銀行系カードローンの申し込みの裏側【審査担当者が語る】

消費者金融はカードローンの申込みを受け付けてから審査の回答が出るまで、最短30分というのが当たり前のようになっています。

一方で銀行系カードローンでは、審査の回答がでるまで時間がかかるところも少なくないようです。

なぜ銀行系カードローンの審査は消費者金融と比べて時間がかかるのでしょうか?

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(仮名)
年齢:33歳
性別:男性
職歴:2007年~2014年地方銀行の貸付業務に従事

消費者金融はコンピューターで瞬時に仮審査

消費者金融は貸金業法という法律によって、融資金額については年収の3分の1以下までしかお金を貸すことができないという総量規制という法律による縛りがあります。

このため、消費者金融は1人あたりの融資金額が少額で高金利になりますが、融資までのスピードという点に特化しています。

消費者金融は申込みの瞬間に個人信用情報センターへ申込者の信用情報の照会をかけます。

そしてコンピューターで勤務先、年収、勤続年数などの項目をスコアリング(点数化)し、この点数が一定以上の場合は仮審査通過となります。

これら一連の作業はすべてコンピューターで瞬時に行っているため仮審査の結果は実際には瞬時に判定されます。

たとえばモビットでインターネットから申込みを行うと、申込完了後の画面に仮審査の結果が表示されます。

その後仮審査通過後に、初めて人の手での審査に入ります。

申込時に申告した勤務先に本当に勤務しているかを勤務先に実際に審査担当者が電話をかけて確認する「勤務先への在籍確認」という作業を行います。

この審査は審査担当者が個人名で勤務先へ電話をかける作業です。

「○○(担当者個人名)と申しますが△△様いらっしゃいますが?」などと電話をして、本人に繋がれば確認完了。

仮に不在の場合でも同僚などから「△△はただいま外出中です。」とか「△△は本日お休みをいただいております。」などの、その場にはいないが、その会社へ籍を置いていることが確認できれば審査完了です。

スムーズにいけばこの審査も5分もかからず終了するため、審査時間は実際にはほんの僅かです。

その後、運転面書証などの本人確認書類の内容と申込み内容の相違がないか、収入確認資料を提出する必要がある場合には、収入確認と申告所得が合致しているかどうかなどを照合します。

ここで問題がなければ本審査完了という流れになり、審査通過後に振込か自動契約機による即日カード発行で即日融資に対応しています。

銀行系カードローンの審査でもこの流れは基本的には変わりません。

ただ、中小の消費者金融はこのようなコンピューターによる審査のシステムが充実していませんし、ブラックに近い人が申込みに来るため、慎重に審査を行う必要があります。

そのため、同じ消費者金融でも回答までに時間がかかるようです。

では、審査までの回答で違いが出るのは何を原因としているのでしょうか?

審査が早い銀行もコンピューターを使っている

銀行系カードローンの中でもメガバンクのカードローンや最短○○分で審査完了などと謳っているカードローンは消費者金融と同じようにコンピューターで審査を行っているため、審査スピードは消費者金融とそれほど変わりありません。

筆者は三井住友銀行のカードローンを作成した経験がありますが、申込後1分程度で本人確認と勤務先への在籍確認のために何時ころ勤務先へ電話したらよいかを確認する電話がありました。

勤務先の在籍確認の打ち合わせの電話が来るということは、仮審査に通過しているという状態ですので、規模の大きいメガバンクは申込と並行してコンピューターによる自動審査が行われています。

以後の手続きはすべて消費者金融と同じですので、勤務先への在籍確認さえ早く完了すれば即日融資の可能性は十分にあります。

ネット銀行や地方銀行の審査は回答までに時間がかかる場合も少なくありません。

筆者は地方銀行に勤務していましたが、審査の手順は

  1. 銀行にて申込受付
  2. 保証会社へFAXかメール
  3. 最短二時間程度で保証会社から審査結果の連絡あり
  4. 仮審査通過
  5. 申込人へ連絡
  6. 本申込と収入確認などの必要書類徴収
  7. 社内稟議
  8. 融資実行

という流れになっていました。

コンピューターによる自動審査システムが導入されていない地方銀行やネット銀行ではすべての作業を手作業で行い、保証会社の審査の後にさらに社内でも稟議を行うため、審査にはどうしても時間がかかる傾向にあります。

コンピューターでも手作業でも審査のプロセスは変わらないため、どちらかが甘いとかどちらが厳しいというようなことはありません。

ただし、手作業で審査を行う分、情状酌量の余地があるという部分もあります。

筆者の経験では、本来は審査に通らないような人でも、例えば自行に家族が多くの預金があったり、大口取引先の役員であるような場合にはそのような事情が考慮されて審査に通過できるという場合もあります。

銀行では申込後、こんなことをしている

メガバンクなどの審査が早い銀行では、保証会社への連絡は審査通過後に連絡し保証を追認しているようですが、審査スピードの遅い銀行では申込情報をそのまま保証会社へ送り、保証会社が審査を行います。

どちらにせよ、まず最初に行う審査は個人信用情報への照会です。

メガバンクなどは申込と同時に申告した情報をもとに信用情報へ照会をかけ、それと並行して、申込時の属性情報にスコアリングを行っています。

地方銀行などでも手順は同じですが、保証会社へ書類を送付してから保証会社が審査を行うため、少し審査のスピードは遅くなるようです。

また、保証会社によってはコンピューターによる自動審査を行う会社もあれば手作業で個人信用情報へ照会を行う会社もあるため、こちらも保証会社の対応によってかかる時間はまちまちです。

以降の作業はどこの金融機関も同じで、個人信用情報への照会の結果、保証会社の保証が得られるという場合には仮審査通過し、その後は勤務先への在籍確認と、提出書類と申込内容の照合という手続きになります。

また、融資までのスピードが速いカードローンでは社内稟議は追認形式で行うようですが、地方銀行は審査通過後にさらに社内稟議にかけるため融資までの時間はさらにかかってしまいます。

地方銀行は1人ですべて担当

担当は基本的に1人の顧客に1人の担当が付くのが原則となっており、筆者は申込みの受付から、審査結果の連絡、契約手続き等すべて1人で行っていました。

メガバンクはカードローンの受付センターのオペレーター、在籍確認などを行う審査の担当、自動契約機などで契約手続きを行う場合の担当者等はすべて分かれているようです。

分野が分かれているからこそ、スピーディーに審査を行うことができるのです。

まとめ

消費者金融も銀行系カードローンも基本的には審査のプロセス自体は変わりません。

消費者金融は融資金額、収入確認の提出基準などでは銀行系カードローンにはかなわないため、スピーディーに審査を行うことで銀行系カードローンとの差別化を図っています。

その意味では消費者金融と同じようなコンピューターによる審査を行っているメガバンクのカードローンは消費者金融カードローンと銀行系カードローンの良いところを併せ持ったような商品であると言えます。

ネット銀行や地方銀行のカードローンは消費者金融やメガバンクのようなシステムも人員も用意していません。

そのため審査に時間はかかるものの、たとえばネット銀行は金利が低いというメリットがありますし、地方銀行は顔の見える担当者がついているため安心という付加価値があります。

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この記事の執筆者

手塚竜馬(仮名)
1982年生まれ33歳
成蹊大学卒業後、地方銀行へ就職。
個人、法人への営業担当として8年勤務し、預金業務、融資業務を行い、住宅ローン、自動車ローン、フリーローン、カードローン、事業性ローンなどを7年行う。
保険業務、投資信託販売業務なども多数取り扱いを行う。

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