40万円の借金返済を行う際に重要なこととは?

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借金問題は心に重くのしかかってくる問題です。

ましてやそれが数十万円単位のものともなると、その心労やストレスは筆舌に尽くしがたいものになるでしょう。

そこで今回は、40万円程度の数十万円単位の借金を返済するために、知っておくべきことを説明していきます。

この記事はこんな方におすすめです
  • 40万円程度の借金があり、今後の返済計画を立てたい人
  • 40万円程度の借金があり、返済に行き詰まっている人

40万円の返済シミュレーション

40万円を一括で返済できないときは、分割で返済します。

毎月どの程度の金額を返済に充当できるかによって、金利別にシミュレーションしてみました。

返済プランを立てる際に参考にしてください。

<40万円を年利18.0%で借りた場合>

毎月の返済額返済回数総利息額総返済額
10,000円62回215,397円615,397円
15,000円35回114,649円514,649円
20,000円24回79,118円479,118円
30,000円15回49,622円449,622円

<40万円を年利14.0%で借りた場合>

毎月の返済額返済回数総利息額総返済額
10,000円55回141,917円541,917円
15,000円33回81,933円481,933円
20,000円23回58,140円458,140円
30,000円15回37,333円437,333円

借り換え・おまとめで返済を楽にしよう

借金の金額は変わらずとも、適用される金利が変われば最終的な返済総額が変わり、返済負担にも影響を及ぼします。

現在利用中のローンの貸し付け条件が良くないときは、おまとめローンや借り換えローンを利用して、貸し付け条件を改善することを検討してみてはいかがでしょうか。

ただし、債務を借り換えた結果、月々の返済負担は減ったものの返済期間が延びたために返済総額が増えてしまうということもあります。

とにかくおまとめすればよい、借り換えればよいと考えるのではなく、月々の返済負担を減らす・返済期間を短くする・返済総額を減らすなど、返済において何を重視するかをきちんと考えた上で、ローンのおまとめや借り換えを実施してください。

金利ダウンで利息が大きく下がる

適用金利が下がると、総利息額が下がることがあります。

上記の表を見てください。

40万円を年18.0%で借り、月々10,000円を返済する場合の総利息額は215,397円です。

一方、40万円を年14.0%で借り、毎月10,000円を返済するなら、総利息額は141,917円になります。

つまり、適用金利が年4.0%変わるだけで、支払う利息額は70,000円以上も変わるのです。

現在の金利よりも低金利で借り換え・おまとめできるローン商品があるときは、真剣にローンの借り換え・おまとめを検討してください。

月々の返済額を減らさないこと

適用金利が下がると総利息額は減るはずです。

しかし、適用金利が下がると言って、毎月の返済額を減らしてしまうと、総利息額が増えてしまうことがあります。

先ほどのシミュレーションを見てください。

全体的に見ると、年18.0%で返済するよりも年14.0%で返済する方がお得になっています。

しかしながら、年14.0%の金利で毎月15,000円ずつ返済するよりも、年18.0%の金利で毎月20,000円ずつ返済する方が、総利息額は2,000円以上もお得になります。

せっかくの低金利を最大限に活かすためには、借り換え後・おまとめ後に月々の返済額を減らさないことが大切と言えるでしょう。

借金が一つになれば管理も楽

借り換え・おまとめで得られる効果は、何も金銭面だけに限られているわけではありません。

単純に、借金が1つにまとまることで、返済日や返済額の管理が楽になるというメリットもあるのです。

複数のローンを借りていると、毎日どこかの返済が迫ってくるわけですから、引き落とし用口座に最低返済額以上のお金を入金しておかなくてはならず、常に借金に追われているような感覚にとらわれます。

