契約社員が住宅ローン審査に通る方法【ローンが組める秘訣】
今や派遣社員や契約社員のような非正規社員の割合は会社員の4割と言われています。
「契約社員などの非正規社員はローンが組みにくい」と耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
確かに契約社員は正社員よりもローンが組みにくいことは間違いありません。
しかし、契約社員でもローンを組む方法は存在します。
また期間の短いローンであれば、契約社員の方が組みやすいと言えることもあります。
まずは、契約社員のローン審査におけるメリットとデメリットをしっかりと理解することが重要です。
この記事では契約社員のローン審査について徹底解説していきます。
この記事はこんな人におすすめ
今回の記事はこんな悩みを持っている人におすすめの記事です。
- 契約社員が正社員と同じようにローンが組めるのか気になる人
- 契約社員で住宅ローンの審査に通りたい人
- 契約社員がローン審査を通るための注意点を知りたい人
契約社員とは
「契約社員」という言葉ばかりがひとり歩きして、契約社員の実態を理解していない人が多いのではないでしょうか?
契約社員は、その名の通り契約期間までしか雇用が保証されていないため、確かに正社員よりも不安定な職業です。
しかし、その分正社員よりも給料が高いというメリットもあるのです。
また現在は、2018年から以前よりも正社員になれる可能性が高くなっています。
契約期間が決められている
契約社員とは、契約期間が決められている社員のことです。
契約期間内は基本的に雇用が保証されますが、契約期間が切れて会社側が契約を更新しないと、その会社との雇用関係は終了していまいます。
したがって、契約社員は契約期間内までしか収入が安定しないのです。
最長は2年11か月
契約社員の契約期間は最長で2年11か月と定められています。
一度の契約で3年以上の契約はできません。
もちろん、2年11か月以内の契約であっても、契約期間満了時に会社が契約社員との契約の更新を希望すれば、その会社で引き続き働き続けることが可能になっています。
正社員より基本給は高い
契約社員というと、同じ仕事をしているのに正社員よりも不利な条件で働かされていると一般的には考えられています。
しかし、実際には必ずしもそうではないのです。
契約社員は基本給が正社員よりも高く設定されていることが一般的です。
「同一労働同一賃金」がさかんに叫ばれていますが、実は短期的な目線で見れば、契約社員は正社員よりも同一労働なのに優遇された賃金を受け取っているというケースが少なくありません。
このため、「自分をひとつの会社に縛りつけたくない」「すぐに辞められる方がよい」などという考え方を持っている人は、あえて契約社員を選択しているという実態もあるのです。
契約社員だからといって必ずしも悪いことばかりではありません。
2018年から5年以上で正社員に
2018年から政府の働き方改革の一環として労働契約法や派遣法が改正されました。
2018年から5年間契約社員として働いた人は無期限社員、つまり正社員として働けるようになりました。
これによって契約社員の正社員への芽が一気に開けたと言えるかも知れません。
住宅ローンなど返済期間が長期間にわたるローンを契約するときには、正社員となってからの方が審査では有利になりやすいです。
雇用形態の変動に合わせてローンの申し込みを調整すると良いでしょう。
審査における契約社員のメリット
ローンの審査においては、契約社員であることによってメリットを得ることができる場合があります。
ポイントとなるのはやはり、返済の原資である「給料が高い」という点で、この点においては契約社員の方が審査で有利になるのです。
基本給が高い
先ほど述べたように契約社員は正社員よりも基本給が高くなっています。
契約社員であろうがなかろうが、給料が高いということは間違いなく審査で有利になるポイントです。
特に年収は借入金額に直結する項目です。
消費者金融であれば年収の3分の1が借入限度額ですので、年収が高い契約社員の方が年収の低い正社員よりも借りられる金額は必然的に大きくなります。
このように基本給が高い契約社員の方が借入金額が正社員よりも大きくなる可能性があるというメリットがあります。
契約期間内なら安定収入
契約社員は契約期間内であれば基本的に雇用が確保されるため安定収入があると考えられます。
給料も高く安定収入があるため、契約期間内は審査でマイナスにならないばかりか給料が高い分、正社員よりも有利な条件でお金を借りられる可能性が高いと言えるでしょう。
短期ローンなら審査で有利
契約社員は契約期間内であれば安定収入が望めます。
また年収も正社員よりも高いため、契約期間内に完済できるローンであれば正社員よりも全ての条件で審査に有利になります。
借入期間が2年程度のフリーローンや短期間に設定した自動車ローンなどでは、有利な条件で借りられるかも知れません。
審査における契約社員のデメリット
契約社員であるということは審査ではデメリットにもなります。
「契約期間が決められており契約期間以降は雇用が保証されない」という点はどうしても審査でマイナスに働いてしまうのです。
長期間のローンでは不利になる
契約社員は契約期間以後は、仕事の保証はありません。
このため、契約期間以上の期間のローンの借入を希望する場合には審査で不利になります。
ローンの審査とは「現在の収入状況が今後も継続する」という大前提のもとに行われています。
しかし、契約社員の場合には、現在の収入が継続するのは契約期間内だけで、契約期間が終了した後は契約が更新されるのか、他の仕事を見つけるのかということが全く分かりません。
このため、契約社員は長期間の借入に非常に不利になってしまう属性であるということが言えるでしょう。
契約社員のローン審査
では、契約社員がローンの審査を受ける場合にはどのような点が重要になるのでしょうか?
