借り入れ審査で重要な属性

融資の審査の際に個人信用情報の他に最も重要視される審査項目は属性です。

一口に属性と言いますが、属性とはどのようなもので、審査の際にそれぞれどのような目線でみられるのでしょうか?

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(仮名)
年齢:33歳
性別:男性
職歴:2007年~2014年地方銀行の貸付業務に従事

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属性で融資できる人かを判断

属性とは

  • 融資の申込人がどのような勤務先なのか
  • 勤務先には何年勤めているのか
  • 転職歴はあるのか
  • 勤務している会社の財務内容な健全か
  • 年収はどの程度あるのか
  • 退職金や年金がどの程度あるのか
  • 資産はどの程度保有しているのか
  • 家族状況はどうなのか

など、その人を取り巻く環境を示すものです。

個人信用情報がその人の借金やクレジットカードなどの支払い状況などからその人のお金に関する人となりと判断するものであるのに対して、属性とは借入を申し込む人の外形上から返済可能かどうかを判断する材料であると言えるでしょう。

多くのローンでは属性はその中身によって点数化するような審査の仕組みになっています。

例えば勤務先が公務員や1部上場企業の正社員である場合には高得点というように、それぞれの属性を判断し仮審査を行うような仕組みとなっています。

1つの属性が悪くても問題なし!

属性には勤務先、勤続年数、年収などの様々な項目があります。

属性の審査はそれぞれの属性を点数化しますので、例えば勤務先が中小企業で高得点が得られなかったとしても、その他の属性で得点を稼げば審査に通過できることもあります。

属性の審査は総得点で何点以上という基準さえクリアできればよいのです。

ただし、住宅ローンであれば「勤続年数○○年以上」などの申し込み基準がありますが、属性の審査で申し込み基準を1つでもクリアできないような場合には審査に通過できないこともあります。

借入審査で見られる属性と判断基準

融資を申し込んだ際に審査される属性には様々な項目があります。

それぞれ項目によって審査の視点は異なるものですが、審査の際にはそれぞれどのような視点から見られるのでしょうか?

本人に関する属性・・・年齢・住所・性別・電話番号

本人に関する属性はどのような目線で見られるのでしょうか?

・年齢

多くの商品で申し込み年齢が例えば20歳~60歳までというように決まっています。

基本的にはこの範囲の年齢であれば審査にそれほど影響しません。

ただし、若すぎず高齢過ぎずの20代後半~50代前半くらいが審査に最も通過しやすい年齢であると言われています。

20代前半であれば現在の仕事をやめてしまう可能性が高いこと、50代後半であれば退職後の収入の目途が立たないことなどから、審査に通過できないということもあるようです。

ただし、商品によってその基準は大きく異なり、返済期間の短いローンの場合には年齢はそれほど影響ないようです。

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収入に関する属性・・・直近3年の収入・給与外収入

収入に関する属性でもっとも大事なことは「返済していけるかどうか」です。

ローンは商品によって許容される返済比率が決まっています。

返済比率とは年収のうち何パーセントまで返済金に回すのかという基準です。

自動車ローンの場合には50%程度まで許容されますが、住宅ローンのような高額長期間商品は30%以下などという場合もあります。

年収400万円の人が返済比率50%のローンを借りようとした場合には400万円×50%=200万円となり、年間返済額が200万円の融資までしか受けることができません。

さらに、収入に関する属性で重要な点は「継続性」です。

いくら今年の収入が高かったからと言っても、来年の収入も再来年の収入も安定していなければ長期間の返済に耐えることができないためです。

このため、審査の際には直近3年分の収入確認資料も提出しなければなりません。

また、給与以外の収入がある場合にはその収入が一過性のものである場合には収入と見做されませんし、毎年給与外収入があるのであればこちらも直近3年分程度は過去の収入確認資料を提出しなければなりません。

