開業資金の融資を受けるなら公的融資がオススメ

近年は終身雇用制の崩壊にともない、公務員でもなければ「雇用社員=食いはぐれがない」という絶対の安心感が持てる業種は本当に少なくなってきました。

そして、それの呼応するように多くなってきたのが開業を目指す方たちです。

近年は起業に大掛かりな資金を必要としない業種もあるようですが、通常はある程度の資金が必要になるのが一般的です。

その資金をすべて自己資金で賄えるなら何の問題もありませんが、大抵そうはいきません。

そこで開業を目指す皆さんが頭を悩ますのがその資金調達方法です。

資金調達方法には下記のようなものがあります。

・補助金および助成金
・出資
・ベンチャーキャピタル
・クラウドファウンディング
・融資

どの資金調達方法を選ぶかで調達できる資金も違ってきますし、その後の経営方法も違ってきます。

よって、どれほどの規模の事業にするのか、どんな事業展開を想定しているのかによって、一番適した資金調達方法を選択する必要があるのです。

そこで今回はこの中でも一番一般的で、誰もが最初に思いつく資金調達方法「融資」について詳しく検証していきましょう。

各融資方法のメリット・デメリット

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それではまず開業資金調達で利用できそうな融資方法にはどのようなものがあるのでしょうか?

その候補に挙がる融資方法は下記のとおりです。

・銀行融資
・信用金庫融資および信用組合融資
・カードローン融資
・公的融資

しかし、一口に融資と言っても、方法がいろいろあっても利用するにはそれなりの条件が必要になってきます。

よって、これらすべての融資方法が開業資金調達に利用できるのかといえば、それは疑問符の付くところです。

そこでこれら融資方法が果たして開業資金の融資に適しているのかどうかを検証していくことにしましょう。

銀行融資

事業資金に限らず、資金融資といえばまず頭に浮かぶのが銀行です。

一般的にみなさんが持つ銀行に対するイメージはお金を預けるところ、各種ローンなど様々な金融商品があり、困った時に低金利でお金が借りられるといったようなものでしょう。

しかし、銀行は株式会社化されている企業であり、基本的には利益第一主義を根本としています。

基本的には資金の回収目処が付かない案件に対しての融資は行わないのが鉄則です。

よって、まだなんの実績もなく、全く信用のない開業者に融資をすることはまず考えられません。

事実、銀行で事業資金を融資してもらう際は、大抵の銀行は2期分の決算書の開示を求めてきますので、開業資金として融資してもらうのは条件的にも無理があります。

一番身近な融資先というイメージはあるでしょうが、こと開業資金の融資先としてはまず利用することはできないと考えておいた方がいいでしょう。

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信用金庫融資および信用組合融資

銀行融資を検討するならば民間のメガバンクや地方銀行よりも信用金庫の方がまだ可能性があります。

信用金庫は利益第一主義の民間銀行と違い、非営利団体として地域での相互扶助を掲げ、地域経済の発展によるより良い暮らしづくりを優先した業務を行っています。

地域の人から預金として預かったお金を、その地域に住む人や企業のために融資しているのです。

よって、民間銀行のようにまったく実績がないからといって融資を断ることはないでしょう。

また、融資対象には下記のような大規模事業は除外され、資金を借りにくい地元の小規模事業者のみとしているので、経営が上手くいっていない事情があっても融資を受けられるケースがあります。

・従業員数300人を超える個人事業主
・従業員数が常時300人を超え、かつ資本金が9億円を超える法人事業者

この点も開業資金融資には向いていると言えます。

ただし、信用金庫で融資を受けるにはまず会員になる必要があります。

また、信用金庫と同じような組織として信用組合が挙げられます。

信用組合は組合員が預金した資金を組合員が必要になった時に融資する金融機関です。

よって、組合員限定の融資にはなりますが理念としては信用金庫と同じですから、民間銀行よりは融資を受けられる可能性は高いでしょう。

しかし、信用金庫にしても信用組合にしても、融資して欲しいから会員や組合員になって、すぐに融資してくれと言ってもまず無理でしょう。

融資には会員や組合員になって口座を作る、公共料金を引き落としに使用し、定期預金を開始するなど信用力を築く過程が必要になってきます。

やはり、会員や組合員になって時間が経過している場合を除いて、融資される可能性は低いと考えざるを得ませんね。

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カードローン融資

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面倒な審査もなく銀行融資よりも短期間で借り入れができる方法がカードローンです。

