フリーローンは総量規制対象外?

カードローンは審査も早く、手軽に借りるに反復利用ができます。

これに対してフリーローン(多目的ローン)は1度借りると追加で借りることができないなど、カードローンと色々な面での違いがあります。

カードローンとフリーローン、どちらを選ぶべきなのか、悩むこともありますが特徴や金利などを詳しく紹介していきます。

執筆者の情報
名前:馬野 伸斗(仮名)
年齢:50歳
性別:男性
職歴:信用組合に20年以上勤務

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フリーローン(多目的ローン)とカードローンの違いとは

フリーローンとは、借りたお金の使い道(資金使途)を限定していないローンのことです。

そして、フリーローンの中に書面などで借入金額や、期間、金額、利率などを契約する証書貸付型の「フリーローン(多目的ローン)」と、書面などで当座貸越契約を結んで限度額内で繰り返し利用する「カードローン」があります。

従って、「カードローン」も「フリーローン(多目的ローン)」の一種です。では、「カードローン」と証書貸付型の「フリーローン(多目的ローン)」(以下フリーローンといいます)の違いは何かを解説していきます。

フリーローン(多目的ローン)とは?

フリーローン(多目的ローン)は、銀行が取り扱う個人向けローンです。銀行が取り扱っているため、総量規制の対象外となります。

住宅ローンや教育ローン、自動車ローンなどは、資金使途が特定の目的に限られるため「目的別ローン」とよばれていますが、フリーローンは目的別ローンとは違って様々な用途に使うことができます。

旅行資金や引っ越し、家具・インテリアの購入など、幅広い場面で利用することができます。
ただし、完全に自由ではなく、事業資金や投資目的の資金など、一部使用できない使いみちもあるので注意が必要です。

また、ギャンブルや投資などで利用した場合、その損失による自己破産などは、借金がなくならないことがありますので気をつけてください。

「カードローン」とはなに?

カードローンとは、銀行や消費者金融などが取り扱う個人向けローンのことでフリーローンの一種です。消費者金融のカードローンは一部の商品を除き「総量規制」の対象となりますが、銀行のカードローンは総量規制対象外です。
また、クレジットカードに附帯するキャッシング機能もカードローンと同様の扱いです。
資金使途が定まっておらず、限度額を決めて契約すればその枠内で何度でも借りたり返したりすることができます。ほとんどの場合は専用のカードが発行され、ATMなどで簡単に借りることができます。

「フリーローン」の特徴と「カードローン」との違い

フリーローンとカードローンの違いをひとつずつ見ていきましょう。

◎フリーローンは追加融資を受けることができない
カードローンは、1度審査に通ると限度額までは何度でも審査なしに利用することができますが、フリーローンはまとまった金額を1度しか借りることができません。追加で借りるためには、再度審査を受ける必要があります。

◎フリーローンはカードローンより金利が低い
カードローンと比較すると、フリーローンはカードローンより低めに設定されていることが多いため、金利負担が少なく済みます。

◎フリーローンは融資までに時間がかかることが多い
カードローンは即日で審査結果が出て、融資まで当日に可能なことも多いですが、フリーローンではカードローンに比べると融資までに多少時間がかかります。

「カードローン」と「フリーローン」どちらを選ぶか

カードローンとフリーローンにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、どちらを選ぶべきなのでしょうか?順番に解説していきます。

審査の通りやすさで選ぶ場合

銀行のカードローンとフリーローンでは、フリーローンの方が審査に通りやすくなっています。

審査にぎりぎり通過するかどうかの人が、カードローンとフリーローンを同時に申し込んでも、フリーローンだけ承認が下りるといったこともあります。

その理由は、フリーローンは、最初に貸したお金を返済していくだけなので銀行にとっては反復利用されるよりもリスクが少ないのですが、カードローンは継続的に何度でもお金を借りることができるため、銀行にとってはフリーローンよりもリスクが高くなるためです。