基本的には正社員と審査ポイントは変わりません。
ただし、返済期間が長期化するローンでは、「将来における収入の安定性」について契約社員ということがネックになり審査に通らないこともあります。
審査通過をするためにどのようなポイントに注意すれば良いのか、またどのような条件が不利になりやすいのか確認して行きましょう。
信用情報に問題がないこと
契約社員でも正社員でも、審査で最も重要になるのが信用情報です。
信用情報でブラックの場合には、どのような属性の人でも基本的には審査に通過できません。
さらに、クレジットヒストリーと呼ばれる、借入金やクレジットカードの支払状況を24か月蓄積した情報内に、返済遅れの記録が多い人も「支払いにルーズな人」という判断がなされてしまうため、審査には不利になってしまいます。
信用情報はどのような属性の人でも最初に審査される項目で、ここで問題が発覚した人は、正社員であろうと契約社員であろうとその後の審査に進めません。
年収が一定以上あること
先ほど述べたように、借入額と年収というのはどのようなローンであっても相関関係にあります。
総量規制対象の消費者金融では、総額で年収の3分の1を超える借入ができませんし、銀行カードローンでも融資限度額を消費者金融と同程度に抑える傾向があります。
自動車ローンも年収を超える融資は基本的には行いません。
住宅ローンやフリーローンに関しても、年間の返済金額が年収に対して30%を超える場合には審査落ちをする可能性が高くなります。
基本的には年収の金額ではなく、融資額に対しての返済比率が審査では重要となるため、年収が高いだけでは返済能力が高いとは判断されません。
契約社員の年収は正社員よりも多いため、この点は問題ないでしょう。
長期間のローンがネック
先ほど述べたように、契約社員は長期間のローンを借りる場合にネックになります。
審査のときには勤続年数が長いほど有利になると言われますが、これは勤続年数が長い人が退職して無職になったり、収入が下がってしまう可能性が低いためです。
しかし、契約社員の場合には、いくら勤続年数が長くても本人の意思とは無関係に契約を切られてしまう可能性があるため、審査でそれほど勤続年数は重視されません。
いつ収入がなくなってしまうのかが分からないのが契約社員ですので、住宅ローンなどの返済期間が長期化するローンでは圧倒的に審査で不利になります。
ただし、2018年の法律改正により、5年以上の継続勤務を行っている人は正社員として登用されるため、契約社員の勤続年数も審査時に注目を集めるようになりました。
長期ローンを組む人は、正社員登用も併せて検討してください。
勤務先はそれほど重視されない
一般的に勤務先も上場企業や公務員の方が審査で有利になると言われています。
この理由は、これらの属性の人は離職率が低く、高齢になってローンが残っていたとしても退職金で返済できることが期待できるためです。
しかし、いかに優良企業であっても契約社員の場合にはこの限りではありません。
契約社員は数年後に契約を切られる可能性もありますし、その場合には高額の退職金も期待できないためです。
このため、優良企業に勤務していたとしても、契約社員の人は審査で勤務先がプラス材料になるということはほとんどないでしょう。
信用情報等と総合的判断になる
契約社員でも、契約が切れた後にはすぐに他の仕事を探して切れ目なく働いている人も確かに存在します。
そのような人の場合には信用情報と総合的に判断した上で、「安定した所得を得ている人かどうか」という判断が行われることになります。
例えば、以前からクレジットヒストリーに1回も遅れがない人の場合には、継続的に収入があるため、支払いに遅れがないという判断ができます。
一方、今は遅れがないが、以前は遅れが多かったような人は、「仕事があって収入がある時には期日を守るけど、以前は収入がなかった」という判断がされます。
さらに、契約期間が終了後に新たな仕事を見つけるかどうかは不透明という判断になり、収入の継続性が疑われてしまうことがあります。
このように、一概に契約社員だから収入の継続性が怪しいということではなく、信用情報と総合的な判断を行った上で収入の継続性が見込める人かどうかということを判断することになります。
契約社員が組めるローン
「契約社員は申込不可」と申込条件が規定されているローンを筆者は見たことがありません。
普通は「年収200万円以上勤続1年以上の収入がある方」などの条件になっているのではないでしょうか?
