借金限度額(借金できる金額)は年収のいくらまで借りれる?
カードローンは、申し込み者のおよそ2人に1人は審査に落ちているのが実情です。
理由のひとつに、限度額を超えた高額の申し込みが挙げられます。借金の上限を知って、適切に申し込みましょう。
銀行で借り入れする場合とは目安が異なりますので、それについても解説していきます。
- 執筆者の情報
- 名前:梅星 飛雄馬(55歳)
職歴:地域密着の街金を30年経営
この記事はこんな人におすすめ
この記事は次のような人におすすめの内容となっています。
- 借り入れの限度額を知りたい人
- すでに借り入れをしているがさらに借り入れをしたい人
- 借り入れの審査基準を知りたい人
目次
借金には限度額がある
借金はどんどん制限されている
個人の借り入れできる上限額は、昭和58年当時、年109.5%と言うにわかには信じがたいような金利でした。
以後、段階的に規制が行われましたが、2010年に貸金業法改正される直前の上限金利は年29.2%と言う高金利でした。
一時は、借金返済で貯金を食いつぶし家計もボロボロになってしまい、まさにサラ金地獄などと、マスコミ各社が騒ぎ立て、年間に3万人が借金を苦に命を絶っていると報道をしていました。
いわゆる多重債務問題ですね。
複数の貸金業者と契約することで返済に行き詰まり、債務整理をする人が増え、中には自己破産を選択することも多かったようです。
ようやく2010年6月18日に現在の金利水準となり、総量規制と言う概念も追加されました。
そのため、借金を申し込むときには、消費者自ら総量規制を理解しておく必要が出てきたのです。
総量規制とは
総量規制とは貸金業法の中で制定されている規制で、「貸金業者は申し込み者に対して年収の3分の1を超す金額の融資を行ってはならない」という内容になっています。
バブル崩壊後の不景気において、個人のキャッシング利用が増加しましたが、総量規制がない頃は申し込み人の返済能力を超えた過剰融資が行われていました。
そのことが原因で、多重債務者が増えたのです。
そこで2010年6月より、消費者の保護のため上記の総量規制が導入されました。
総量規制の対象となる消費者金融
総量規制の対象は、消費者金融などの貸金業者です。
つまり消費者金融のカードローンは、総量規制の対象となります。
他社からの借り入れも考慮
たとえば、年収300万円の人が総量規制対象の融資を受ける場合、100万円まで(=300万円÷3)が、総量規制の範囲内となります。
もしすでに他の消費者金融で100万円の融資を受けている場合、消費者金融で新規に融資を申し込んだとしても、審査には通りません。
消費者金融の借り入れ上限は年収の3分の1まで
総量規制と言う法律があるわけではなく、消費者金融などの利用者が分かりやすく認識できるように、年収の3分の1までとした借り入れ上限枠のことを総量規制と名付けたわけです。
年収が300万円なら100万円までの契約、年収が600万円なら200万円までの契約ができるということです。
借り入れ合算額は利用限度額で計算
総量規制の計算を行うときに勘違いしやすいのは、「利用限度額」と「現在の借り入れ残高」を混同してしまうということです。
年収が300万円なら、現在利用しているカードローンの利用限度額が100万円になっていれば、その時点で総量規制の枠いっぱいです。
ところが現在の利用残高が30万円で、あと70万円を他社から借り入れできるのではないかと考え、新規で申し込むと審査落ちしてしまいます。
実は年収の3分の1以上でも借りられる
消費者金融では、総量規制を超える場合は基本的にそれ以上お金は借りられません。
既存の借り入れがある場合は、先に返済をして返済総額を増やしたうえで、年収の3分の1以内におさまる金額にしておかなければなりません。
しかし、総量規制には除外と例外という項目があり、それぞれの条件を満たせば年収の3分の1と言う限度額を超えても借り入れできる場合があるのです。
年収に対する返済額の割合
年収に対する年間の返済額の割合のことを、「返済負担率」と言います。
返済負担率は、その名の通り年収に対して1年間でどれだけの金額を返済に使っているかを表す割合で、返済負担率のことを返済比率とも言います。
この返済負担率で計算される年間の返済額には、カードローンや自動車ローンなどのローンの他にも、クレジットからの借金であるキャッシングなど、すべての返済額が計算の対象となります。
そもそも年間の返済額がある程度決まっているカードローンなどは除き、自動車ローンなどのようなローンでは、契約時に返済年数と返済額を任意で決められます。
そのため、返済の期間を短くして借金している期間をできるだけ長くしたくないという人は、必然的に返済負担率が大きくなります。
では、この返済負担率はどのくらいの割合までであれば借金ができるのかと言いますと、およそ30%~35%を目安に考えるとよく、年収600万円であれば年間の返済額が200万円前後となります。
実際に返済負担率の割合について、明確な割合で表しているローンは住宅ローンくらいであり、その他のローンについては明確な表記もありませんし、総量規制のような規制も存在しません。
返済負担率の割合についてはおよその目安でしかなく、人それぞれの状況や銀行などの貸し付けを行うところの違いによっても差がありますので、目安となる割合ぎりぎりでの申し込みは避けたほうが得策です。
除外:総量規制の対象となる借り入れに含まないもの
総量規制の除外には、不動産の購入費用や自動車を担保とする借り入れなどが含まれます。
除外の項目であれば、その借り入れ額が年収の3分の1に収まっているかどうかをチェックされることはありません。
つまり、銀行や信用金庫などからの借り入れと同様、年収の3分の1を超えても金融機関が貸してくれるのであれば、借りられるのです。
除外項目は総量規制の計算とは無関係となっています。
例外:総量規制の対象となる借り入れに含むが、オーバーしても借り入れが認められるもの
緊急の医療費やおまとめローンなどは、総量規制の例外として扱われます。
例外の項目は、通常の借り入れ同様に総量規制の計算自体には含まれます。
例外の項目によって年収の3分の1を超えるときでも、法律によって借り入れが規制されることはありません。
つまり、300万の人がすでに消費者金融から50万円借りている状態でも、例外の借り入れを100万円利用できます。
しかし、既に例外の項目によって年収の3分の1を超えている場合には、例外ではない新たな借り入れが行えません。
この点が例外と除外の異なる部分です。
貸金業法改正以前からの借金は年収以上?