よって、カードローンで開業資金を調達しようと考える方も少なくないでしょう。

しかし、カードローンには下記の申し込み条件が設定されています。

・安定した収入があること

よって、開業前の方は申し込み条件すらクリアできていないことになり、申し込みさえできないのです。

また、カードローンには事業資金に利用できる事業用カードローンがラインナップされていますが、これも申し込み条件として1年以上の事業実績が求められています。(個人事業主の申し込みについては3年以上が一般的)

よって、カードローンで開業資金を調達するのは基本的に無理ということになってきます。

公的融資

公的融資はほかの民間金融機関と違い、国や地方自治体が中心となって中小個人事業主や開業予定者の資金支援を目的に設立された融資制度です。

銀行のように貸してくださいとお願いするスタンスではなく、借りに来てくださいというスタンスです。

これは借り手にとって本当に大きな安心感を生むことになります。

よって、開業資金を融資してもらうには、一番おススメの資金調達方法と言えるのではないでしょうか。

現在、実施されている公的融資は下記の2つに分類できます。

・公庫融資 (国)
・制度融資 (地方自治体)

融資制度には様々なものがあり、双方ともに開業予定者向けの支援を目的とした融資が用意されています。

金利も民間金融機関より低く、担保や保証人が必要ないなど多くのメリットがあるので、開業資金調達にはまさに打って付けの方法です。

こういった融資制度があることを知らない方はすぐに銀行に走る傾向がありますが、ちゃんと調べればこんな驚きの資金調達方法もあるのです。

以上のように事業資金としての融資方法は数ありますが、こと事開業資金の融資に関しては公的融資以外、難しいというのが実情です。

それでは融資先が限定できたところで、この公的融資について詳しく説明していくことにします。

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公的融資とは

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先程も言いましたが公的融資には国が行う公庫融資と地方自治体が行う制度融資の2つがあります。

双方とも開業予定者の支援を目的にしているので、開業資金を融資してもらうのには最善の方法であると言えるでしょう。

しかし、どうせ借りるならばできるだけ条件のいい方を利用したいものです。

そこでまず知っておいてもらいたいのが双方の特徴とその違いです。

それではこの2の融資方法について詳しく説明していきましょう。

公庫融資について詳しく知ろう!

1.公庫融資

公的融資は財務省管轄の日本政策金融公庫を通じて、中小企業や新規起業を予定する事業主に対し国が行う事業資金融資です。

日本政策金融公庫は前身の国民生活金融公庫と農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫が担っていた業務を引き継いだ機関で、現在は下記の3つの事業部に分かれています。

・国民生活事業
・農林水産事業
・中小企業事業

日本政策金融公庫は国の政策でもある新産業の発足と成長を目的としている政府系金融機関のため、民間金融機関が貸し倒れを懸念して融資できないような事業者に対しても、その成長性を重視して積極的に融資を行ってくれます。

よって、実績のない開業の際にも資金融資が可能なのです。

その開業資金融資を担当しているのがこの中の国民生活事業です。

この日本政策金融公庫の国民生活事業が行っている開業資金向けの融資制度は下記の4つが挙げられます。

・新規開業資金
・女性、若者、シニア起業家支援資金
・中小企業経営力強化資金
・新創業融資制度

これら4つの制度は融資額や申し込み条件が違っており、どれを選ぶかによって融資までの道のりは大きく違ってきます。

いくら民間金融機関が敬遠する事業に融資してくれるといっても、融資額によっては申し込み条件が厳しくなりますし、提出書類は多くのものが求められます。

よって、融資実行までには3ヵ月以上を要することもあるのです。

そこでまず紹介したいのが融資までのハードルが一番低いとされている新創業融資制度です。

2.新創業融資制度とは?