従って契約社員でも勤続1年以上あればほぼ全てのローンに申し込むこと自体は可能です。
しかし、ローンには「安定継続した収入」という条件も存在するため、契約社員はこの点がネックとなり審査に通過することが難しくなるローンも存在します。
ここでは、ローンの形式ごとに契約社員の審査の相性が良いかどうかをチェックしていきましょう。
カードローン
カードローンはパートやアルバイトの人でも組めるローンです。
そのため、契約社員でも信用情報に問題さえなければ十分に審査に通過できます。
また、カードローンで重視されるのは、現在の収入です。
現在の収入がそれなりに高い契約社員の場合にはある程度の高額の審査に通過できる可能性もあります。
結論的に言うと、契約社員であることはカードローン審査ではほぼ問題になりません。
フリーローン
フリーローンも基本的にはカードローンと同じ性質の商品です。
このため、契約社員であっても、一定以上収入のある人は希望額通りで審査に通過できる可能性があります。
しかし、フリーローンがカードローンと異なるのは返済方法です。
フリーローンは、契約時に借入期間を設定し、その期間内で完済できるように計算された返済額を毎月返済していくローンです。
このため、返済期間が契約期間を超えるような長期になる場合には審査で不利になる可能性があります。
とは言え、通常、それほど長期間の返済期間にはならないローンですので、基本的には契約社員であっても借入額が他債務との合計で年収の3分の1以内で信用情報に問題がない場合には、問題なく審査に通過できるでしょう。
もちろん、返済期間が契約期間内に終了するような短期のローンであるような場合には、契約社員であることは全く審査で問題になりません。
自動車ローン
自動車ローンも契約社員であっても問題なく借りられる可能性の高いローンです。
自動車ローンも返済期間がそれほど長期化しませんし、何よりも自動車という本人の心情的にも生活の上でも必要な大切な資産を購入するためのローンを借りている人は、返済にも励む傾向があるためです。
さらに、自動車は最悪の場合には売却して返済に充てられます。
したがって、カードローンやフリーローンと違い、担保を用意していると同じ扱いを受けるため、安定した収入があれば審査に通りやすいです。
このため、自動車ローンも信用情報と借入額と他債務に問題さえなければ、フリーローン同様に契約社員でも問題なく審査に通過できます。
ただし、自動車ローンの期間は5年以上の長期で設定もできるため、このようなローンを組む場合には審査に通りにくい可能性があります。
住宅ローン等長期ローンは難しい
住宅ローンやリフォームローンや、不動産投資向けのローンなどは借入期間が数十年になるローンです。
このようなローンの借入を希望する場合にはいくら収入が多くても、契約期間内しか仕事が保証されていない契約社員が審査に通過することは難しいでしょう。
借入期間が長いローンほど、現在の収入状況が今後も継続するということが求められるためです。
先ほどから述べているように、契約社員の最大のデメリットは契約期間内しか所得が保証されていないため、住宅ローンのような返済期間が長期化するローンで非常に重要になる「収入の安定性」という部分が圧倒的に脆弱になるのです。
このため、契約社員が住宅資金用のローンのような返済期間が長期間になるローンを、単独で借りることは非常にハードルが高いと言えるでしょう。
契約社員が住宅ローンに通る方法
返済期間が長期化する住宅ローンは、雇用期間が短期間しか保証されていない契約社員が組むことは、かなり難しいと考えた方がよいでしょう。
契約社員の人が住宅ローンに組めるとしたら以下の2つの方法しかないのが実情です。
正社員になってから申し込む
先ほどから述べているように、2018年から契約社員としての労働期間が5年に達すると正社員になれます。
これは2018年から5年ではなく、すでに5年になっている人はすぐにでも正社員になれますし、2014年4月から契約社員をしている人は2019年4月になれば正社員になれるというルールです。
自分がすでに5年の条件をクリアしている人や、もうすぐで5年になるという人は正社員になってから住宅ローンに申し込みをすれば、正社員と同じ条件で審査を受けられるでしょう。
親や配偶者との連帯債務を利用する
契約社員の同居者が正社員などの場合には、その人と連帯債務という形でローンを組めば、契約社員の人でも問題なく住宅ローンを借りられる場合があります。
連帯債務とは、夫婦共有名義の住宅を購入する場合に、住宅ローンも共有名義で借りられるものです。
連帯債務は、主たる債務者を決められ、主に審査されるのは主たる債務者です。
例えば夫婦共有名義の住宅を購入し、連帯債務で住宅ローンを借りる場合には、主たる債務者を正社員の夫などにすれば、妻が契約社員であっても住宅ローンを借りられる場合があります。
連帯債務者と似たような制度ですが、正社員である親族や知人に連帯保証人となってもらう場合にも、連帯債務と同じように住宅ローンの審査に通る可能性があります。