総量規制が導入されたのが2010年6月18日のことですから、それ以前から借りている人は、借り入れ額が年収の3分の1までという概念が、そもそもありませんでした。
そのため年収の3分の1どころか、年収と同等、または年収以上借りてしまっているという人も中にはいるのです。
総量規制以上借りていても個人が罪に問われることはありませんが、その代わり新たな契約は結べません。
銀行を除く貸金業者は、常に信用情報機関から得る情報で、個人の契約額を調査しなければならないことが貸金業法にも定められています。
総量規制は多重債務者を作らなくすることは大変結構なことですが、改正以前から利用している人にとっては、非常に扱いづらい法律と言えそうです。
なぜなら、借り入れ残高が年収の3分の1以下にならないと、新たに契約ができないからです。
年収300万円で借り入れ残高が300万円があるなら、総量規制を200万円以上オーバーしていますね。
オーバーした部分を返済しない限り、新たな契約は結べません。
総量規制の例外規定や除外規定を用いて借りる方法、たとえば借り換えローンやおまとめローンですね。
すでに借り入れ金額が年収以上あるような場合で、毎月の返済に困るようなら、おまとめローンを利用するというのも方法のひとつでしょう。
低金利の銀行カードローンはおまとめできない
しかし、消費者金融業者が行うおまとめローンには、銀行カードローン分は含められません。
理由としては銀行カードローンの金利が低いからで、消費者金融業者で行うおまとめローンの金利は、銀行カードローンよりも高い可能性があるということです。
総量規制の例外規定は、顧客が一方的に有利になることが条件で、有利にならない契約では例外規定は用いられません。
おまとめローンを利用するというのなら、総量規制の適用外となる銀行で行うのが効果的です。
銀行ローンと年収の関係
銀行カードローンは本来、総量規制の対象外ですが、2017年以降メガバンクも総量規制相当の自主規制を行うようになりました。
銀行カードローンで多重債務に陥る人が増え、日本弁護士連合会及び金融庁から「貸し付けが過剰である」との意見がつけられたためです。
自主規制の流れはいずれネット銀行や地方銀行など、銀行業界全体に及ぶと考えられます。
しかし総量規制以外にも、銀行独自の判断基準で借り入れ限度額の上限を決めています。
借金比率が目安
銀行は年収に対する借金の割合、つまり借金比率がどの位になっているのかを重要視します。
もちろん信用情報で得た情報に、個人の信用に関わる重大な問題があれば、審査に通ることは難しいでしょう。
しかし、信用情報上大きな問題もなく、信用ブラックになっていない状態なら、借金比率が重要となってきます。
返済負担率は40%以下が望ましい
借金比率を考える上で計算上求められるのは、返済負担率です。
返済負担率とは、1年間に支払う借金の返済額を年収で割った割合を言います。
たとえば以下のような感じです。
- 自動車ローン:月額5万円
- クレジットカード利用代金:月額平均5万円
- カードローン返済:月額3万円
年収を300万円と考えると、以上の返済額の合計は月額13万円×12カ月=156万円、返済率は156万円/年収300万円×100=52%ですね。
銀行で理想としている返済率は40%と言われています。
以上の返済額で返済率を40%とするには、約400万円の年収が必要です。
銀行カードローンも総量規制の対象外とは限らない
年収と銀行カードローンの借り入れ額の上限額の関係を、簡単に紹介しましょう。
- 年収0円(専業主婦など):30万円から50万円
- 年収300万円:~100万円程度
- 年収400万円:~130万円程度
- 年収500万円:~160万円程度
- 年収600万円:~200万程度
銀行は総量規制の対象外であるため、理論上は年収の3分の1以上の借り入れも可能です。
しかし、多重債務問題を受けて、銀行も年収の3分の1以上の貸し付けを自粛する傾向にありますので、基本的には銀行カードローンによって借り入れできる金額は年収の3分の1までと捉えておきましょう。
総量規制の対象外となる銀行のフリーローン
カードローンは資金使途自由のローンですが、銀行が取り扱っているローンの中には、カードローン以外にもフリーローンという資金使途自由のローンがあります。
フリーローンがどのようなローンかについては、詳しくは後述しますが、フリーローンもカードローンと同じく総量規制対象外となっています。
銀行で資金使途自由のローンを利用したければ、カードローン以外にフリーローンも検討候補に加えるといいでしょう。
カードローンの審査基準とは
消費者金融の場合、信用情報上問題となるような点がなければ、総量規制である年収の3分の1までのカードローン残高を契約できます。
しかしながら、総量規制の範囲内=審査通過ではありませんので、いくつか注意点を挙げておきます。
総量規制は個人の権利ではない
貸金業法は個人の利益を保護する法律ではあっても、契約できる権利を保護する法律ではありません。
契約するかどうかの判断は、貸金業者が行うことです。
総量規制枠が多少残っていたとしても、審査の結果落ちてしまうということも十分あることです。
返済能力という観点から、総量規制である年収の3分の1よりも多少割り引いた金額で契約することが多いです。
あまりギリギリの契約金額では、仮に年収が下がってしまった場合、借主本人も困りますし貸した側も困ってしまいます。
クレジットカードのキャシングも総量規制