しかし、借金を1本化するならどうでしょうか。

把握しなくてはいけない返済日も返済額も1つだけになりますので、時間的にも精神的にも楽になります。

それでも返済が難しいなら債務整理を検討

毎月きちんと返済できるなら、自分に合った返済額を設定し、コツコツと完済に近づいていくのが一番です。

しかし、状況によってはどれだけ頑張っても返済することが難しく、このままでは返済が頓挫してしまうというような状態に陥ることもあるでしょう。

そのような場合には最後の手段として、債務整理を検討すべきです。

ここからは、債務整理に関する説明を行っていきます。

任意整理がメイン

債務整理には任意整理・個人再生・自己破産といったいくつかの種類がありますが、数十万円の債務に対して債務整理を行うとしたら、任意整理がメインになるでしょう。

任意整理以外の債務整理は全て裁判所を通した手続きになるため、裁判所に「債務整理を行う必要がある」と判断してもらえなければ実行できません。

数百万円や数千万円単位の借金を抱えているのならまだしも、数十万円の借金で「このままでは返済が滞る」と判断してもらうためには、相当の事情が必要となります。

もちろん人によっては個人再生や自己破産が認められることもありますが、かなりレアなケースと言えるでしょう。

これに対して任意整理は、債務者と債権者双方が話し合い合意に至れば手続きを行うことが可能な唯一の債務整理です。

そのため、債務整理の中では比較的ハードルが低いと言えます。

債務者は法律等に関しては素人である場合がほとんどなので、実際には債務者と債権者だけではなく弁護士や司法書士が間に入ることが多いですが、債務整理を行う場合はこれが最も現実的な方法と言えるでしょう。

任意整理のメリット

では、任意整理を実施するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

最大のメリットとしては、今後支払うべき返済総額が減ることを挙げられます。

債務者と債権者の間でどのような内容に関して合意が行われたかにもよりますが、ほとんどの場合は今後発生する利息をカットして元本の返済のみを行っていくという返済方法に着地することになるでしょう。

利息は返済の辛さの中でかなりの割合を占めるものですので、これがなくなることで返済はグッと楽になります。

2番目のメリットとしては、周囲に知られることなく手続きを進めていくことが可能だということが挙げられます。

他の手続きの場合は裁判所を通さなければならず手続きに必要な書類も多いため、周囲に知られるリスクも高くなります。

借金をしていることはともかく、それが返済できずに債務整理を行うことになった、なんてことは周囲には秘密にしておきたいですよね。

任意整理のデメリット

デメリットとしては、元本そのものが減るわけではないということが挙げられます。

個人再生や自己破産の場合には、債務の元本の何割かがカットされたり債務そのものをなくしてしまったりすることが可能ですが、任意再生でカットされるのはあくまで「将来発生する利息」のみです。

そのため、借金の返済が劇的に楽になることはあまりありません。

将来発生する利息をカットしてもらうのでも本来は十分な効果なのですが、他の債務整理の内容を見てしまうと少し物足りなく思えてしまうかもしれません。

そしてもう1つのデメリットとして、信用情報に債務整理を行ったということが登録され、いわゆる「ブラックリスト」に載ってしまうということが挙げられます。

ブラックリストに載ってしまえば、少なくとも向こう5年間はクレジットカードの発行ができなくなったり、ローンが組めなくなったりするなどの不利益を被ります。

現代社会においてこれらがどれだけ不便かということは想像に難くないでしょうが、返済を楽にしてもらうことの代償として受け入れるしかありませんね。

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特定調停なら自分でも可能

「特定調停」は、簡易裁判所を通すものの債務者個人でも実施できる比較的ハードルの低い債務整理です。

簡易裁判所に特定調停を申し立てると、裁判所が債務者と債権者の間を仲裁し、返済条件を軽減する方向で話を進めてくれます

一般的には、債権者との今までの取引履歴から利息制限法に則った引き直し計算を行い、払いすぎた利息を差し引く形で今後の返済額を見直していきます。

ただし、あくまでも裁判所は債務者と債権者の間を取り持つだけですから、債権者によっては特定調停に協力的でないこともありますし、協力的でないとしても裁判所が強制的に債権者に調停を要請することはできません