新創業融資制度は融資実行までの期間が短いことが特徴で、最短なら1ヵ月程度での融資が可能です。

これは早期融資が必要となる開業資金調達としては申し分のない条件と言えます。

新創業融資制度の概要は下記のとおりです。

申し込み資格

・雇用を伴う事業を始める方(パートを含む)
・既存技術やサービスに工夫を加えて、多様なニーズに対応する事業を始める方
・融資希望額の10分の1程度の自己資金が用意できること

限度額

・3,000万円
(内運転資金1,500万円)

貸付期間

・設備資金10年以内(据え置き期間6ヵ月以内を含む)
・設備資金7年以内(据え置き期間6ヵ月以内を含む)

金利

・基準金利を適用

5年以内 2.4%
7年以内 2.4%
10年以内 2.5%
(*平成28年1月14日の基準金利)

担保、保証人

原則必要なし

最大3,000円もの融資が無担保・保証人なしで借り入れできるのは他には例がなく、この条件は事業者によって非常にメリットが高く有利な条件と言えます。

また、特記すべきは用意する自己資金の低さです。

公的資金の1つである新規開業資金の場合、自己資金は融資額の2分の1が必要になってきますが、それを大きく下回る10分の1でOKなので自己資金が少なくても融資が受けられます。

これは小規模な個人事業主にとっては願ってもない好条件と言えるでしょう。

しかし、この新創業融資制度の申し込みは一つ難点があります。

それは新創業融資制度、単体で申し込みができない点です。

単体で申し込めるような説明をしているサイトが多いのですが、実は上記にはあえて記載しなかった申し込み資格として、別の融資制度と併用することが挙げられています。

3.新創業融資制度の単体申し込みはできない

新創業融資制度は単体のみでの申し込みはできません。

この点はサイト記述のせいもあって誤解する方が多いのでよく理解しておきましょう。

日本政策金融公庫のHPでも新創業融資制度を下記の融資制度を利用する場合のみ、取り扱える無担保・無保証人の特例措置と記述しています。

・新規開業資金
・女性、若者/シニア起業家資金
・再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)
・新事業活動促進資金
・食品貸付
・生活衛生貸付(一般貸付および振興事業貸付に限る)
・普通貸付(食品貸付または生活衛生貸付(一般貸付)の対象となる方)
・企業活力強化資金
・IT資金
・海外展開資金
・地域活性化・雇用促進資金
・環境・エネルギー対策資金
・社会環境対応施設整備資金
・企業再建・事業承継支援資金(第二会社方式再建関連及び事業承継関連に限る)

よって上記融資制度どれかと一緒に申し込む必要があるのです。

申し込み条件等のハードルの低さから新創業融資制度を押す風潮があるのに、ハードルの高い他の融資制度も一緒に申し込まなければならないなんて、なんだか矛盾した話ではありますが、新創業融資制度自体が特例措置という位置づけですから、これも仕方のない話でしょう。

しかし、勘違いしないでください。

併用といっても、申し込んだ制度両方が適用されるわけではありません。

申し込んだ制度のどちらが適用されるのかは、日本政策金融公庫の最終判断にゆだねられることになります。

申し込んだ融資制度のどちらが申込者に適しているかが判断されて、実施される融資制度が決定されるのです。

開業資金の場合、併用を考えるのならばもう一つの融資制度は新規開業資金や女性、若者/シニア起業家資金、新事業活動促進資金あたりが妥当なラインでしょう。

仮に、このどれかとの併用で申し込んで新創業融資制度が適用されなくても、これらの方が融資条件は優れているので最終的には何の問題もありません。

却って、その方が良かったということにもなるのです。

特例を除けばどう考えても新創業融資制度が適用されると思いますが、公的融資にはこういった側面があることはよく理解しておいてくださいね。

4.新創業融資制度の申し込みの流れ

それでは新創業融資制度の申し込み方法を簡単に説明しておきましょう。

その流れは下記のとおりです。

1. 日本政策金融公庫に必要書類を添えて申し込む
2. 融資担当者と事業計画、資金用途などについての面談
3. 融資の合否連絡
4. 融資決定の場合、借入書類の提出
5. 融資実行

以上が申し込みから融資実行までの流れになりますが、重要になってくるのはやはり融資担当者との面談です。

面談は30分~1時間で終わりますが、この時間内に融資担当者に融資が必要なことを決定づけなければなりません。

よって、資金が必要な理由や返済方法を明確にし、実際にいくら必要でどういった使途をするのかなど、融資担当者が納得できる材料を事前に準備しておくことが必要です。

この点が明快にされていないと融資担当者も判断の付きようがありません。

できるなら、事業計画書や需要予測などの裏付けになる資料があればさらに説得力が増すでしょう。

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制度融資について詳しく知ろう!

