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住宅費の目安は収入よりも家計から

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住宅取得のご相談に来られる方々が皆さん気にされるのは「自分たちの収入でいくらの住宅を購入するのが妥当なのか」また「無理のない住宅ローンはいくらまでか」ということです。

一般的に言われている年収からみた住宅ローンの目安は借入可能額は年収の6倍程度まで・年間の返済額は収入の25%までということですが、この目安から計算すると年収600万円の方は借入総額3600万円、年間の返済額150万円(一月あたり12.5万円)までは大丈夫ということになります。

しかし、実際この金額で住宅を購入してしまうと、年収600万円に対しての実際の手取り額は税金や社会保険料を差し引いて480万円くらいですので月割りの収入は40万円、この中から住宅ローンの返済額だけで12.5万円に支払い、さらにマンションであれば管理費や修繕積立金、固定資産税もかかりますので住宅にかけるお金はもっと増えることになります。

例えば管理費・修繕積立金と固定資産税の月割りベースの金額が合計して毎月5万円だとすると、住宅ローンの返済額と合わせた金額は17.5万円となり、収入の4割以上にもなってしまいます。

これでも生活コストが低いご家庭であれば問題なく暮らしていけますが、全ての家庭が大丈夫というわけではありません。

それぞれの家庭によって生活にかかるコストは違っているからです。

重要なのは我が家の家計にとって住宅費はどこまでが許容範囲なのかということです。

同じ世帯年収であっても家族構成も違えばライフスタイルも異なります。

独身で特に生活費にお金がかかるのでなければ、収入の4割が住宅費として支出することになっても問題はありませんが、家族がいてこれから教育費がかかるお子さんがいたり、支出が大きいイベントがあったりするとかなり生活は厳しくなってきます。

個人相談に来られるお客様がよくおっしゃるのは「うちの親は同じくらいの収入で子供を大学に行かせて家も購入していたのに、なぜ我が家は同じ生活でこんなに家計が苦しいのか」「同じくらいの収入の同僚やご近所さんは、うちよりもっと豊かな暮らしをしているように見える。

うちだけ生活が苦しいのはどうしてか」といったような内容です。

つまり、どこか大きな無駄遣いがあるから家計が苦しいのではという結論になるわけです。

たいていは、配偶者(夫や妻)に原因があり、小遣いを減らすべきか「無駄遣いするな」ともっと注意すべきかなどとおっしゃいますが、大きく分けて二つの誤解があります。

まず一つは、親の世代とは時代背景が大きく異なるということです。

私たちはお金の使い方を考えるときにどうしても親などの身近な人を基準にしがちです。

しかし、親世代が経験した高度成長期の収入の伸びは今の時代は難しくなっていますし、収入に対する教育費の割合は年々増えています。

また、昔はなかった携帯電話や衛星放送などの各種定額サービスといったものが今の時代の毎月の生活コストを上げているのです。

ですので、親の時代に得ていた新築の自宅や車・子供の教育に加えて現代の豊かさを全て得ようとすると、どうしても無理が生じてしますのです。

また「隣の芝生は青く見える」ということわざ通り、ご近所さんなどの身近な人が経済的に楽に見えても、実際はどこも同じような家計の悩みを持っています。

ですから、別の家計と比較するのではなく、自分たちが何を重視して予算を組んでいくのかという価値観を家族で共有し、メリハリをつけた家計管理をしていくことが必要になってきます。

子どもの教育費はしっかりかけたい、あるいは老後に十分なお金を準備したいということであれば住宅購入は新築だけでなく中古住宅にも目を向けて現実的な予算におさめていく必要があります。

では、現実的な予算はどうやって計算すればいいのかということですが、無理のない住宅予算は現在の家計の住宅費をもとに計算していきます。

例えば、現在借りている家賃が12万円であれば住宅ローンの返済額とその他管理費や固定資産税も含めた金額がこの範囲に収まっているのがベストですが、もう少し予算額を上げたいということなら、上乗せする予算は具体的に家計を見直して捻出できる金額にしていきます。

例えば家族の携帯料金のプランを見直して毎月1万円浮くのであれば、その金額を毎月の住宅費に上乗せするといった具合です。

さらに、住宅を購入したせいで全く貯蓄ができなくなったというのは、今後必要になる教育費や住宅の将来のリフォーム代などを考えると避けたい状況ですので、住宅を購入しても貯蓄は続けられることが大切ですし、現時点で購入が難しいのであれば頭金を貯めてから時期を先延ばしにするという選択肢もあります。

消費税増税やお子さんが誕生したなど「今が住宅を買うタイミングだ」と一度思ってしまうと購入しても何とかなるのではないかと家計の見通しが甘くなってしまいがちですが、住宅購入は大きなイベントですから後悔のないよう計画しましょう。

■マンションの管理費/修繕費が払えない!滞納するとどうなる?

加藤桂子FPオフィス 代表
加藤桂子

(株)ファイナンシャルファシリテーターズ 代表取締役
ファイナンシャルプランナー(CFP)、1級FP技能士
平成22年に「大切な人がより豊かになるために、選び抜かれた情報と優れたアイディアを」をミッションに会社を設立。個人相談とセミナーを多数行っている。
得意分野は家計の見直し、資産形成、保険の見直し、リタイアメントプラン、住宅取得資金準備、教育費の貯め方、相続・事業承継など。「お金と心の豊かさを得て自分らしく生きるためのアドバイス」を目標に日々情報発信している。
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