ご存知ですか!?あなたの会社の借入余力

自社の借入余力がどの程度あるのか、知りたいけど、会社が知るのはなかなか難しいものです。
でも、これが解らないと資金繰りの予定も立てられません。

不動産担保による余力を知る!!

銀行の担当者に質問しても、「その都度判断するものなので・・」とか、「資金使途でも変わりますから・・」と曖昧な返事が返ってくるばかりです。

銀行は責任を負いたくないので、事前約束になりそうな回答はしません。教えてもらえない以上、自分達で計算方法を理解しておく必要があります。

基本的には、担保余力(保有資産)と、返済余力(利益)の面から把握するができます。合計ではなく、それぞれで計算した金額の大きい額を余力と見なした方が良いでしょう。

それでは、銀行がどう計算しているのかを解説していきます。
銀行借入に担保は重要です。もし、会社が担保を銀行に提供している、もしくは、提供できる資産があるなら、そちらを活用した余力を把握しておくべきでしょう。

つまり、「銀行の担保評価額」-「現在の借入残高」を余力として計算します。それでは、計算に必要な銀行評価額の計算方法をご説明いたします。なお、不動産担保では、時価と流動性がポイントとなります。

不動産の時価はこう調べる!!

時価は、流動性の高い不動産であれば、売買事例を参考にすることができます。インターネットでも不動産の仲介サイトが多数あり、近隣の類似した不動案の売買事例を探すことができます。

事例が見つからない場合、不動産屋にヒアリングする方法もあります。「売却を考えていて・・」と連絡すると、相場を教えてもらえます。これが現実的な時価(担保評価額)になります。

次に、再調達原価から簡易的に時価を計算する方法もあります。道路の路線価や、固定資産税評価額、建物は再建築する場合の見積もり価額(構造毎の単価×面積×残年数/耐用年数)で求めます。

こちらの評価は、時価より高くなりがちですので、流動性に応じた担保掛目を乗じて担保評価額とされます。基本的には70~80%に設定する銀行が多いですが、流動性の低い不動産は、50%前後を掛けることもあります。

不動産の流動性とはどういう意味?

流動性とは、売りやすさの程度です。

つまり、マンションや、戸建て、更地(土地)、オフィスビルといった資産は流動性が高く、工場や、森林、林などは低くなります。流動性の低い不動産は、担保として敬遠されるか、掛け目で大きく割り引いて評価されることとなります。

銀行は再調達原価を用いることが多いようですが、時価を用いることもあります。企業としては、両面から評価を行い、低い方の評価を担保評価額として把握しておくのが良いでしょう。

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その他担保でも余力は生まれる

その他担保としては、有価証券担保、定期預金担保といったものがあります。こちらの担保は、企業が所有しているものだけでなく、代表者などの個人が所有している資産を担保提供するケースも多くなります。

代表的なその他担保の評価方法は?

定期預金担保は額面金額が評価額です。有価証券担保は、株式であれば3ヶ月程度、1ヶ月、1週間など終値の平均に対し、80%程度の掛け目を乗じて評価されます。

なお、非上場の株式(子会社株式など)は、担保評価額としては「0」となり、余力としては扱われません。国債といった信用力の高い債券であれば、額面そのままを評価額とすることになります。

手形や売掛金は担保と似ている!?

その他、担保と類似したものに、手形割引や、売掛債権によるファクタリングと言われる借入手段があります。

これらは手形・売掛金の支払先が重要となります。上場会社など、信用力の高い先であれば、企業の借入余力とは別枠で、借入余力となる可能性が出てきます。

また、支払先は大企業ではないけれど、特定の1社に集中せず、多数の企業に分散している時も、同じく調達しやすくなります。特定の1社に集中し、そちらの信用が低い場合、追加的な余力としては扱ってもらえない可能性が高くなります。

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キャッシュフローから余力を測る!!

ここからは、返済余力を基準として、余力を図ります。債務償還年数という考え方をご紹介いたしましょう。これは(借入-正常運転資金)÷キャッシュフローで計算できます。

正常運転資金とは、売上債権(売掛金+受取手形など)+棚卸資産-仕入債務(買掛金+支払手形など)で計算します。キャッシュフローは、当期純利益+減価償却費で計算するのが無難でしょう。

通常、債務償還年数が10年以内となる借入が限度となります。借入余力としては、10年で計算した金額を上限とし、現在の借入残額を控除した額を余力として見なすことになります。例をあげてみましょう。

当期純利益が10百万円、減価償却費が5百万円で、売上債権の残高が50百万円、棚卸資産残高が10百万円、支払債務が30百万円、借入残高が130百万円の企業を考えてみます。

この場合、50百万円(=(10百万円+5百万円)×10年+(50百万円+10百万円-30百万円))-130百万円が、借入余力ということになります。

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売上高から簡易的に余力を測る

これは1月あたり売上高から余力を測る方法です。借入金対月商比は、借入金÷(売上高÷12ヶ月)で計算できます。

4ヶ月を超えると、借入が難しくなってくると言われます。具体例として、年間の売上高が3億円、現在の借入残高が50百万円という会社で考えると、計算上の借入余力は50百万円(=100百万円(=3億円÷12ヶ月×4ヶ月)-50百万円)となります。

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利息負担能力でも余力が解る!!

次にインタレストカバレッジレシオをご紹介します。これは、(営業利益+受取利息)÷支払利息・割引料で計算し、企業の利息を支払う能力を示します。

1より大きければ、余裕があり、1を下回ると、余裕がないということを意味します。

1を下回る借入は非常に厳しくなります。1を下回るようであれば、利息さえ支払うことができないことを意味するからです。現状の借入金利率をもとに、借入余力が計算できます。

具体例を見てみましょう。営業利益が20百万円、受取利息は1百万円、現在の支払利息が10百万円で、借入残高200百万円、借入利率が5%であると仮定します。

現在のインタレストカバレッジレシオは2.1(=(20百万円+1百万円)÷10百万円)となります。

支払利息が11百万円増えると、1となりますので、その時の追加借入額(借入余力)は、220百万円(=11百万円÷5%×100)となります。

困った時には保証協会の余力を活用

企業によっては、担保が無く、利益も赤字であるという場合が想定されます。

こういった企業でも、信用保証協会の制度融資を活用すると、余力が残っている可能性があります。その1つに、セーフティネット保証制度というものがあります。

取引先の倒産による連鎖倒産防止や、震災などの突発的事故、協会が特定している業況悪化業種への支援などに対して、別枠で融資してもらえる制度となります。

こういった制度融資を利用することで、追加的な余力が活用できることがあります。

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まとめ:利益を出す経営が大切!!

自社にいくらの借入余力をあるのかを把握しておくことは重要です。これが出来ないと、今後の会社の方針を決めることすら難しくなってしまいます。

そして、余力を把握したうえで、その余力を増やしていくことが重要です。
担保提供できる資産というのは、すぐに蓄積できるものではありません。代表者個人がよほど資産家であるなど、特殊な事情がないと難しいでしょう。

会社の借入余力を高めるための近道はありません。まずは、利益を出す、増やすための経営を心掛ける必要があります。

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