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1.制度融資とは?

制度融資とは一言で言ってしまうと、各地方自治体がその地域の中小企業や新規起業を予定している事業主に対して行っている事業資金融資の斡旋です。

「斡旋???」この言葉に引っかかった方は鋭い!

制度融資は公的融資のように日本政策金融公庫が直接融資する仕組みではなく、各地方自治体が指定している取扱金融機関から融資を受けるシステムです。

「民間金融機関から開業資金を融資してもらうのは難しいのでは?」そう思われた方もいるでしょう。

通常、開業資金を民間金融機関から融資してもらうのは難しいのですが、この制度融資はその問題点を地方自治体が介入することでクリアにしています。

通常、民間金融機関に融資を受ける際は、民間金融機関が集めた預金から融資金が出ることになりますが、制度融資の場合、地方自治体が民間金融機関に対して預けている預託金から融資金が出ます。

地方自治体が民間金融機関へ、「預けた預託金は地域の中小企業の事業資金融資に使ってやってよ」と許可しているので、銀行も安心して融資が行えるというわけです。

また、この制度融資を受ける際に必要になってくるのが信用保証協会からの保証です。

信用保証協会は中小企業や個人事業主に代表される小規模事業者が事業用資金を調達する際、その保証人となって融資を受けやすくするサポートをしてくれる公的機関です。

この公的機関が保証人になることと、地方自治体からの推薦があることで、通常なら民間金融機関からの融資が難しい個人事業主でも融資が受けられる可能性が高くなるのです。

2.制度融資の申し込みの流れ

それでは簡単に制度融資の申し込み方法を簡単に説明しておきましょう。

その流れは下記のとおりです。

1. 都道府県または市区町村の自治体窓口へ申し込み
2. 中小企業面談士などの経営相談員との面談および、創業計画書の作成
3. 自治体から指定金融機関への紹介状が発行
4. 指定金融機関へ紹介状をもって申し込み
5. 指定金融機関での審査面談
6. 信用保証協会への申し込み
7. 信用保証協会での審査面談
8. 金融機関との借入契約
9. 融資実行

これが一般的な制度融資の申し込みから融資までの流れですが、融資実行までおよそ2~3カ月の期間を要します。

また、地方自治体にもよりますが、中小企業面談士との面接と創業計画書の作成指導は少なくても4回ほど実施されます。

一番長い期間を要するのは自治体から指定金融機関へ紹介状が出されるまでの面接期間で、最短でも1ヵ月の期間を要しますが、紹介状が出れば十中八九融資OKで融資額も希望額の満額が支給されるのが一般的です。

以上、制度融資の概要と申し込みの流れを説明しましたが、この制度融資は地方自治体によって運営方針が違ってきます。

全国共通の融資制度が用意されているわけではありませんし、融資を受けるための要件も違ってきます。

よって、申し込む際には住んでいる地域の都道府県または市区町村でどのような融資が行われているのかを確認し、求めるニーズに一番合ったものに申し込む必要があるでしょう。

そこで実際にどのような制度融資があるのかを知ってもらうため、その1例として東京都台東区の開業資金融資を紹介しておきます。

台東区の制度融資概要

申し込み資格

・平成27年10月1日より区内で開業を予定している方
・住民税等を完納している方

限度額

・1,000万円(融資希望額の3分の1程度の自己資金が必要)

貸付期間

・700万円以内 7年以内(据え置き期間12ヵ月以内を含む)
・700万円超え 9年以内(据え置き期間12ヵ月以内を含む)

金利

・1.8%以内

・台東区による補助は1.8%以内

・本人負担は0%

信用保証協会の保証料

・全額台東区が負担

以上のように台東区の開業資金融資では申し込み条件さえクリアすれば、金利0円、保証料0円で事業をスタートできる内容になっています。

申し込みに必要な書類

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それでは公的融資の概要について分かったところで、申込時にどんな書類が必要になるのかを説明します。