勤務先に関する属性・・・企業規模・安定性(離職率の高さ)・勤続年数・職種・転職回数・雇用形態

勤務先に関する属性は属性情報の中でもっとも重要な情報です。

多少年齢が低くて年収が低くても勤務先がよい勤務先であればその後の収入やボーナスな退職金が見込め、また、その後も勤続する蓋然性が高いことから審査に通過する場合が少なくありません。

ちなみに勤務先の属性として得点が高いものは順番として公務員・1部上場企業会社員>その他正社員>会社役員>個人事業主>パート・アルバイトになります。

勤続年数は長ければ長いほど審査の際には得点が高くなりますが、一般的には勤続年数3年以上あれば審査の際には問題ないと言われています。

転職回数が多いほど審査の際には不利になりますが、一般的に融資の申込書に転職回数を申告する欄はありません。

例えば40代なのに勤続年数1年であるような場合にはその前にはどこに何年勤務しており、退職理由は何かなどのヒアリングを行い、その人が退職癖のある人かどうかを判断しています。

職種については「不安定業種」と言われる業種は審査に通過できない可能性があります。

不安定業種とは、給与の中で歩合の割合が多い業種を示します。

保険外交員、トラック運転手などがこれにあたり、このような不安定業種の人は住宅ローンなどの借入期間の長いローンの審査に過度に通らない可能性が高くなります。

基本的にローンは正社員に対して貸付を行うものです。

そのため「パート・アルバイトOK」とあえて記述してあるカードローンやフリーローン以外には正社員以外は審査に通過できないと考えた方がよいでしょう。

収入が安定しないという点では、会社役員や個人事業主も決算書や確定申告書から収入が安定していると確認できない限りは審査に通過するのは難しくなります。

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住居に関する属性・・・持ち家か賃貸か・ローンはあるか・居住年数

一般的に持ち家があると審査に通過しやすくなると言われています。

返済に困った時に処分する資産があるということはもちろんですが、誰でも持ち家は大切であるため、持ち家がある人の方が返済に困って逃げてしまうというリスクが低いためです。

この傾向は居住年数が長ければ長い人ほど愛着がわくものであるため、家を捨てて逃げるリスクは低くなると判断され、審査の際には居住年数が長いほど審査には有利になります。

住宅ローンの場合にはすでに他で住宅ローンがあり、2件目の住宅をローンで組むような場合には審査通過は非常に難しくなります。

2軒目住宅は返済が難しくなると1軒目に比べて重要性が低いため返済を簡単にあきらめてしまう傾向があるため銀行側が貸すのを嫌がります。

ただし、住宅ローン以外の、他のローンの審査の際には住宅ローンのあるなしは関係ありません。

信用情報に関する属性・・・借入額・借入件数・信用事故

審査の際には必ず照会する個人信用情報は審査の入口です。

個人信用情報には借入金の規模、借入金やクレジットカードの支払い状況、過去の金融事故などの情報が記録されています。

個人信用情報に長期延滞や代位弁済などの事故情報が記録されている場合には他の属性がどうであれ、その時点で審査には通過できません。

クレジットカードや借入金の支払い状況に遅れが散見されるような場合には審査通過は難しくなりますし、住宅ローンのような高額商品の場合には審査通過は一層難しくなります。

現在の借入金の状況も個人信用情報にはすべて記録されていますので、返済比率が基準外の場合には審査に通過することは困難です。

また、自動車ローンなどは借入額の合計が収入の50%以内、住宅ローンなどは借入額は年収の5倍以内が1つの基準であると言われています。

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資産に関する属性・・・株式・金融資産・保険

株式や預金などの金融資産は多ければ多いほど当然ながら返済原資が多くなるということですので審査の際には有利になります。

ただし他の属性に問題がなければ金融資産のあるなしはそれほど関係ないというのが実情です。

金融資産は他の属性をカバーする程度の属性であると理解しておきましょう。

保証人に関する属性・・・連帯保証人の情報(収入)

