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リスケ中の追加融資は可能?不可能?

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決定

毎月の返済が苦しくなった時に、返済額の軽減などを行なって返済を可能にする手続きがあります。

この手続きのことをリスケジュール、略してリスケなどと言います。

リスケジュールを行うと銀行からの格付けが下落すると言われていますが、リスケジュール中に追加融資を受けることは可能なのでしょうか?

結論的に言えば、リスケ中の追加融資は非常に難しいと考えた方がよいでしょう。

では、リスケジュール中に資金需要が発生した場合にはお金を借りる方法は全くないのでしょうか?

そのようなことはありません。

あまり方法は多くはありませんが、リスケジュール中にもお金を借りることができる方法は存在します。

この記事では、リスケ中の追加融資が難しい理由と、追加融資を受ける方法などについて徹底解説をしていきます。

リスケの方法

返済額を軽減するリスケで行われる主な方法は基本的には2つだけです。

債務者の状況に合わせて以下の2つの方法のどちらかの方法を使用するというのが基本的なリスケの方法になります。

なお、リスケには審査があり、銀行や信用保証協会が認めてくれない限りはリスケを行うことができません。

借入期間の延長

最もオーソドックスなリスケの方法が返済期間の延長です。

最終期日を延ばすことによって毎月の返済額を軽くすることができます。

例えば、借入額500万円、金利1%のローンを返済期間5年で借りた場合の毎月返済額は85,469円です。

このローンの返済期間を8年に延ばした場合には54,216円になり、毎月約3万円返済額が少なくなります。

資金繰りが苦しく、毎月返済額を減らしたいという場合には、返済可能な返済額になるまで返済期間を延長するというリスケの措置がとられることがあります。

元金返済の据置

急激な景気悪化や、個人の場合には会社の倒産やリストラなどによって仕事がなくなってしまったなど、短期的に収入が非常に少なくなってしまい「収入が回復するまでに時間が必要」という場合には、元金返済の据置という方法のリスケが行われることがあります。

元金返済の据置というのは、一定期間借入金の元金返済を止めて利息だけを支払っていくという方法です。

借入額500万円、金利1%のローンでは、毎月発生する利息である約4,100円程度だけを支払い、元金の返済をストップします。

こうすることによって、一定期間銀行への支払いを非常に少なくすることができます。

社会的な大不況時など「一定期間時間を稼ぎたい」というような場合に有効なリスケの方法になります。

リスケ中に追加融資が難しい理由

リスケとは、返済額の軽減を図るためのものです。

冒頭述べたように、リスケ中は追加融資を受けることが非常に難しいと思った方がよいでしょう。

また、リスケ中というのは、リスケを行なった借入金が完済できるまでの間で、長期の借入金をリスケした場合には、当該借入金が完済となるまでには時間がかかるため、追加融資を受けることができるまでそれなりに時間がかかってしまいます。

それでは、リスケ中に追加融資が難しくなる理由について解説していきます。

リスケ中の債権は要注意債権になる

銀行は銀行内部で債権者の債務者区分というものを設定しています。

正常先、要注意先、破綻懸念先などというように、債務者のランクが決められます。

銀行は貸しているお金が返済不能になった時に急激な損失が発生するのを防ぐため、普段から融資先の債務者区分を決めておき、リスクに応じた貸倒引当金を設定するために債務者区分を決定しているのです。

通常、正常先の債務者であれば融資額に対して5%〜10%程度の貸倒引当金を計上します。

要注意先になると50%、破綻懸念先になると70%程度の貸倒引当金を計上します。(銀行によって異なる)

リスケを行うということは「資金繰りが苦しく、今後の存続が危ぶまれる企業」ということです。

このため、ほとんどのケースでリスケを行うと債務者区分は要注意先以下へと下落することになります。

貸倒引当金を多く計上

債務者がリスケを行い要注意先へ転落すると、貸倒引当金を計上しなければならない金額が上昇します。

例えば、これまでであれば500万円の融資のうち、5%の25万円の貸倒引当金を計上していたものが、リスケによって要注意先へ転落すると50%の250万円もの貸倒引当金を計上する必要になってしまいます。

貸倒引当金は銀行が費用化して計上するものですので、銀行からすると、リスケを行い債務者区分が下落すると、その分だけ費用が増えて収益が圧迫されるということになるのです。

追加融資分も計上しなければならない

債務者区分は融資に対してではなく、債務者に対して計上するものです。

このため、リスケを行い要注意先以下へ転落した債務者に対して追加融資を行うと、追加融資をした金額についても貸倒引当金を計上する必要があります。

例えば、正常先に追加融資を100万円を行うのであれば、5万円程度の貸倒引当金を計上すればよいですが、リスケを行い要注意先以下の債務者に追加融資100万円を行うのであれば50万円程度もの貸倒引当金を計上する必要があります。