新創業融資制度

新創業融資制度に申し込む際には下記の書類が必要になります。

・借入申込書
・創業計画書(事業計画書にあたる)
・見積書(開業に係る設備の計画がある場合)
・都道府県知事の推薦書、または生活衛生同業組合の「振興事業に係る資金証明書」(生活衛生関係の事業を営む場合)

これら提出書類は日本政策金融公庫のHPからダウンロードでき、提出も郵送でもOKです。

しかし、申し込む方の条件によって必要なものとそうでないものがありますし、記入方法についても質問しなければならないことが出てきます。

よって、すべてを自分一人でやってしまうより、まずは一度、日本政策金融公庫の管轄支店へ出向いて確認することをおススメします。

思ったよりも親切に対応してくれるので、その後の書類作成もスムーズに運ぶでしょう。

制度融資

制度融資は申し込む地方自治体によって多少の違いはありますが、申し込む際に必要となる主な書類は下記のものが挙げられます。

・借入申込書
・履歴事項全部証明書
・創業計画書(事業計画書にあたる)
・見積書(設備投資の計画がある場合)
・資金繰り表
・許可証(業務が許認可の必要な場合)
・知事の推薦書(生活衛生菅家の事業で500万円を超える融資の場合)

制度融資の場合、地方自治体で面談を受けた後にそのまま必要書類を提出することもありますが、基本的には金融機関経由というのが一般的です。

また、申し込む地方自治体によって必要な提出書類は違ってくることもあるので、申し込み後の中小企業診断士との面談時に詳しく質問して、書き方等を教わるようにしましょう。

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審査基準、流れ

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申し込みまでの流れを理解できたところで、皆さんが一番気になっているだろう審査について説明します。

公的融資、制度融資とも中小企業や新規事業の支援を目的としているとはいえ、いいかげんな相手に対して融資することはありません。

銀行のように営利第一主義的な面はありませんが、開業しても無駄だと判断されるようなところに融資は絶対に実行されないのです。

そこでそれを判断するのが審査です。

公的資金の審査は公庫融資、制度融資ともに担当者との面談が大きくものを言います。

この面談時に如何に面談者に好印象を与えるかによって、融資実行の合否が決定すると言っても過言ではないでしょう。

①審査で重要視されるポイントはコレ!

審査時には下記の3つが重要視されます。

・自己資金
・事業の計画性
・能力と経歴

よって、この3つのポイントを上手くクリアできれば、融資を受ける可能性はグンと高くなってくるのです。

それではこれらポイントの詳細を見ていきながら、どう対処すればいいのかを説明していきましょう。

自己資金

公的融資を受ける際には、必ず融資額に対して決められた額の自己資金があることが条件とされています。

この自己資金額は前の章でも説明しましたが、「それを用意できないから困っているんじゃないか!」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、これから事業を始めようというのに、そのための資金が全く用意されていないとしたらどうでしょう。

担当者は「本気で事業をやっていく気があるのか?」、「開業を言い訳にして、ただ単にお金を借りたいだけじゃないのか?」と疑ってしまいます。

公的融資は無担保、無保証や、金利、保証料の負担など事業者にできるだけ負担なく資金融資するための好条件を提供してくれていますが、それもこれも本気で事業をしていこうという方を手助けしたいという目的があるからです。