見落としがちですが、クレジットカードのキャッシング利用額は、総量規制の対象となります。
そのため、新規に消費者金融のカードローンに申し込む場合は、クレカのキャシング利用額を差し引いた額で申し込みましょう。
(例)年収180万円で、クレジットカードのキャッシング利用額10万円
(180÷3)-10=50(万円)が総量規制の範囲内
ちなみに、クレカのショッピング枠は、総量規制の対象とはなりません。
返済能力がなければ借り入れできない
総量規制は、年収の3分の1までという分かりきった数字です。
アパートなどの賃貸住宅に住み、年収が200万円という人にいくらまでなら貸せるのか、難しい判断ですね。
年収200万円の場合、総量規制で行けば66万円までは契約できるとなっていますが、年収200万円を月額にすれば約16万円です。
16万円から諸々の生活費を差し引くと、1万円しか残らないということも十分あり得ます。
これでは、とてもカードローン返済ができるだけの余裕があるとは言えないでしょう。
返済能力という計算は割賦販売法によく用いられ、生活に必要な金額を年収の85%から90%と定めています。
先ほどのように年収200万円だとすれば、残りは20万円から30万円となりますね。
月額に換算すれば、1万6,000円から2万5,000円を返済することが可能と見ます。
重要なのはお金を貸してくれるかどうかではなく、返済できるかどうかを本人が自覚することです。
借り入れの限度額を増額するには?
貸し手がリスクを回避するため、初回融資額はどうしても低くなりがちです。
増額のためには、半年~1年程度、きちんとした返済実績を作った上で、自ら申し込む必要があります。
また、きちんと返済をする優良顧客に対しては、銀行も消費者金融も積極的に増額の案内を行います。
増額案内の対象は、半年~1年の間利用実績があり、返済に遅れがない顧客で、メール等を通じて勧誘します。
この場合も、増額の案内=増額決定ではありませんので、申し込みと審査の通過が必要です。
増額の方法とメリット・デメリット
増額の申し込みは、各業者のWEBサイトや電話で行います。
アコムを例にとって説明しますと、電話(アコム総合カードローンデスク)、アコムのATM、自動契約機、会員専用ページで申し込みが可能です。
メリット
- 増額が決定すると、今後借りる際の金利が下がるケースも
- 既存会員なので、新たな契約書は必要なく、決定後すぐ借りられる
金利についてですが、基本的に少額であるほど、金利が高く設定されています。
これには法律上の上限金利が関係しています。
借り入れ金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年率20.0% |
10~100万円未満 | 年率18.0% |
100万円以上 | 年率15.0% |
上限の金利の範囲内でなら、各業者の判断で金利を引き下げ、借りやすくすることも可能です。
このため優良顧客として増額に成功すると、金利も低くなる可能性が出てきます。
また、これまで50万円が限度額だった人が、100万円まで借りられるようになると、上限金利も18.0%から15.0%へと引き下げられます。
デメリット
- 50万以上を望む場合は、収入証明書が必要
- 増額希望でも、むしろ減額になるケースもある
- 増額が否決されても半年は信用情報に履歴残る
既存会員とは言え、増額審査では個人信用情報も照会されるため、他社借り入れや返済の状況も分かってしまいます。
50万以上の枠(他社借り入れを含めて100万以上)を希望するなら、総量規制に抵触していないかどうかをチェックするため、収入証明書の提出が必要となります。
転職や失業等で、収入が減っていれば、増額どころか減額されてしまう恐れもあります。
隠れ借金に注意したい
借金はカードローンに限ったことではありません。
本人が自覚していなくても、「それは借金ではないのか」という借金が少なからずあるものです。
自動車ローン
自動車ローンは借金という意識が薄い人が多いです。
自動車にはローンの返済だけでなくガソリン代や任意保険、車検代や自動車税など、かかる費用が結構ありますね。
年間どのくらいの金額が必要なのかという計画表を、一度立ててみてはいかがでしょうか。
車検がいつあってどのくらいお金がかかるのか、自動車税はいくらかかるのか、ガソリン代は毎月どのくらいかかるのかなど平均化して生活費の中に組み込んで考えてみましょう。
クレジットカードのショッピング
他にも借金と考えない人が多いものの中に、クレジットカードのショッピング利用代金があります(総量規制の対象とはなりません)。
商品を購入したもので、なおかつ支払日に一括返済すれば利息もかからないということから、ショッピング利用代金は借金ではないと考える人も多いですね。
しかし、利用代金を支払うまではツケ払い同然です。
給料をもらったら、クレジットカードの支払いを行うために、利用代金分を取っておかなければなりませんね。
もちろん、返済方法をリボルビング払いにしたのなら、それはれっきとした借金です。
なお、クレジットカードのショッピング利用代金は割賦販売法によって定められているため、総量規制の対象外です。
これはちょっとマズイ感じがしますね。
カードローンを組むのなら、クレジットカードのショッピング利用代金、とくにリボルビング払いならその金額も、生活費の必要経費に組み込まなければならないでしょう。
取引開始は年収に関わらず少額契約から
