お金がない人の投資は株より投資信託がオススメ!
金融資産をすべて銀行に預けていても、お金は増えません。
普通預金よりも金利が高い定期預金でも、メガバンクは軒並み年利0.01%(税引き前、普通預金は0.001%)、一般的に金利が高いとされているネット銀行ですら0.03~0.1%ほどです。
100万円を1年間預けたとしても、メガバンクなら税引き後の利息はわずか80円、ネット銀行でも240円~800円ほどしか資本を増やすことができないのです。
このような低金利時代には、口座にお金をただ入れておくのではなく、積極的に資産運用することが大切です。
お金がない人に株式投資を勧めない理由
では、投資なら何でも良いのかというと、そうではありません。
特に、お金がない人にとっては、株式投資はかなりハードルが高い投資方法と言えるでしょう。
資本が少ないと利益も少ないから
日本取引所グループのデータによりますと、2017年8月時点における東証一部上場の株式の平均配当利回りは1.62%ですので、株式を100万円分保有していても税引き後の年間利益は15,000円ほどにしかなりません。
定期預金よりははるかに利益が多いのですが、それでも100万円を持っていても年間15,000円しか増やせませんので、資産が数億円ある人以外は株式投資で資産を充分に増やすことは不可能なのです。
最低投資額が高いから
また、投資を開始するにあたっての初期投資額が高いことも、株式投資のハードルを上げています。
2017年8月31日時点の日経平均株価(日本を代表する225の銘柄の平均株価)は19,646円ですが、株式は原則的に100株もしくは1,000株単位で購入しますので、投資開始前に少なくとも約200万円の資金が必要になるのです。
お金がない人にとって、いきなり200万円もの大金を出すことは難しいですよね。
資産が減る可能性も高いから
株式投資は、年に1回か2回受け取る配当金による利益だけでなく、株式自体を売却して購入価格との差額から生まれる利益も期待できます。
とはいえ、すべての株価が上昇するわけではありません。
大きく上昇する銘柄もあれば、急激に下落する株式もあります。
つまり、定期預金なら例え80円であってもほぼ間違いなく利益を手にすることができますが、株式投資の場合は売却時に原価を割ってしまうリスクもあるのです。
お金がない人こそ投資信託を!
投資金額が充分にあるなら、複数の銘柄の株式を購入し、1つの株価が下落しても他の株式の利益で補うといった投資方法が可能になります。
ですが、お金がない人にとっては特定の銘柄の株式を購入するだけでも大きな出費ですので、リスクを分散できるほどの多くの銘柄を購入することはほぼ不可能ですよね。
「投資に何百万円も出せないけれども、リスクは分散したい!」という人や「投資にいきなり百万円単位のお金は出せない」という人にオススメしたいのが「投資信託」なのです。
リスクを分散させることが可能
投資信託とは、複数の株式や債券などを組み込んで1つの金融商品にしたものを指します。
例えば、1つの投資信託の中に、複数の国内株式や海外株式が含まれるものや、国内債券や海外債券、国内REIT等を含んだものもあります。
株式投資の場合は1つの銘柄だけを買えば投資対象は1つだけになりますが、投資信託なら1つの銘柄の中に複数の銘柄や投資商品が含まれていますので、たった1つの銘柄を買ったとしても「分散投資」が可能になるのです!
インデックス型投資信託でさらにリスクを軽減させる
数ある金融商品の中でも投資信託はローリスクな投資方法と言えますが、さらにローリスクを目指すなら、「インデックス型投資信託」を選ぶことができます。
インデックス型投資信託は、投資信託の商品価格が日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)に連動するように運用されますので、急激な価格上昇や下落が少ない分、リスクも軽減されるのです。
投資専門家に任せることができる
株式投資を行う場合は投資家自身が銘柄を選定しなくてはなりませんので、投資初心者にはかなりハードルが高いと言えます。
ですが、投資信託は、プロの投資家が投資する商品を選定して組み合わせますので、投資初心者でも安心して投資を始めることができるでしょう。
500円からでも始められる
まとまった資金がなくても始められることも、お金がない人には嬉しいポイントです。
投資信託は基本的には10,000円から開始可能ですし、毎月同額を積み立てていく「積立投信」ならネット証券によっては500円から開始することもできるのです。
投資信託の選び方については、次の記事でも詳しく解説しています。
お金がない人に不動産投資は難しい
バブル期とは異なり、現在は土地を売買することで利益を得ることは難しくなっています。
平成27年度の地価公示では、多くの地域の地価が下がっていることが明らかになりました。
例えば、人口10万人以上の地方都市の地価を見てみると、青森県・岩手県・秋田県・山形県・新潟県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・山梨県・長野県・富山県・石川県・福井県・岐阜県・三重県・和歌山県・鳥取県・島根県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・佐賀県・長崎県・大分県・宮崎県・鹿児島県と、実に多くの県で都市部の地価が平成26年より下がっています。
つまり、不動産で利益を得ようと思うなら、不動産自体ではなく不動産を活用した運用(駐車場経営やアパート経営、テナント入居物件の経営等)が必要になるのです。
となると、不動産を購入する資金だけでなく建物や設備の資金も必要になりますよね。
お金がない人にとっては、不動産投資のハードルはますます高くなっていると言えるのです。
不動産投資における注意点については、次の記事でも詳しく解説しています。
個人年金や養老保険等を活用する
投資信託以外にも、お金がない人におすすめのローリスク投資はあります。
いくつかの商品を紹介します。
養老保険
特定の期間中に死亡した場合には死亡保険金が支払われ、満期まで生きている場合には満期保険金が支払われる「養老保険」。
基本的には死亡保険金と満期保険金が同額ですので、老後資金としても使える貯蓄を重視した保険です。
個人年金保険
一定の年齢に到達すると年金を受け取ることができる「個人年金保険」。
一生涯年金を受け取れる「終身型」と特定期間のみ年金を受け取れる「有期型」等があります。
いずれも貯蓄性が高く、返戻率(出資した額に対する受け取り額の割合)が100%を超えるものも多いです。
お金がない人こそ投資が必要!
月々わずかの額から始められる投資も多いのですから、「お金がないから投資ができない」というのは言い訳でしかありません。
投資はお金を増やすための手段です。
お金がない人こそ投資をして、しっかりと資産運用していきましょう。