よって、開業するにあたり、その事業者がどれだけ本気で、どれだけ真剣に取り組む姿勢があるのかは融資実行の是非を判断する上で一番重要なポイントとなってきます。

自己資金はいわばその姿勢を計る上での1つのバロメーターなのです。

自己資金は多ければ多いほど融資担当者は納得しやすくなるので、融資実行の可能性は高くなってきます。

この点をよく理解して、決して自己資金ゼロで申し込むような馬鹿な真似だけはしないようにしてくださいね。

事業の計画性

いくら事業を始めると言っても、その事業に発展性がなければ返済の可能性は望めず、端から貸し倒れとなることが予想されます。

そんな相手にいくら国民を補助する役割がある政府や地方自治体でも、融資するわけありませんよね。

よって審査では、その事業をすればチャンと利益が出て、融資した金額を返済できるのかが判断されることになります。

この判断基準ともなるのが事業計画書(創業計画書)です。

参照:https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_kokumin.html

上記の書類は日本政策金融公庫指定の創業計画書になりますが、提出するのはこの1枚きりです。

フォームは違いますが制度融資でも同じです。

このたった1枚の書類でまだ着手していない事業の発展性を説明して、融資してもらった額をチャンと返済できることを理解してもらう必要があります。

「これ1枚でそんなの説明できるわけない」と思われる方は多いことでしょう。

そうなんです。

簡単に記入できる書類のように見えますが、実はそんなに簡単にとらえていい書類ではありません。

それではどうすればいいのかということになってきますが、まず自分の理想だけを膨らました非現実的な数値が並ぶ計画書だけには絶対にしないようにしてください。

融資担当者は素人ではありません。

記入された数値を見れば、それが現実的なものかどうかは一目瞭然にわかります。

毎日、多くの事業計画書を見ているのですから当然の話ですよね。

しかも、日本政策金融公庫では融資対象者にアンケートを実施して、創業後売り上げについての詳細データをキチンと保管しています。

いわば、事業計画書で出された数値が現実的なものであるのかを比較できるビッグデータをシッカリ握っているのです。

印象をよくするため良い数値を記入したい気持ちはわかりますが、記入数値に現実味があるかは事業者の真剣さを測る上でも重要なポイントとなってきます。

事業計画書を作成する際にはこの点をよく理解しておきましょう。

能力と経歴

事業の発展性は創業計画書だけで判断すされるわけではありません。

申し込む方がその事業を経営する上でどれだけの適性を備えているかも重要な判断ポイントとなってきます。

その適性判断で重要視されるのが事業主の能力と経験です。

考えても見てください。

あなたの奥さんが世間でバカ売れしているスイーツに目を付けて、スイーツ屋さんを始めたいと言ったらどうします?

その奥さんはそのスイーツを食べたことがあるだけで、作ったこともありませんし、造詣が深いわけでもありません。

ただ、今なら作れば売れると考えて開業を思いついただけなのです。

もちろん「やめろ、そんなの無理だ」と開業することに反対しますよね。

これは、融資担当者にしても同じです。

能力と経験は事業を成功させるために必要な重要なカギです。

これから開業する事業に対して事業者の能力と経験が全くないでは、上手くいく事業も上手くいくはずはありません。

確かに、能力や経験は徐々に身に付いてくるものですが、大金を融資する側からすれば、これから始めようという事業に対して能力や経験がないなんて「全く話にならない」としか捉えようがありません。

開業を目指すならこの点をよく理解して、自分の能力と経験を生かせる業種を選ぶようにしましょう。

また、事業者の人柄も面談では重視されます。

提出した創業計画をチャンと守って経営できるか、返済をチャンとできるような誠実さがあるかは、その人柄からも測れます。

よって、事業者の人物像がどんな印象を与えるのかも重要な判断基準となってくるのです。

面談時のスーツ着用はもちろんのこと、態度や言葉遣いにも注意を払うようにしましょう。

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予審通過を阻むNGポイント

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審査通過の際に重要になって重視されるポイントは理解いただけたかと思いますが、審査通過を確実にするにはそれだけでは足りません。

重要になってくるポイントに加え、絶対にしてはならないNGポイントも抑えておく必要があります。

ここではそのNGポイントについて説明していきましょう。

公的融資の審査で一番足を引っ張られることになるのが下記の2つです。

・要件違反
・信用問題
・虚偽申告

要件違反

融資申込時には申し込み資格とともに、様々な必要要件が求められます。

しかし、中にはその要件を満たしていないのに申し込みしてしまったというケースがよく見られます。

必要書類に資料添付するのを忘れていたというくらいなら担当者から再提出が認められますが、本当は自己資金が用意できていないのに、さもあるかのように装っていたなどの場合には審査NGとなる致命的な愚行となります。

