短期借入金とは~短期借入金と長期借入金の違い~

短期借入金とは

短期借入金利とは、1年以内で返済期日が到来する借入金です。原則として返済は一括で、利息は融資を受ける際に前払いします。

1年以内の借入金の融資方法は手形貸付という貸付方法で行います。

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主に、建設業の運転資金や、不動産開発業者の土地購入資金など、一括で仕入れを行い、工事の完了や不動産の売却などで一括で入金となる場合の短期の資金ギャップを埋めるための資金を融通するための資金です。

ワンイヤールール

融資には返済までの期間が長期間にわたるものや、短期間で返済できるものがあります。このうち、1年以内で返済が完了するものを短期借入金と言います。

短期借入金は原則的に一括返済を行いますので、手形貸付によって融資を行います。一方、住宅購入や設備投資のように、何年にもわたって分割で返済する借入金を長期借入金と言います。

長期借入金は1年を超える返済期限を設けた借入金を指し、証書貸付によって貸付を行うことが一般的です。

このように、返済が1年以内か1年を超えるのかによって短期借入金か長期借入金かを決定することをワンイヤールールなどと呼ぶこともあります。

短期借入金の返済方法

短期借入金の返済方法は原則として一括返済です。1,000万円を金利2%で1年間借りた場合には、利息は前払いですので、1,000万円×2%=20万円が事前に融資金から差し引かれ980万円が口座に入金されます。

手形の期日には1,000万円を一括で銀行に返済するのが基本的な短期借入金の返済方法です。しかし、建設業などでは、売上金の入金が工事の進捗に応じて分割で振り込まれてくるような場合もあります。

たとえば1,200万円の工事を請け負った場合、進捗度30%で400万円、進捗度80%で600万円、完成時に200万円というように入金される場合があります。

このような場合には入金の都度返済を行った方が、銀行にとってもリスクが少なくなりますし、業者にとっても利息負担が少なく済むため、入金の都度、手形金額の1部を返済していく手形の内入れという返済方法もあります。

また、利息は借入時に一括で支払っているため、未経過分の利息は戻ってくることになります。この利息のことを戻し利息と言います。

例えば1,000万円の手形借入(金利2%、期間1年)を

  1. 100日経過した時に150万円
  2. 200日経過時に700万円
  3. 完済時に残金すべて

を内入れした際の戻し利息は以下のようになります。

①150万円×2%÷365日×(365日-100日)=21,781円
100日経過後の未経過日数は265日で、借入時に265日分だけ利息を払いすぎていたことになりますので、払いすぎていた分の利息が内入れ時に戻ってきます。

②700万円×2%÷365日×(365日-200日)=63,288円
200日経過後の未経過日数は165日ですので、払いすぎていた利息である63,288円が戻ってくることになります。

③この場合には払いすぎていた利息はありませんので残金である150万円を返済して完済となります。

法人クレジットカードで短期借入

どうしても喫緊でお金が必要な時には法人クレジットカードからのキャッシングという方法もあります。キャッシング枠がついているクレジットカードをもっていればATMから枠内の金額をキャッシングすることができます。

ただし、借入ができるのは個人事業主か法人経営者のみで従業員は借入できません。また、金利が15%~18%程度と法定金利ギリギリの金利での貸付ですのであまりおすすめできません。

本当に非常事態だけに利用するようにしましょう。そもそも法人クレジットカードでキャッシング枠を設けているカード自体数が非常に少ないです。

返済方法は一括返済かリボ払いを選択することができます。1年以内に完済してしまえばこの方法もある意味では短期貸付金とも言えますが、どちらかと言えば法人向けカードローンに代わる用途であると言った方が適格でしょう。

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短期借入金と長期借入金の違い

借入には1年以内か1年超かによって短期借入金と長期借入金があると説明しましたが、短期借入金と長期借入金の双方のメリットとデメリットをよくよく理解して、自社に最も合った借入を選択したほうがよいでしょう。