利用用途が決まっていて、まとまったお金がいる場合

結婚に伴う資金や、旅行に行くための資金など、そのときだけまとまったお金が必要な場合は、カードローンよりも低い金利で借りることができるフリーローンの方が適している場合があります。また、カードローンをまとめるための「おまとめローン」の代わりとしても利用できます。

自分の都合で自由に少し借りたり返したりしたい場合

フリーローンは1度借りると全て返済するまで追加で融資ができません。また、新たにお金が必要なときにはその都度審査が必要です。生活費などを細々と借りたい場合は、カードローンが向いているかもしれません。

とにかくすぐに借りたい場合

フリーローンは融資までの時間がカードローンよりも長くかかってしまいます。とにかくすぐにお金が必要だという場合にはカードローンがおすすめです。

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パート・アルバイトの場合

フリーローンは、利用可能条件が前年度の年収200万円以上のところが多いため、パート・アルバイトでは利用が厳しくなります。

カードローンの方が利用可能な金融機関が多く、専業主婦でも借りることができるため、収入が少ない人や専業主婦にはカードローンの方がおすすめです。

フリーローンの注意点

フリーローンには、カードローンしか借りたことがない人にはわかりにくいフリーローンの注意点があります。順番に見ていきましょう。

金利が変動金利のところが多い

カードローンでは余り考えなかったことですが、フリーローンでは変動金利を採用している銀行が多く、半年に1回基準金利を見直す銀行と、毎月見直しをしている銀行があり、新利率を適用しています。

なお、金利に変化がないときでも、同じ金利で利率変更がされていることになります。

繰上げ返済のときに手数料がかかる銀行もある

繰り上げ返済をするときには、入金の都度繰り上げ返済手数料がかかる銀行もあります。
三井住友銀行で5,400円(税込み)手数料がかかります。

借入資金で利用できない使いみちがある

フリーローンは銀行によっても違いますが、利用できない使いみちがあります。「事業性資金」は個人ローンに該当しないため、ほとんどの銀行で資金使途として認めていないでしょう。

また「投機性資金」はFXや先物、株式投資などで利用するお金ですが、このことにより返済不能となっても自己破産で債務整理ができる借金の対象外となりますので注意をしてください。

「見積書や契約書等により確認できない資金」「既に支払い済みの資金」は目的ローンを借りるときには、対象外となりますがフリーローンなどでは一部利用可能となることがありますので銀行に相談をしましょう。

そのほか銀行によっては「個人間の売買契約」「家賃・生活資金」などがありますが、生活資金として利用することは一般的に認めている銀行が多いです。銀行により条件が異なりますので、詳細は申込みをするところに確認することをおすすめします。

銀行のフリーローンを比較してみよう

大手銀行各社がそれぞれフリーローンの商品を出していますが、どのような違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。

三井住友銀行「フリーローン」

三井住友銀行の「フリーローン」には無担保型と有担保型かあります。有担保型は、原則として本人所有の不動産を担保に差し入れる必要がある代わりに、長期にわたってまとまった金額を借り入れることができます。

また、金利も無担保型よりかなり低く借りることができます。

商 品 名 融資利率(変動金利型)
三井住友銀行
フリーローン(有担保型) 保証料外枠方式 年2.775%
保証料内枠方式 年2.975%
三井住友銀行 フリーローン(無担保型) 年5.975%

三井住友銀行のフリーローン無担保型では、有担保型よりも借入れ可能金額が低い(10万円以上300万円以内)ですが、担保がいらないため、気軽に借りることができます。

しかし、利用できるのは、前年度税込み年収が200万円以上(個人事業主の人は所得金額)で現在安定した収入のある人(年金収入のみは不可)という条件があるため、パートやアルバイトの主婦には利用しにくい条件となっています。

借入期間は1年以上10年以内で、住宅ローンを三井住友銀行から利用中で返済に遅延がない場合、借入時から完済までの借入利率を店頭金利より年3.0%してもらえる特典があります。