借入等で用意した自己資金は自己資金として認められていません。

親族から借入したものもNGとなるのです。

自己資金はあくまで事業者が自分で貯蓄したものに限られています。

この自己資金は預金通帳で確認されることになるのですが、それを悪用して一時だけ借入を行い、口座に入れて自己資金として申告するケースがあります。

しかし、この自己資金はその事業をやっていくという事業者の覚悟や決意の表れとして判断されるため、面談時にはその資金の出所についてはしつこく質問されます。

また、いきなり通帳に大金がポンと入っていては怪しがられて当然ですから、借入して資金調達したと一発でばれてしまいます。

そうなれば要件違反となるだけでなく、事業者の信頼もゼロになってしまうので、確実に審査は落とされることになるでしょう。

信用問題

個人向けの融資なら問題ですが、起業資金としての融資ならば事業者に金融ブラックなどの問題があっても、関係ないというのが事業融資における一般的な論法となっています。

公的資金も国民の生活向上だけでなく、事業成功による経済の活性化を目的においているので、提出した事業計画書等で認められさえすれば事業者の信用情報に関係なく融資が実行されます。

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契約

実際に事業者が金融ブラックでも融資実行された事例はいくつもあるのです。

しかし、信用情報を全く重要視していないわけではありません。

公庫融資を行う日本政策金融公庫は全国銀行個人信用センターに加盟しているので、個人の信用情報を見れますし、制度融資でも融資に民間金融機関が参加しているので同様に見ることが可能です。

これは当然のことと理解してもらえるでしょうが、まったく信用情報に問題のない方と比べれば融資に落ちる可能性はグンと低くなってきます。

中には公共料金や家賃支払いの遅延がマイナス評価となったという話もあるので、よっぽど事業計画に自信があるという方でない場合は、借入等の残金をまずはキレイにしてから申し込んだ方がいいかもしれません。

特に制度融資に関しては平成19年度から責任共有制度が始まったことにより、信用保証協会の保証が取れても銀行が融資拒否するケースが少なくありません。

制度融資開始以前は信用保証協会が100%保証していたのですが、開始後は信用保証協会が80%、民間金融機関が20%の保証を負うこととなり、銀行側にリスクが発生するようになったことが原因です。

おそらく民間金融機関は信用情報の調査は行うことでしょう。

よって、以前は信用保証協会の保証が取れれば融資実行はほぼ100%OKでしたが、今はそうはいかないという事情をよく理解しておきましょう。

虚偽申告

申込時に開示を求められる個人情報や、提出する事業計画書や試算表など、少しでも審査に通りやすくしようという浅はかな考えで虚偽申告したり、粉飾したりする方がいますがこれは絶対にしてはならないNG行為です。

融資の際、融資先が相手に一番に求めるのは信頼です。

全く知らない人に「千円貸してくれ」と言われて素直に貸す人はいませんよね。

これは相手に対して信頼関係が築けていないからです。

貸してくれと言われたのが何十年来の親友なら、素直にお金を手渡したはずです。

融資もこれと同じです。

特に開業資金の融資ともなれば数千円どころか、何百万単位のお金を貸すことになります。

そんな大金を信頼できない相手に貸すわけありません。

よって、日本政策金融公庫にしても地方自治体にしても、融資先に対して信頼があるかどうかを重要視しています。

よって、虚偽申告や粉飾がばれれば、いくらいい事業計画をもって審査に臨んでも決して融資が下りることはないのです。

以上、NGポイントについて説明してきましたが、いくら重要ポイントを押さえて融資に臨んでも、これらNG行為があればその努力も水の泡となってしまいます。

本当に「しまった」ではすまされない結果となることもあるのです。

そうならないためにも、これらNGポイントをシッカリと頭に叩き込んでおくようにしてくださいね。

他の融資と併用可能か

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それでは最後に公的資金と他の融資の借入が可能かどうかを説明します。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫内で用意されている融資制度の併用はできません。

これは、以前の章で説明しましたが新創業融資制度に申し込むには他の融資制度と併用して申し込む必要がありますが、実施される融資制度は1つだけです。

しかし、他の融資との併用は問題ありません。

よって公庫融資と制度融資、または民間金融機関からの融資、助成金や補助金の利用も可能です。

日本政策金融公庫の融資額に期待できず、同時に制度融資にも申し込んで希望額の数倍に当たる開業資金を手にしたという話も少なくありません。

制度融資

基本的に制度融資は併用に関して全くの制限はありません。

よって地方自治体で用意されている融資策同士を併用してもかまわないので、いい融資策があれば進んで申し込むようにしましょう。

しかし、地方自治体によって違いはあるので、まずは併用が可能かどうかは事前に確認することをおススメします。

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