実際に新規でカードローンを申し込んだ場合には、10万円や30万円などの少額契約となることがほとんどです。
これは、たとえ高い年収や信用があるという人でもほぼ同じようなことが言え、そのような人でも最初は50万円での契約となることがほとんどです。
カードローンの審査においては、まず信用情報機関にその人の信用情報を照会したうえで審査をしていますが、本当の信用はその情報だけでは判断することが難しいです。
このような信用が不透明な人には、最初に少額の借り入れ限度額で契約し、その後の取引内容で本当に信用がある人なのかを判断するための材料としています。
すでに取引をしていれば相応の借り入れ限度額となる
銀行の場合には、カードローンを申し込む銀行で住宅ローンや給与振込などですでに取引をしていれば、最初からそれなりに大きい借り入れ限度額で契約できる可能性もあります。
住宅ローンや給与振込があると、銀行では通帳の動きから信用を判断できます。
そのため、まったくの取引のない純新規での申し込みと、すでに取引をしていて信用状況を確認できる人では、銀行が受ける印象はまったく違います。
それが審査に影響することによって、借り入れ限度額に大きな差となって表れます。
また、銀行によっては住宅ローン利用者には金利を優遇したカードローンを提供しているところもありますので、銀行でカードローンを申し込みする場合には、自身がすでに利用している銀行にしましょう。
保証業務もしている消費者金融を選ぶ
消費者金融の中には、銀行カードローンの保証をしているところもあります。
こういった場合には、すでにその消費者金融を利用していれば、その情報までもが審査の材料となります。
そのため、そこで利用状況が良好であれば最初から高い借り入れ限度額となることがあり、銀行では保証会社が保証できるとなれば貸付してくれますので、保証会社がどこであるかと伝えることも重要です。
消費者金融や銀行カードローンの利用限度額と実質年率
消費者金融系カードローンや銀行系カードローンでは、それぞれ独自に利用限度額や適用金利を設定しています。
主な消費者金融や銀行カードローンの、利用限度額と適用金利の実質年率を、以下に表でまとめてみました。
消費者金融 銀行カードローン | 利用限度額 | 適用金利 (実質年率) |
---|---|---|
プロミス | 1万~500万円 | 年4.5%~17.8% |
アコム | 1万~800万円 | 年3.0%~18.0% |
アイフル | 800万円以内 | 年3.0%~18.0% |
三井住友銀行カードローン | 10万円~800万円 | 年1.5%~14.5% |
三菱UFJ銀行カードローン 「バンクイック」 | 10万円~500万円 | 年1.8%~14.6% |
楽天銀行スーパーローン | ~800万円 | 年1.9%~14.5% |
適用金利に関しては、総じて銀行カードローンのほうが低めになっていると言えるでしょう。
今回紹介したものの中にはありませんが、銀行カードローンの中には利用限度額が1,000万円を超すようなものもあります。
一方で消費者金融カードローンでは、「30日間無利息」と言ったような無利息期間サービスを設けているところがあります。
年収ごとの借り入れ限度額の一覧
銀行カードローンにせよ、消費者金融にせよ、新規の顧客にいきなり多額の融資をするのにはリスクが伴います。
そのため、新規申し込みでいきなり100万円以上借りられるのは、公務員や大企業に勤めている人など、属性が限定されます。
それ以外の人には、最初は少額で審査を通過させ、返済が順調な優良顧客のみ、後日増額の案内を出すと言うスタイルをとっています。
つまり初回の融資に関しては、総量規制とは別次元の問題として、少額(50万円程度まで)となることが多いのです。
あくまで目安ですが、初回融資は年収の1割程度とされるようです。
年収100万なら10万、年収500万なら50万が目安となります。
以上のことを踏まえて、年収ごとの借り入れ限度額を一覧にしました。
年収の額 | 総量規制の額 (他社借り入れ含む) | 初回融資額の目安 |
---|---|---|
年収100万 | 33万 | 10万前後 |
年収300万 | 100万 | 30万前後 |
年収500万 | 166万 | 50万前後 |
総量規制は、法律上の上限ですから、初回融資をいくらにするかはあくまで各業者の判断となります。
こうして考えると、年収100万円ほどの人は、他社借り入れがある状態では、新規の借り入れは難しいと言えます。
新規の借り入れができないとなると、既存の契約の増額をするほかありません。
増額については次項で説明していきます。
借り入れ可能額以上にお金を借りたい場合
カードローンを契約すると、審査結果に応じた借り入れ可能額が設定されますが、その金額以上にお金を借りたくなる場合もあるでしょう。
そのような場合は、以下に示すような方法で対応しましょう。
他社のカードローンで借りる
借り入れ可能額が50万円と決まっているカードローンで、すでに50万円借りてしまっているのであれば、そのカードローンでは返済しない限り新たな借り入れは行えません。
しかし、カードローンは非常にたくさんの金融機関で取り扱われているので、他社のカードローンを新たに契約することで、今より多くのお金を借りられるようになるでしょう。
すでに借り入れがある人に対しては、審査は多少厳しめに行われますが、借り入れ社数が多過ぎなければそこまで大きな問題にはなりません。
多重債務に注意!