新居で同居する家族がいる場合には、その家族の雇用形態なども上手く活用して住宅ローンを申し込むことが重要です。
ただし、連帯債務者や連帯保証人は住宅ローン申込者が借金の返済ができなくなったときに、代わりに借金を全額負担しなければならないため、依頼する人に対してしっかりと説明や相談をしてからにしましょう。
しっかりと頭金を貯蓄しておく
住宅ローンの審査を少しでも通りやすくするためには、少しでも多く頭金を用意しておきましょう。
住宅ローンの契約時に重要視される点は、年収に対して返済負担率が幾らになるかです。
頭金を準備すれば住宅購入に必要な借入費用を減らせるため、返済負担率も併せて減らせるのです。
また、頭金を多めに用意できれば、例えば離職が原因でローン返済ができなくなったとしても、住宅を売却することで返済不能となるリスクを回避できます。
頭金の金額分だけ毎月の返済金額も減らせるため、家計への影響も楽になるので住宅ローンの契約ではできる限り多めに用意しましょう。
契約社員が正社員を偽装するリスク
「契約社員であっても正社員と名乗ってしまえば審査担当者にバレないのでは?」と考える人も多いのではないでしょうか?
確かに正社員と同じ仕事をして、正社員よりも高い給料を受け取っているのに、契約社員というだけで審査で不利になるのは理不尽な話かも知れません。
また、契約社員が正社員であると虚偽申告をしてもバレにくいという現状があるため、虚偽申告をしている人も存在するのが実情です。
しかし、ローン申込において、嘘がバレるということはリスクが高すぎるため、雇用形態についての嘘は絶対についてはいけません。
偽装自体は可能
契約社員が正社員であると偽装することは可能です。
カードローンなどでは勤務先の確認は勤務先に審査担当者が電話をかけて「〇〇様いらっしゃいますか?」という確認をするだけです。
この電話で本人につながるか、勤務先の人が「不在」とか「お休み」という言葉を言えば、それで在籍確認は完了です。
この時に、「正社員かどうか」というような確認までは行いません。
また、住宅ローン審査では勤務先の確認は健康保険証で行います。
契約社員であっても以下の条件を満たしている人は健康保険組合に加入できます。
①2か月を超える雇用契約期間であること ②1日もしくは1週間の労働時間、さらに1か月の労働日数が正社員の概ね4分の3以上であること |
この場合では正社員の4分の3以上働いている契約社員であれば社会保険に加入できることになります。
さらに2016年から従業員501名以上の企業については社会保険加入義務に以下の条件が追加されています。
①1週間の所定労働時間が20時間以上 ②1か月の給料が88,000円以上 ③勤務期間(見込み)が1年以上 |
つまり、大企業の契約社員の場合には1か月の給料が88,000円であっても社会保険に加入ができます。
そして、住宅ローンなどの審査では勤務先の確認は健康保険証から行います。
社会保険証には勤務先の記載があるためです。
このため、申込時に契約社員であるということを黙っていれば、社会保険証のある人は正社員であることを偽装ができてしまうのです。
しかし、いかに偽装が可能だとしてもローンの申込時に嘘をつくことは厳禁です。
バレると一括返済のリスクがある
なぜローン申込時に嘘の申告をしてはいけないのでしょうか。
幾つか原因がありますが、大きな原因として一括返済を請求される危険性がある点が挙げられます。
ローンの借入中というのは、分割で返済する権利があります。
これを期限の利益と言います。
しかし、ローンの契約書には期限の利益喪失事項というものが定められています。
期限の利益喪失事項というのは、そこに記載されている条件に該当した場合には期限の利益を喪失して、一括返済の義務が生じるというものです。
そして期限の利益喪失事項には契約時に嘘をついた場合も含まれます。
つまり、正社員であることを偽装して上手くローンの借入ができたとしても、後から嘘が発覚した場合には期限の利益を喪失して、一括返済を銀行から迫られてしまう可能性があると言うことです。
嘘の申告が発覚してしまって一括返済を請求された場合には、たとえ金融機関に泣き寝入りをしたとしても、再び分割払いにしてもらうことは難しいでしょう。
嘘は絶対についてはいけない
通常、銀行のローンには保証会社がついていますので、嘘が発覚し期限の利益を喪失したときに一括返済ができないと、保証会社に代位弁済請求を行います。
この時点で信用情報はブラックになってしまいます。
また、代位弁済になるとその後は保証会社へ残金を返済する必要があり、保証会社への債務が完済になるまではブラックのままです。
ブラックになってしまうと、ローンやクレジットカードの借入ができないのはもちろん、金融機関系の保証会社がついた住宅の賃貸、スマホの分割購入などはすべて不可能になります。
契約社員でなくて正社員という嘘を軽い気持ちでついてしまったことによって、取り返しのつかないくらいのリスクを背負うことになってしまいます。
嘘をつくことは絶対にやめましょう。
契約社員におすすめ「フラット35」とは?
