイルールは、「飲み会は週に1回まで」「スーパーでの買い物は1回4,000円までを週に2回」など、1回の予算と頻度と決めるのがポイントです。1カ月を4週間ではなくて5週間と計算して予算を決めるとより確実に予算内に収めることができます。
普段の生活では主に回数を意識することで、家計簿がなくても予算内で生活することができるようになります。「1回あたりの金額が思ったより高かった」「先週は買い物しなかった分、今週予算オーバーした」など、たとえマイルール通りにできないことがあっても、大きく予算オーバーとなることは防ぐことができます。
少しずつマイルールに従ってお金を使うことを習慣化していきましょう。
FP事務所マネセラ 代表
張替 愛
大学で心理学を学んだのち、損害保険会社に5年半勤務。その後、夫の海外赴任を機に独立を決意。
海外赴任や全国転勤、働き方に悩む女性など、変化の多い家庭の家計相談や海外赴任相談を得意とする。
全世界・全国から参加できるオンライン勉強会やオンライン相談が好評。
専門分野は教育費や保険、住宅購入、資産運用。
そのほか、マネー講座やWEBメディアへの執筆など、幅広く活動を行う。保育園児と小学生の母でもある。