ただし、契約しているカードローンが利用限度額に達したから新たに他のカードローンを契約する、ということを繰り返していると、いわゆる「多重債務」と呼ばれる状態に陥ってしまいます。
多重債務の人は、契約しているカードローンすべてに毎月返済を行わなければならないため、収入の大半を返済に費やすという状態になってしまいます。
それでも返済ができている間はまだいいですが、返済が行き詰ってすべてが崩壊してしまう瞬間が、いつか必ず訪れます。
リボ払いやキャッシングを重ねてしまう状態は既に多重債務と言える状態です。たとえ給料の支払いが請求に追いついていても、ある日突然「どうやっても払えない」と言う瞬間が来ます。クレジットカードは少額の一度決済と、病院などの緊急時だけに絞ったほうが、人生絶対後で後悔しませんよ…
— ユリア (@Yuriakatase) 2017年03月21日
上掲したツイートにもあるように、多重債務は破滅への入り口です。
複数のカードローンを利用する場合でも、返済能力に余裕がある状態はキープしておくようにしましょう。
利用可能額の増額を申し込む
カードローンを長く利用していると、契約時に設定された利用限度額を増額してもらえる場合があります。
カードローンのコールセンターに連絡をして、利用可能額を増額してほしい旨を申し込めば、初回申し込み時と同様に審査が行われて、増額の可否が判断されます。
今までの利用状況がよく、初回申し込み時よりも年収が増えていると言うようなプラスの要素があれば、利用可能額を増額してもらえるかも知れません。
ただし逆に、年収が減ったことを黙っていたのに、増額申し込みをきっかけにしてそのことがバレてしまったような場合は、増額どころか減額されてしまう可能性もあります。
増額申し込みを行って、増額してもらえる見込みがあるのかどうかを客観的に判断したうえで、申し込むようにしましょう。
カードローン増額の勧誘電話だったぜ(´・ω・`)
ま使わないんですけどね(´・ω・`)
— しまむら@合同誌〆2月末 (@tabi_shimamura) 2018年07月03日
また、カードローンの利用状況が良ければ、金融機関のほうからカードローン増額の勧誘が来る場合もあります。
自分が意図するタイミングで増額してもらえないのは難点ではありますが、連絡が来るのを待っているというのも、ひとつの手ですね。
専業主婦は消費者金融で借りられない?
貸金業法の総量規制では、借り入れをする人の年収に応じて制限を決めているため、本人の収入がない専業主婦は、消費者金融からは実質的に借りられません。
そのため、これまでであれば融資を受けられていた専業主婦が、お金を借りる側としては一番総量規制の影響を受けた人と言えます。
銀行では専業主婦でも借りられるという話は本当なの?
銀行カードローンは、少額が前提ですが、専業主婦であっても利用できます。
それは、夫のみまたは世帯全体で生活が成り立つほどの収入を得ていると言うことで、専業主婦であれば多少貸したとしても返済していけるだろうという考え方からきています。
また、上述の総量規制は銀行カードローンには適用されません。
銀行融資商品の年収制限
カードローンは、高額融資が可能なごく一部のローンを除いては、申し込み条件として年収に関する条件は設けられていないことが多いです。
では、銀行で取り扱われているカードローン以外の融資商品では、申し込み時の年収制限はどうなっているのでしょうか。
以下でそれぞれのローンについて、詳しく説明していきます。
フリーローン
フリーローンは、銀行の個人向けのローンのことで、銀行カードローンとは異なり、融資後は返済のみとなります。
利便性という点では多少カードローンに劣りますが、適用金利がカードローンよりも低めになっているなどのメリットもあります。
しかしながら申し込み条件としては、「年収200万円以上の方」という制約があるのが一般的です(金額はフリーローンの種類によって異なります)。
また、雇用体系も指定されているケースがあり、パートやアルバイトの人の申し込みが制限されているものもあります。
さらに2017年からは、銀行も総量規制に倣う形で自主規制を行っているため、融資額は年収の30%程度となっています。
フリーローンの強み
制約の多いフリーローンですが、その強みとは一体どんなものなのでしょうか?