その他大手銀行のフリーローン

三井住友銀行以外の都市銀行各社のフリーローンを見ていきましょう。

◎三菱UFJ銀行「ネットDE多目的ローン」
三菱UFJ銀行のフリーローンは、原則来店不要で簡単に申し込みができます。借入れ年数は6か月以上10年以内、借入金額は50万円以上300万円以内となっています。

金利は変動金利で年5.475%と、かなりの低金利で借りることができます。ただし利用できる条件は、前年度の税込み年収(事業所得の人は申告所得)が200万円以上で(年金収入のみは不可)勤続年数が1年以上となっていて、やはりパートやアルバイトでは借入れが難しい条件となっています。

また、ネットなら繰り上げ返済手数料が何回でも無料になるサービスを行っていて、都市銀行では三菱UFJ銀行だけが行っているお得なサービスです。

みずほ銀行「多目的ローン」

みずほ銀行のフリーローンは、原則来店不要で利用できます。借入れ年数は6か月以上7年以内、借入金額は10万円以上300万円以内となっています。金利は変動金利と固定金利を選択することができます。

変動金利で年5.875%、固定金利で年6.700%となっていて、当初選んだ金利方式は借入をした後に変更することができません。利用できる条件は、前年度税込み年収200万円以上(個人事業主の人は申告所得)で勤続年数が2年以上となっています。

また、みずほ銀行で住宅ローンを利用中、又は完済した人だけが利用できる「住宅ローン利用者専用口」が用意されていて、借入れ年数が最長10年、1,000万円まで利用でき、金利が変動金利で年3.375%、固定金利で年4.000%とかなりの低金利で借りることができます。

◎りそな銀行「プライベートローンJ」「プレミアムフリーローン」
りそな銀行では、利用できる条件によって2種類のフリーローンを用意しています。

・「プライベートローンJ」
利用条件として継続安定した収入があれば、年収・勤続年数などの条件がないため、パート・アルバイトでも利用できます。(専業主婦・学生は利用不可)

借入期間は1年以上7年以内で、利用可能額な10万円以上300万円以内となっています。
金利は固定金利で、年6.5%、9.5%、12.0%、14.0%のいずれかが審査で決定されます。

特徴的なのは、同時に専用のカードローンに契約する「カードローンセット型」を利用した場合、プライベートローンの金利が年0.3%引き下げされるお得な商品も用意されています。

・「プレミアムフリーローン」
りそな銀行のプレミアムフリーローンは、来店不要で利用できます。借入れ年数は1年以上10年以内、借入金額は100万円以上500万円以内となっています。

金利は固定金利で年6.000%となっていて、住宅ローンをりそな銀行で利用中の人には年0.5%引き下げされます。利用できる条件は、前年度税込み年収400万円以上で継続安定した収入がある人ですが、パート、アルバイトでも利用可能です。(専業主婦・学生は利用不可)

こちらもカードローンセット型があり、その場合は金利が年5.7%となります。

地方銀行やネット銀行のフリーローン

各都道府県の地方銀行でもフリーローンのサービスはありますが、営業区内に住んでいることなどが条件であったり、金利がそれほど低くなかったりと、都市銀行に比べると見劣りしてしまいます。

しかし、営業区内に住んでいたり、口座をもともと持っていたりするとお得になるケースもあるため、条件に当てはまる場合は検討する価値があるかもしれません。

また、ネット銀行もフリーローンのサービスを提供していますが、それほど金利が低くもなく、ネット銀行のカードローンのお得さに比べると見劣りしてしまいます。

目的別ローンとフリーローンの違い

ローン商品の中には、使う用途を決めずに借りることができるフリーローンの他に、お金の使い道を限定した「目的別ローン」がありますが、目的別ローンとフリーローンの違いは何か、金利や審査など順番に見ていきましょう。

目的別ローンの特徴

資金使途が限られているローンを目的別ローンとよびますが、代表的なのは住宅ローンになります。他にも、自動車ローン、教育ローン、ブライダルローン、トラベルローンなどあります。