短期借入金のメリットとデメリット

短期借入金はお金を借りる期間が短いためトータルの利息負担が少ないというメリットがあります。

短期間に多額の運転資金が発生し、売上が一括で振り込まれてくる建設業や、不動産開発のために不動産が売却できるまでに多額の土地購入資金が必要になる不動産開発業者などには最も適した借入金であると言えます。

ただし、銀行が短期間で返済可能であると認めないと短期借入金での融資を受けることはできません。誰でも利用することができず、誰でも審査に通過できないという点が短期借入金のデメリットです。

長期借入金のメリットとデメリット

長期借入金のメリットは毎月の返済額をできる限り少なくして多額の資金の融資を受けることができるという点です。

どのような会社にも毎月決まって恒常的に発生する費用というものはありますので、そのための運転資金であれば業種に関わらず長期借入金を借りることは可能です。

また、設備資金のように高額かつ短期間で投資のリターンを得ることができないような資金を借りる際にも長期借入金が必要になります。設備を強化して会社の規模や経営基盤を安定させるような際にも有効な資金です。

長期借入金は返済が長期化するためトータルの利息負担が多くなってしまうという点がデメリットです。

中小企業には長期借入金の方が向いている?

業種にもよりますが、規模の小さい会社や、創業間もない会社が運転資金を借りるのであれば長期借入金の方が向いています。規模の小さい会社は借りたお金を一括で1年以内に返済するということは簡単ではありません。

また、創業前や創業間もない会社はこれから販路を拡大していくため、一括で当面の運転資金を借りておいて、返済が終了するまである程度時間のある中で販路や業務を拡大していくことができます。

もちろん、創業から不動産開発を行いたいというような場合には短期借入金の方が向いています。長期か短期かどちらの資金が向いているのかは会社の規模より業種やプロジェクトの質に依る部分が大きくなります。

これらの判断は銀行も相談にのってくれますので、自社にはどのような資金が合っているかは銀行とじっくりと相談した上で決めるようにしましょう。

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短期借入金が期日に返済できない

短期借入金は手形の期日までに借入金を全額返済するという契約です。もしも何かの事情で期日までに短期借入金が返済できない場合にはどのようになってしまうのでしょうか?

返済に間に合わない時は

工事代金の入金が遅れている、不動産が思うように売れなかったなど、短期借入金を返済できないケースは山ほど想定できますし、実際にはこのようなケースは珍しくありません。

返済ができないというような場合にはどのような流れになるのでしょうか?

・まずは銀行に相談

銀行も鬼ではありませんので、やむを得ない事情で返済に間に合わない時には相談に乗ってくれます。事情がはっきりしている場合には銀行もしっかりと対策を講じてくれますのでそれほど心配することはありません。

・期日の延長(手形の書替)

工事代金の入金が遅れているなどの取引先都合による返済不能の場合には、銀行は取引先からの売上金が入金となるまで返済期間を延長してくれます。

3ヵ月先になるのであれば現在の手形を3ヶ月先の手形へと切り替える手続きを行ってくれます。これを手形の書替と言います。ただし書替時には新しい手形期間分の利息が必要になってしまいます。

・長期借入金へ切り替え

取引先の倒産などの理由から売上の回収がどれだけ待っても見込めない場合には短期借入金を長期借入金へと切り替える場合もあります。

もちろん自社が長期借入金へと切り替える救済手続きによって再建の見込みがあると判断される場合に行われる手続きです。

売上の大多数を倒産してしまった取引先に頼っている会社の場合には救済しても再建の見込みが立ちませんので、そのような場合には応じてもらえない可能性もあります。

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どんな延滞ペナルティーがある?