40万円のために個人再生や自己破産は向いていない

個人再生とは、借金自体を減額する債務整理の方法の1つです。

借金を5分の1程度に減額し、なおかつ居住している住宅などの財産を残すことも可能ですが、居住していない住宅などを保有している場合には手放す必要も生じます。

また、自己破産は借金をほぼ全額(ギャンブルや投資などの特定の理由による借金は自己破産の対象にはなりません)解消される債務整理の方法ですが、居住中の住宅すら手放す必要が生じます。

本当に借金に行き詰まってしまったときにはやむを得ず個人再生や自己破産を選択することにもなりますが、40万円程度の借金で個人再生や自己破産を選択するのはあまり賢明なこととは言えないでしょう。

40万円の借金返済に重要なこと

社会的信用を失わずに生きていくためにも、借金は自力で返済するのが一番です。

40万円の借金を返済するための4つのポイントを紹介します。

日々の節約

そもそも家計に余裕があるなら、住宅ローンなどの高額ローン以外の借金をする必要はありませんよね。

40万円といった中途半端な金額を借りていること自体、家計がうまく回っていないことの証拠です。

突然の出費があっても困らないように、まずは「日々の節約」に取り組んでいきましょう。

1.固定費の削減

節約の中でももっとも家計改善効果が高いのは、固定費の削減です。

ほとんど読まない新聞や雑誌を定期購読しているなら、すぐに解約してください。

滅多に通わないスポーツクラブや子どもがさぼってばかりいるお稽古ごと、学習塾なども、「いつかは通うかもしれない」なんて思わずに即解約しましょう。

また、不要な保険に加入していないかも、ファイナンシャルプランナーなどと相談して見直してください。

年々高額になる通信費も、不要なインターネット回線を解約したり格安モバイルに乗り換えたりして、月額費用を抑えてください。

2.まとめ買いが節約につながるとは限らない

節約というと「まとめ買い」をすればよいと考える人がいますが、かならずしもまとめ買いが節約につながるとは限りません

例えば、ティッシュペーパーをまとめて購入すると1枚当たりの単価は安くなるかもしれません。

しかし、「たくさんストックがあるから」と気持ちが大きくなって、無駄遣いするようになってしまうと、返ってティッシュペーパーにかかる費用が高くなってしまいます。

結局は、必要なものを必要なだけ買っておく、時間が忙しい人は少しだけ多めに買っておくことが経済的にも優れていると言えるのです。

3.マイボトルを持ち歩こう

お弁当を作ることでもランチ代の節約効果は得られますが、毎日、お弁当を作るのは簡単なことではありません。

しかし、マイボトルを持ち歩くだけなら時間はかかりませんし、ドリンク代を確実に節約できます

頻繁にコンビニで飲料を買ってしまう人や、少しでも時間が空くとチェーン店系のコーヒーショップに入ってしまう人は、マイボトルを持ち歩いてみてはいかがでしょうか。

具体的な返済計画

100万円以上の高額な借金であれば、具体的な返済計画を立てて返済する人も多いです。

しかし、40万円程度の金額の場合は、何となくの流れで返済できるかもと考えてしまい、具体的な返済計画を立てないままずるずると返済してしまうケースが多いのです。

もちろん、それで完済できたら問題はありませんが、返済し続けてもなかなか借入残高が減っていかないときは、一度、返済計画を立ててみてはいかがでしょうか。

1日当たりの返済額を考えてみよう

最初は「1ヶ月で○万円」のようなざっくりとした形でかまいません。

続いてその数字を1日単位の返済に落とし込んで考えます。

例えば1カ月で3万円の返済なら、1日では1,000円の返済になりますね。

そうしたら、この数字が現実的に可能かどうか、捻出できる範囲の金額であるかどうかをチェックしていきます。

厳しそうであれば、最初の「1ヶ月○万円」の条件を少し緩いものに変えてやり直してみましょう。

利息を減らしたいなら少し厳しめの条件で計画を立てよう

コツは一番初めに設定する際に、「ちょっと厳しいかな…」と思うぐらいの条件で設定してみることです。