無担保型と有担保型があり、原則として、目的別ローンは資金使途を確認するための書類(金額等がわかる請求書、契約書、注文書など)の提出が必要です。そのため、目的別ローンは、カードローン、フリーローンよりもさらに審査に時間がかかります。

目的別ローンは消費者金融も選択できる

フリーローン(多目的ローン)は銀行が提供しているサービスですが、目的別ローンは銀行だけではなく、消費者金融各社でも商品化されています。また、目的別ローンは、総量規制の対象外となります。

消費新金融大手のアイフルでは、無担保で「目的別ローン」を利用できます。
利用できる目的の一部は下記の通りです。

目 的 金 利(実質年率) 利用可能額の上限

ブライダル(結婚式や披露宴、婚姻時の諸費用) 13.0%~17.0% 100万円
お悔やみ(葬儀・仏壇・仏具などの購入費用) 9.8%~12.0% 100万円
教育(本人又は子供の学費) 9.8%~12.0% 100万円
カーライフ(自動車購入費用) 13.0%~17.0% 100万円
引っ越し(賃貸契約料、敷金礼金費用は不可) 13.0%~17.0% 50万円
トラベル(国内・海外・新婚旅行費用) 13.0%~17.0% 50万円
デンタル(本人・家族の高額歯科医療費) 13.0%~17.0% 50万円
メディカル(本人の入院・通院・薬品購入等) 9.8%~12.0% 100万円

アイフルの目的別ローンでは、ネットや契約ルームでの申し込みはできません。
電話か店頭での申し込みのみとなっています。

銀行では時間がかかる審査・融資も、各必要書類がととのっている状態で店頭申し込みに限り、最短30分で融資できる可能性もあるため、急いでいる場合には利用しやすいかもしれません。

ただし、銀行に比べるとどうしても金利が高くなるため、よく考えて利用しましょう。また、銀行で時間がかかるといっても、1~2日で審査結果が出ることもありますので、実際には窓口などで相談をしてみることをおすすめします。

フリーローンと目的別ローンどちらを選ぶ?

フリーローン(多目的ローン)と目的別ローンは、どちらも契約時に融資条件を記載した、金銭消費貸借契約証書という書類をかわして契約する証書貸付とよばれる融資です。いつまでにいくら返済すると決めて、毎月決まった金額を返済していきます。

フリーローンと目的別ローンでは、フリーローンの方が審査は厳しく、目的別ローンの方が審査に通りやすいです。それは、目的別ローンは資金使途が明確に決まっているため、借りすぎの心配もなく、リスクが低くなるためです。

しかし、目的別ローンは、使う用途を証明する書類等の提出が必要なため、手間もかかり、融資までに時間がかかる傾向にあります。金利の面で見ると、目的別ローンはフリーローン(多目的ローン)よりも低めに設定されていて、お得に借りることができます。

明確に資金使途が決まっている場合は、審査も通りやすく金利も低い目的別ローンをおすすめします。

フリーローンはおまとめローンに最適

カードローンを複数の金融機関から借りてしまったときに、借金を1本化して返済をしていくと、月々の生活が楽になるときがあります。消費者金融では少量規制の問題があるため「おまとめローン」として多くの場合商品化していますが、銀行の場合はカードローンで代用も可能です。

しかし、カードローンは反復利用が可能なため、ふたたび多重債務になってしまう可能性が出てきます。

そこで、フリーローンを利用して借金を整理していく方法がおすすめです。フリーローンは反復利用ができないため、ふたたびお金を借りるのは新たなローンの申込みが必要になります。そのため、生活を改善するにはうってつけの商品となっています。

まとめ

フリーローンは、比較的低い金利で借りることができ、審査もカードローンより通りやすいので使いやすそうですが、1度融資を受けたら返済するのみで、追加融資が受けられないことがデメリットとなります。

カードローンは、借入限度額内であれば、1度審査に通れば何度でも借りたり返済したりを繰り返すことができるため、便利な一方、使い方を間違えれば多重債務者にもなりかねません。

フリーローンとカードローンのメリット・デメリットをよく知って、自分の使い方に合わせて上手に利用していきましょう。

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