銀行にとってみれば融資額の50%もの費用を計上して融資を行ってしまったら、利息から得られる収入よりも、明らかに貸倒引当金のコストの方が大きくなってしまいます。

このため、銀行はリスケを行った企業に対して追加融資を行いたくないという会計上の理由があります。

そもそも銀行にとってリスクが高い

そもそも、現状で資金繰りが苦しいからこそ、リスケジュールを行っているのです。

そのような企業に対して新規で融資をしてしまったら、その企業は返済金が今よりも多くなってしまい、リスケを行った意味がなくなってしまいます。

会計上の理由でリスケをした債務者に追加融資をしたくないという理由は当然ながらあるものの、追加融資によって返済額が増えた場合にはリスケの意味がないというのが、追加融資が難しい最もシンプルな理由です。

リスケ中の追加融資

リスケ中に追加融資を受けることは、大前提としてかなり難しいと考えた方がよいでしょう。

銀行にとってやはりリスクが高いためです。

しかし、リスケ中にも追加融資を受けることができる可能性がある方法が2つだけあります。

それが、借換保証を利用する方法で、この方法は正攻法の方法と言えるでしょう。

さらに、リスケを行ったローンを利用していない銀行で個人ローンを借りるという方法です。

この方法はあまりおすすめできる方法ではありませんが、個人事業主などで利用している人は少なくありません。

事業資金は銀行を変えても難しい

事業資金は信用保証協会の保証をつけて融資を行うことが一般的です。

リスケをするということは信用保証協会の許可を得て行うことです。

信用保証協会はリスケ中の企業に対して基本的に保証を行うことはしませんので、どこの銀行へ申し込みをしても、審査をする信用保証協会は同じですので、審査の結果は同じになります。

このため、リスケ中に信用保証協会の保証付の追加融資を受けることは、例え別の銀行に申し込みをしたとしても難しいと考えた方がよいでしょう。

借換保証を利用する

複数の信用保証協会の保証付融資を借りている人に対して、信用保証協会は借換保証という制度を用意しています。

この保証制度は複数の信用保証協会の保証付融資を1本にまとめ、さらに保証協会が認めた場合には新規の融資を受けることができるという商品です。

例えば複数のローンの合計が800万円、追加融資の分が200万円で、合計1,000万円を借換保証によって借りることができます。

この方法であれば、リスケにも当たらないため、必ずしも債務者区分も下落しません。

また、借換保証を受けた後も1年程度経過して「返済に問題がない」と判断されば、さらに追加融資を受けることも可能です。

複数のローンを1本にまとめて返済期間を延長することで毎月の返済額を少なくすることができ、さらに追加融資も受けることができるおそらく唯一の方法がこの借換保証になります。

ただし、借換保証でまとめることができるのは信用保証協会の保証付融資だけで、プロパーローンや民間保証会社のローンをまとめることは不可能です。

他の銀行で個人ローンを利用する

あまりおすすめはできませんが、個人事業主が利用できる追加融資がこの方法です。

リスケを行ったということは信用情報には記録されません。

このため個人ローンの審査を行う保証会社にリスケをしたということを知られることはありませんので、個人ローンの審査であれば通過できる可能性があります。

ただし、リスケをした借入金がある銀行へ個人ローンの申し込みをしたとしても、保証会社の仮審査には通過できても銀行の本審査で落とされてしまう可能性があります。

このため、リスケをした借入金がある銀行以外の銀行へ申し込みをすることで、個人ローンで追加融資を受けることができる場合があります。

審査には通過できたとしても、返済が苦しいからリスケをしたということを忘れてはいけません。

個人ローンの返済によって返済は現状よりもさらに苦しくなる可能性が非常に高いため、慎重に検討した上で利用するようにしてください。

まとめ

リスケ中は追加融資が非常に難しくなります。

現状の返済が困難な状況だからこそリスケをしているのですから、返済額が増えてしまう追加融資が難しいというのは当然といえば当然です。

また、銀行にとってもリスケ中の債務者に対して追加融資をしてしまったら貸倒引当金のコストが大きくなるだけという会計上の理由もあります。

いずれにせよ、リスケ中の追加融資は困難です。

しかし、どうしても資金繰りが苦しい場合にはまずは銀行へ相談しましょう。

銀行が「追加融資を行えば、経営再建できる」と判断すれば、借換保証はもちろんプロパーなどで追加融資を受けることができる場合もあります。

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