こうすることで何とかお金を捻出しようという思考になり、最初にお伝えした「日々の節約」にもつながります。

ただし、かなりの無理をしないと実現できないような返済計画は、すぐに頓挫してしまうので意味がありません。

「ちょっと頑張れば達成できる」ぐらいの数字に落とし込むのが理想的です。

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最後までやりぬく力

続いては少しメンタル的な話になりますが、最後まで返済を行い抜く力です。

言葉を少し足すとするなら、最後まで同じペースで返済を行いぬく力と言ってもいいでしょう。

借金返済はマラソンのようなものと言うことができます。

借金完済というゴールに向かって、辛く長い道のりを走り続けているわけです。

借金返済のペース配分が大切

ただし、マラソン選手と借金返済を行っている人の間には決定的な違いがあります。

それは、その競技(借金返済は競技ではありませんが…)において、きちんとペース配分をしているかどうかということです。

マラソン選手は42.195kmを走りきるために、日々様々な練習を重ねて最適なペース配分というものを考えています。

そして試行錯誤の上で、ペースを上げたり落としたりするタイミングを決めていきます。

しかし、借金返済ではそのような試行錯誤というものはありません(これまでに何度も借金の返済を行っているという人はいるでしょうが)から、「来月は少し返済金額を増やそう」とか「順調に返済できているから返済ペースを落とそう」といったように何となくで判断してしまうと、返済ペースに狂いが生じてしまいます

そこで生じた僅かな狂いが、結果として最終的な返済に影響を及ぼす可能性も否定できません。

ですから、マラソンのようにペース配分の経験を積めない分、最初に「毎月○万円、毎日○円」と決めたなら、同じペースでやり抜く意志が非常に重要なのです。

家族の支援

そして、状況によっては家族の支援が重要になる場合もあります。

この場合の支援というのは「金銭的」な支援と「精神的」な支援に分けることができます。

金銭的な支援が必要になることもある

金銭的な支援というのは、文字通りお金を援助してもらうことです。

自分一人だけでは返済が苦しい時に親の援助を受けることで返済が見込めるのであれば、親の助けに縋ることは決して恥ずかしいことではないでしょう。

しかし、継続的に返済を行っていく上でより重要なのは精神的な支援のほうだと言えます。

借金完済のために精神的な支援は必須

人によっては、借金の存在自体を配偶者などに黙っている場合があります。

借金を抱えていること自体や借金を抱えることになってしまった経緯を後ろめたく感じているからだとは思いますが、家族に内緒で借金の返済を行っていくのは、「借金」という重荷と「秘密」という重荷の両方を抱えることになり、精神的に追い込まれやすくなります

毎日の節約にしても家族の協力ありきでできる部分も多いですし、急に財布の紐が固くなれば不審に思われることもあるでしょう。

黙っていたとしても、家族でどこかに行こう、外食をしよう、家電を新調しようなどという家族の要望を全て理由もなく断ってしまえば、きっと家族には「何か隠している」と感づかれるはずです。

家族に借金のことを打ち明けるのは勇気がいることかもしれませんが、少しでも早く借金を完済するためには家族の支えは欠かすことができません。

勇気を振り絞って伝えた上で、家族に支えてもらえる状態を構築するのが理想的だと言えるでしょう。

まとめ

40万円の借金を返済するために重要なことを紹介しました。

数十万円単位の借金というのは、アルバイトをしている人や少額所得者にとっても、決して返済できない金額ではありません。

ただし、漫然と返済をおこなっていてはなかなか完済できない金額でもあります。

きちんとした返済計画を立てた上で、早めの完済を心がけることが重要です。

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