それは、カードローンに比べて金利が圧倒的に低いことです。
銀行カードローンであれば、年率14.5%程度が一般的ですが、フリーローンでは5%前後となります。
また、フリーローンの中でも目的ローンと呼ばれるものは、金利が抑えられる傾向にあります。
具体的には住宅ローン、自動車ローン、教育ローンといった、使用目的がはっきりしたローンを指します。
これらに関しては、後の段落で解説していきます。
銀行の借り入れ可能額
銀行は、融資を含み預金や保険・給与振込・公共料金の引き落としといった、金融に関係する様々な商品を取り扱っています。
銀行系の融資には総量規制と言う概念はありませんが、いくらでも借りられると言うわけではありません。
銀行系の場合は、返済負担比率を基準に融資可能額を決めます。
返済負担比率とは、年収に対する年間の返済額の割合であり、以下の計算式で算出できます。
返済負担比率=(年間返済額÷年収)×100
返済負担比率の目安は35%前後となっています。
返済負担比率の計算例を挙げます。
年収 :300万円
融資額 :200万円
返済期間:5年
金利 :2.0%
この場合、毎月の返済額は35,055円、年間の返済額は420,660円(=35,055円×12か月)となります。
返済負担比率の計算式に当てはめると、
返済負担比率=(420,660円÷3,000,000円)×100=14.02%
消費者金融では総量規制により、年収300万円の場合200万円の融資は受けられませんが、銀行系なら返済負担比率で計算し、今回は14.02%であったため、十分融資を受けられる条件にあると言えるでしょう。
また、個別の案件となりますが、消費者金融と同様に土地や建物などを担保に差し入れることにより、融資を受けることも可能です。
教育ローン
教育ローンの審査では、「返済負担比率」と「個人信用情報」を重点的に審査されます。
教育資金の借り入れは、銀行系以外に、日本政策金融公庫など国の機関でも融資を受けられます。
自動車ローンに比べて金利も低く、在学中は利息のみの返済でいいなど、様々な優遇がされています。
教育ローンにおいては、年収以内の額が借り入れ可能額と言えます。
国の教育ローンや日本学生支援機構の奨学金は収入に上限がある
銀行や消費者金融からの借り入れでなくても、公的な借り入れでも年収と借り入れ額には相関関係があります。
奨学金の収入制限について解説
学生が日本学生支援機構から借り入れる奨学金を借りるには、親の収入が借り入れできるかどうかの基準となっています。
具体的には以下の通りです。
給与所得者…720万円以下
給与所得以外…306万円以下
銀行の教育ローンには収入の制限はない?
銀行の教育ローンにも、年収200万円以上などの収入制限があります。
たとえば、三井住友銀行の教育ローンは申し込み時の前年度所得が200万円以上ないと、申し込めません。
実は銀行の教育ローンは借り入れ金額が多額になり、元金返済も学生が卒業してから行える高額長期借り入れの商品ですので、審査は比較的厳しいと言えます。
そのため、正社員で一定以上の年収がある人でないと、借り入れが難しい商品であると言えます。
国の教育ローンにも年収制限がある
国の教育ローンは奨学金と同じく公的な融資ですので、一定以下の所得でないと借り入れできません。
具体的には以下の通りです。
子供の数 | 世帯年収 |
---|---|
1人 | 790万以下 |
2人 | 890万以下 |
3人 | 990万以下 |
4人 | 1,090万以下 |
5人 | 1,190万以下 |
奨学金も国の教育ローンも、年収が借り入れ額に影響を及ぼすことはありません。
しかし、借りられるかどうかには影響を及ぼします。
一定の年収以下でないと借りられないのが、公的な融資制度である奨学金と国の教育ローンで、一定以上の年収がないと借りられない銀行や消費者金融の借り入れとは、対照的であると言えます。
自動車ローン
自動車ローンの融資審査でも、「返済負担比率」と「個人信用情報」を重点的に審査されます。
自動車は、日常生活をしていくうえで多くの人が利用するものです。
したがって融資審査も簡易的なものであり、何も問題がなければ数日から1週間ほどで手続きが可能です。
自動車ローンの借り入れ可能額の目安は、他の借り入れ金を含めた返済負担比率が35%以内と言われています。
自動車ローンにおいても、年収以内の額が借り入れ可能額となります。
カーローンは申し込みに200万円以上の年収が必要
カーローンでも、申し込み基準として年収200万円以上などと決められている場合が多いです。
メガバンクの自動車ローンは、申し込み基準として年収200万円以上と定められています。
カードローンと異なり、アルバイトやパートでは借りにくく、正社員でないと借りにくくなっている商品であると言えます。
自動車ローンは総量規制の対象外
よく、自動車会社のクレジットなどをディーラーから薦められることがあります。
クレジットですので、本来は総量規制の対象となるのではないかと思いがちですが、自動車や住宅にかかるローンは総量規制の対象外です。
自動車や住宅という対価となるもののためだけに借りたローンは、無理のない返済計画を立てられ、もしも返済に困ったときには、自動車や住宅を売却することで返済に充てられるためです。
また、自動車や住宅にも総量規制をかけてしまった場合には、多くの人が自動車や住宅を購入できなくなり、経済を阻害するためです。
そのため、自動車ローンはたとえノンバンクのクレジット会社で組んでも総量規制の対象外であるため、年収の3分の1を超えても借り入れできます。
年収に応じていくらまで借りられるのか
自動車ローンは、年収と同程度の金額が借り入れ限度額であると言われています。
また、返済比率にも一定の決まりがあり、他の借り入れ金の返済と合わせて50%程度の返済比率が、ひとつの目安となります。
自動車は換金性が高いこと、自動車資金として借りたローンは大切な自動車のために返済に励むと想定されることから、住宅ローンよりも緩い縛りとなっています。
住宅ローン
住宅ローンの審査でも、「返済負担比率」と「個人信用情報」が重要であることに変わりはありません。
ただ、住宅ローンは他のローンと比較すると融資金額が大きくなる傾向にあるので、その他にもいろいろな要素がチェックされます。
住宅ローンの利用にも収入の制限がある
収入によってもっとも借り入れ額の影響を受け、そもそも借りられるかどうかに影響を及ぼすのは住宅ローンです。
住宅購入のときには、住宅ローンを利用する人がほとんどですよね。
では、住宅ローンと審査の関係はどのようなものでしょうか?