現在の審査では連帯保証人を立てないということが一般的ですので、連帯保証人の信用力だけで審査に通過するのは不可能です。

連帯保証人を取る場合には、連帯保証人が建築物の土地の所有者である場合などで、基本的には連帯保証人は取りません。

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家族に関する属性・・・未既婚・扶養家族

既婚者、親と同居の人は審査の際に有利になると言われています。

既婚者や親と同居した際には、返済を助けてくれる人がいること、家族を置いて1人で逃げてしまうリスクが低くなることから、一人暮らしよりも家族と同居している場合には審査に有利になることがあります。

重視される属性、参考程度に見られる属性

数多くの属性の中で、最も重視される属性は個人信用情報です。

その次に上位となる属性はどのようなものでしょうか?

重視される属性は収入と勤務先

もっとも重視される属性は勤務先です。

いくら年収が高くても来年も再来年も同じような収入が見込めなければ意味がありませんし、10年後にはあるかないか分からないような財務的に脆弱な企業でも意味がありません。

重要なのは今後も安定して現在の収入が見込めるかどうかです。

一般的に上場企業や公務員などの安定した職業の方が離職率は低いため、今後も安定して一定水準の収入が見込めると判断できるため、他の属性に多少の問題があっても勤務先さえよければ審査に通過できる可能性が高くなります。

収入は返済比率に大きく影響するものですので、審査の可否ではなく、融資金額に大きく影響する項目です。

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参考程度に見られる属性は金融機関によってさまざま

住宅ローンを組もうとする人は払っている家賃がローンの毎月返済額の方が低くなるということがローンの審査のバロメーターになっている場合があります。

個人信用情報が汚れていない人でも、ローンを借りようとする銀行から口座振替で公共料金などを支払っている場合で、自動振替の決済状況が悪い場合には「この人は返済も遅れるかもしれない」と判断されてしまい審査に通過できない場合があります。

ローンの申し込みを行う銀行で親などが預金を多くしているような場合には、銀行は大口取引先の子供のローンを断りにくいですし、多少属性情報が悪くてもいざという時には親の預金から返済が見込めるため審査に通過できる場合があります。

住宅ローンや不動産投資で融資を成功させるコツ

住宅ローンなどで融資を成功させるコツなどはあるのでしょうか?

属性を高める

個人信用情報のうちローンやクレジットカードの支払い状況は2年しか記録されません。

そのため、支払い状況に遅れがあるような場合には最後の遅れから2年以上経過すれば個人信用情報は綺麗になります。

勤続年数は3年以上あった方が審査には通過しやすくなります。勤続年数が3年未満の場合には3年経過するまで待った方が属性情報は向上します。

返済比率が満たない場合には他の借入金の返済額を減少させて返済比率を低下させるという方法があります。

返済比率は申し込みを行おうとするローンと既存借入金すべての借入金のローンの返済額を合算しますので、既存借入金の返済額を減少させることで全体の返済比率は低下します。

おまとめなどを行い返済比率を下げましょう。

誠意も大切!

申込時に属性を向上させようと、ローンを申し込む人が多く擬装するパターンとして、年収を多く申告する、勤続年数を長くする、他債務を少なく申告するというパターンがあります。

年収は年収確認資料の提出を求められれば一発で分かってしまいます。収入確認資料の提出が必要ないローンでも明らかに年収がおかしい場合には収入確認資料の提出を求められることも少なくありません。

また、勤続年数は住宅ローン審査の際には勤続年数の確認ができる健康保険証などの資料の提出が必須です。

他債務は個人信用情報の照会で完全に把握できます。

審査の際には、自分を包み隠さずありのままに申告することが最も重要です。

自分を実態以上に良く見せようと、申し込みの際に虚偽の申告を行うことは止めましょう。

まとめ

個人信用情報の以外の属性は、1つの情報だけで審査を決定するということはありません。

属性情報は総合的に判断します。

1つの属性が悪くても他の属性情報でカバーできる場合が少なくありません。

数ある属性情報の中で自分のストロングポイントとウィークポイントを把握して審査の判断材料とすることが重要です。

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