期日到来後も返済を行わなかった場合には延滞利息が発生します。延滞利息は延滞した日数分だけの利息が発生します。いずれにせよ期日に遅れる場合には理由と状況を銀行に連絡することだけは徹底してください。

連絡がない場合には銀行は当該企業の資産を差し押さえる等の法的手続きを取るしかなくなります。

やむを得ない事情であれば銀行は書替に応じてくれる可能性がありますので、まずは相談して、数日の遅れくらいであれば承知してくれるケースが大半です。

次の融資は通らない?

手形貸付の性質上、やむを得ない事情で売上金の回収等ができずに返済に遅れてしまうということは決して珍しいことではありません。

返済に遅れた理由がやむを得ない事情であれば、延滞したとしても完済してしまえば次の審査には全く問題はありません。

主要取引先の倒産などで、会社の売上規模が大きく変化するような事態の場合には、次の融資には影響することもあります。

手形貸付の場合には延滞したことそのものよりもどうして延滞したのかが次の審査に影響を及ぼすのです。

他の金融機関から借りて期日までに返済するのは?

他の金融機関から借りて期日までに返済するのは、対銀行との信頼という意味でも財務的にもおすすめできません。他の銀行からお金を借りたという事実自体が短期借入金を借りている銀行にとっては心象がよくありません。

また、法人クレジットカードからのキャッシングなどで返済金を用意したとしても利息負担は大きくなりますし、そちらの返済負担もいずれ重くのしかかります。

基本的には短期借入金の返済ができないということがあらかじめわかっている場合には、まずは銀行へ理由を述べて手形の書替などの相談したほうが無難です。

銀行等の金融機関に申し込む前に

短期借入金の申込を行う前に銀行にしっかりと説明ができるように、事前に自社でも準備が必要になります。

借入目的と用途を明確にする

運転資金や設備投資資金等、短期借入金の目的を明確にすることが重要です。何にいくら必要になるのかをできる限り詳細に明示しておくことが重要です。銀行は基本的に必要もない資金の貸付は行いません。

返済期限が1年以内に到来する短期貸付金であればなおさらです。本当に必要な資金がいくらなのか、銀行が理解しやすいようにしておきましょう。設備資金が必要であれば設備の見積もりなども用意しましょう。

過去実績(去年のこの工事ではこのくらいの運転資金がかかったなど)もあった方が説得力は強くなります。

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返済計画(売上の見積もり)を明示

短期借入金とは基本的に「○○円の運転資金で■■ヵ月かけて行う事業で△△円の売上が見込める。だから○○円の資金を■■の期間貸してほしい」という場合に使用する資金です。

具体的には建設業が工事を行うための運転資金や、不動産開発業者が開発にかかる経費や土地購代金や、学習塾が冬期講習などを行う期間の人件費などの経費などがこれに当たります。

そのため、返済できるだけの売上があるという証拠が重要になります。建設業であれば工事請負契約書、不動産開発業者であれば近隣の不動産の売却状況など、学習塾であれば昨年度の実績や本年度の申込状況などです。

銀行にとってその証拠の信用度が高ければ高いほど審査に通過しやすくなりますし、金利も低くなります。

バブル期などは公共事業の契約書などの信憑性が高い書類をもってくれば1日でお金を貸してくれたなどという話も全く珍しくないほどでした。

短期借入金は短期間の間に確実に売上が見込めるであろうと銀行が判断するからこそ融資に応じてくれる資金です。

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まとめ

短期借入金とは1年以内という非常に短い期間に返済期日が到来する借入です。

基本的には会社全体の運転資金へ融資するというよりは、会社の中の1つのプロジジェクトに対して必要な運転資金を融資するという意味合いで使用されます。

そのため、プロジェクトにかかる経費やプロジェクトの売上がいくらかという材料が審査の際に重要な要素となります。

プロジェクトに対して融資を受けたいのであれば短期借入金を利用し、会社全体の運転資金や設備資金への融資を受けたいのであれば長期借入金を選択するのが一般的です。

この点は銀行が判断し、正しい方向へ導いてくれますので、まずは銀行へ相談してみましょう。

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