住宅ローンは年収の何倍まで?
健全な住宅ローンを組むには、総額を年収の5倍から6倍以内に収めるべきと言われています。
住宅ローンはまず最初に、年収200万円以上などの縛りを設けていることが多いです。
さらに、年収に応じて返済比率の縛りがあります。
返済比率はローンによって異なりますが、たとえば、
年収400万円以下:30%以内
年収400万円超:35%以内
などの年収に応じて、年間返済額の縛りが設けられています。
住宅ローンの利用にはどの程度の収入が必要なのか
住宅ローンの利用には、最初の200万円以上の申し込み基準と、返済比率の2つのハードルを越えなければなりません。
借り入れ期間を長めに設定すれば返済比率は下がるため、多くの金額を借りられますが、借り入れ期間を短めに設定すれば返済比率は上がるため、少ない金額までしか借りられないということになります。
また、返済比率には他の債務の返済額も加味されます。
たとえば年間返済額12万円のカードローンの借り入れがある、年収400万円の人が住宅ローンを組もうとした場合(返済比率30%と仮定、利息は加味しない)には、年間の返済限度額は400万円×30%=120万円です。
ここからカードローンに返済する12万円が差し引かれますので、1年間で住宅ローン返済に充てられる金額は、120万円-12万円=108万円です。
30年ローンを組もうとした場合には、108万円×30年=3,240万円まで借りられるという計算になります。
住宅ローンはいくら借りられるのか
住宅ローンの借り入れ額の基準は返済比率であると説明しましたが、この他に住宅ローンの借り入れ額を決定するファクターとしては、担保価格があります。
基本的には住宅ローンは、担保価格の範囲内までしか借りられません。
新築の場合には建築価格=担保価格となるため、借り入れ額が担保価格の範囲内に収まることが多いです。
しかし、中古物件の場合には通常20年~35年程度で、建物の価値は10% 程度まで目減りするため、建物の担保価格がかなり落ちることになります。
いくら年収が高くても中古物件の場合には、頭金がないと全額ローンでの借り入れは難しくなります。
住宅ローンは年収以外の要素にも注意
住宅ローンでは、返済比率が40%を超えてしまっている場合、ほとんど審査は通らないと思っておいて間違いありません。
銀行によっては、連帯保証人を複数付けるなど担保を手厚く取ることでローンを組めるかも知れませんが、そもそも申し込み自体通らない可能性は高くなってしまうのです。
申し込んだ人の年収で算出した返済比率が40%近くの場合、銀行は返済比率の計算で用いる年収を「申し込み人の年収+他に収入が安定している配偶者あるいは親の年収」である世帯年収として、見なすことがあります。
世帯年収として返済比率が考慮されているかどうかについて、銀行からは教えてもらえないでしょう。
ただ、ローンを組むときに連帯保証人が求められたのなら、銀行が返済比率を世帯年収で算出した可能性が高いと考えていいと思いますよ。
また、勤続年数が3年未満であったり、転職回数が多かったりすると、銀行は「この人にお金を貸しても、もしかしたら失職してローンが回収できなくなるかも知れない」と判断する可能性が出てきます。
住宅ローンを組んで家やマンションを購入したいと少しでも思う人は、年収の部分はもちろんのこと、今までの職歴や勤続年数についても振り返ってみましょう。
そして、もしもそれらの条件に多少の不安があったのなら、自分が申し込み人になるのではなく、年収や勤続年数・職歴が安定している血縁者や配偶者の名義で住宅ローンを組むことを考えるのも、ひとつの手段ですよ。
住宅ローンの借り入れ可能額の目安はフラット35の公式サイトで確認
フラット35の公式サイトでは、住宅ローンに関する様々なシミュレーションが行えるようになっています。
住宅ローンの借り入れ可能額の計算は、「毎月の返済額」から算出する方法と、「年収」から算出する方法があります。
「毎月の返済額」から算出する場合
「毎月返済額」・「金利」・「返済期間」・「返済方法」を入力すると借り入れ可能額が算出されます。
金利においては「最新の金利情報」というリンクを押すと、金利が表示されます(○.○○%~○.○○%)。
フラット35の金利は取り扱い金融機関によって違うので、正確な金利は申し込む金融機関に直接問い合わせるとよいでしょう。
また、フラット35の金利は、実行時の金利が適用されるという点に注意しなければいけません。
「年収」から算出する場合
「年収」・「金利」・「返済期間」・「返済方法」・「他の借り入れ金」を入力すると借り入れ可能額が算出されます。
「他の借り入れ金」を入力する欄があるということは、やはり返済負担比率を元に算出されていることになります。