契約社員が住宅ローンで借入を行うことの難しさを解説してきましたが、住宅ローンの商品の中で「フラット35」は契約社員にもおすすめです。
フラット35は住宅金融支援機構と提携を行っている金融機関であれば利用ができ、住宅会社によっては契約社員というだけで積極的に利用をすすめられます。
それでは、フラット35は通常の住宅ローンとはどのように要件やスペックが異なるのでしょうか、詳しく確認して行きましょう。
フラット35の申込要件
フラット35は多くの金融機関で取り扱われている住宅ローン商品ですが、基本的な要件やスペックは共通しています。
申込要件 |
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資金使途 | 新築住宅の建築購入費、もしくは中古住宅の購入費 |
対象となる住宅 | 住宅金融支援機構の技術基準、床面積を満たすもの |
借入額 | 100万円以上8000万円以下 |
借入期間 | 15~35年以内 |
借入金利 | 完全固定金利 詳細は金融機関によって異なる |
返済方法 | 元利均等返済、元金均等返済 |
担保・保証人 | 購入物件を担保に入れる |
団体信用保険 | 自動加入 |
この中で、借入金利のみ金融機関によって適用金利が異なるため、申し込みをする金融機関に確認をしなければなりません。
ちなみに、2019年6月現在、フラット35の金利の範囲は年率1.270%~1.960%の範囲となっており、多くの金融機関では年率1.270%が採用されています。
ただし、金利については申込時期や利用商品によって変動になります。
特にフラット35は固定金利であるため、申込後に金利が変動しないため申込時の金利が非常に重要です。
金利に納得をしてから申し込みをしましょう。
フラット35の審査基準に雇用形態は関係ない
フラット35は住宅金融支援機構と呼ばれる独立行政法人が行っている住宅ローンで、通常の住宅ローンが利用しにくい人でも利用できるように配慮されています。
このため、契約社員や派遣社員のように、住宅ローンの審査で不利となる人でも審査に通りやすいのです。
また、フラット35では雇用形態よりも年収に対する返済比率が審査で重要視されるため、住宅の購入金額や年収が条件を満たしているかがポイントです。
もしも、返済比率が30%に近い場合には、頭金を用意して借入金額を減らしたり、カードローンなどを解約して借入可能額を減らしたりするなどの対策を取りましょう。
まとめ
契約社員は契約期間以降はその仕事を継続できる保証がないため、借入期間が長期化するローンにおいては審査でかなり不利になる属性です。
このため、住宅ローン審査などでは不利になるため、住宅ローンの借入を希望している場合には、正社員になれるのを待つか連帯債務を利用するなどして借入を検討しましょう。
また、フラット35であれば契約社員でも利用しやすいですが、離職時のリスクなどを考えると頭金を十分に用意しておくことをおすすめします。
そのほかのローンの審査においては、契約社員であってもそれほど審査で不利になることはありません。
そもそも契約社員は正社員よりも給料が高くなっていることが多い上に、その他のローンは借入期間がそれほど長くならないためです。
契約社員の人でも正社員を偽装することはやろうと思えば可能です。
しかし、ローン申込において嘘をつくということはその後の人生に長期間影響を及ぼすほどのリスクを背負うことになりますので、嘘は絶対につかないようにしてください。
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