フラット35の返済負担比率は、35%が限界と言われています。
事業性ローン
法人や個人事業主が事業のための資金を借り入れるローンを、事業性ローンと言います。
事業性ローンは各銀行で取り扱っていますし、消費者金融でも一部取り扱っているところがあります。
金利は金融機関によって異なりますが、上限金利を年18%程にしているところも多く、高金利になりがちです。
そのため、融資を受けた場合は速やかに完済することをおすすめします。
それでは、事業性ローンの借り入れ限度額はどのくらいなのか確認していきましょう。
事業性ローンの借り入れ限度額の目安
各金融機関が提供している事業性ローンには、借り入れ限度額が数百万円から数千万円のものまで様々です。
しかし、自社が事業性ローンでどのくらい借りられるかは、「総資産に対して借り入れ金がどの程度あるのか」で判断されます。
借り入れ金が月商に対してどのくらいあるのか、返済額が年間のキャッシュフローでどのくらい返済できるのか、現在の借り入れ額が何年で完済できるのかなどがポイントとなります。
各金融機関で設定している借り入れ限度額はあくまでも最高額であって、審査によって自社の借り入れ額は異なりますので注意しましょう。
年収に対して借りられるお金に関する5つのQ&A
では最後に、年収に対して借りられるお金について、よくある質問にまとめて答えていきましょう。
住宅ローンは審査時にいろいろな要素を加味しなければなりませんし、それぞれの銀行で基準が異なります。
また、一口に「住宅ローンを組む」といっても、いくらのローンを組むかによって、必要となる年収は当然異なります。
年収が同じ人でも、他社借り入れの金額によって審査に通過できるかどうかが変わるので、詳細な情報なしに「年収○○万円以上必要!」と言うようには答えられません。
銀行が行っている住宅ローン相談会などに参加して、詳しい説明を受けるのがもっとも分かりやすいと思いますよ。
この質問に関しても、先ほどと同じく勤続年数や勤務先・その銀行との取引内容などを考慮に入れなければ、正確な回答はできません。
しかし、フラット35の説明のときに「年収の8倍前後が借り入れ可能額」と触れたことを参考にするのであれば、450万円×8=3,600万円程度の金額を借り入れられると考えられます。
あくまでも目安ですが、ひとつの参考にしてください。
マイカーローンで借り入れられる金額は、年収と同じぐらいというのがひとつの目安になります。
そのため、200万円のローンが組みたければ年収200万円、400万円のローンが組みたければ年収400万円が必要になるでしょう。
ただし、マイカーローン以外に他のローンも利用していて、返済負担比率が一定の割合をオーバーしてしまう場合には、より多くの年収が必要になります。
先ほどマイカーローンの説明のときに挙げた、「返済負担比率35%以内」をひとつの目安として計算してみましょう。
資金使途は、ディーラーで組む場合でも銀行で組む場合でもほぼ変わりません。
ただ、ディーラーで組むローンは新車にしか適用できない場合が多いのに対して、銀行のマイカーローンは中古車でも利用できるケースが多くなっています。
また、ディーラーローンを利用した場合は車の所有権はディーラーにありますが、銀行のマイカーローンの場合は車の所有権は購入者にあります。
他にも、繰り上げ返済の可否や保証料の有無など、細部にいろいろな違いがあります。
そういった違いをしっかりと把握したうえで、ディーラーローンと銀行のマイカーローンのどちらを利用するかを、決めるといいでしょう。
教育ローンの借り入れ可能額に関しても、基本的な考えかたはマイカーローンのときに説明したことと同じです。
「年収と同じ程度のローンを組める」「返済負担比率は35%以内をキープ」と言う点に注意して、教育ローンの利用を検討するようにしてください。
お金借りるときの年収まとめ
年収と借り入れ金額についての関係を紹介しましたが、可能な限り借金しないような生活をしたいものですね。
お金さえあれば何でも手に入る世の中ですが、だからと言って欲しいものを次から次へと買ってしまえば、お金はどんどんなくなってしまいます。
お金はサラリーマンなら給料からしか入ってこず、自営業者なら売上があるかどうかで決まってしまいます。
常に節約した生活を心がけるのも必要ですが、あまり倹約しすぎるとストレスが溜まり長続きしません。
そのためには、いかにうまく生活設計を立てるかが必要で、時には息抜きすることも必要でしょう。
住宅ローンを組むときは最悪のパターンを計算し、これくらいなら支払えるという金額でローンを組むことが、重要です。
収入から支出を引いて残りが出るような、そんな生活を送るようにしましょう。
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