カードローン借入時の仮審査と本審査の違い

ローンの審査には仮審査と本審査という2つの審査が存在します。

本審査と仮審査はどのように異なり、また、仮審査にはどのような特徴があるのでしょうか?

執筆者の情報
名前:手塚 龍馬(仮名)
年齢:33歳
性別:男性
職歴:2007年~2014年地方銀行の貸付業務に従事

仮審査は機械で行う?

仮審査とは融資が可能か否か、いくらまで貸すことができるのか、という融資の方向性を決める審査です。

仮審査はスコアリングという方法で行われることが一般的です。

スコアリングとはその名の通り、申し込み内容を点数化して、審査に通過する一定以上の点数に達していると仮審査通過という流れになります。

仮審査の審査項目には優先順に以下のようになります。

①個人信用情報
②勤務先
③勤続年数
④年収
⑤その他

カードローンのような審査に時間をかけない融資において、仮審査のスコアリングの中で大きな配点を占めるのは個人信用情報です。

個人信用情報に問題があればいかに②~⑤の項目が良好であったとしても審査には通過できません。

個人信用情報で確認されること

個人信用情報には以下の4つのチェックポイントが存在します。

1.過去の借入やクレジットカードの利用で、長期間の延滞や代位弁済の事故がなかったかどうか
2.現在の借入金の件数と金額
3.現在の借入金の返済状況やクレジットカードの支払い状況
4.過去1ヶ月間の申し込み状況など

これらの情報が記録され、これらの情報をチェックしています。

1に問題があった場合にはブラックと見做され、銀行や大手消費者金融の審査ではこの時点で審査に通過することは不可能です。

2の借入件数は一般的には4本以上の借入がすでにある人は多重債務者となり、ブラックと同列に扱われるので審査には通過できない可能性がかなり高くなります。

3、4に関しては遅れがあったりローンの申し込み回数が多かったりすると、マイナスポイントとなりますが、他の項目とのスコアリングの結果、審査に通過できることもあります。

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スコアリング審査

このスコアリング審査はメガバンクや大手消費者金融はコンピューターによって行っています。

インターネットで申し込みを行うと、申し込み内容がそのままコンピューターの審査システムへ反映されるため、申し込みを行いながら審査を行っています。

申し込み画面の途中途中で「送信」ボタンによって細かく送信を行うのはそのためです。

最初に住所氏名生年月日などの個人情報を送信するのは、他の項目を入力している間に個人信用情報へ照会を行っています。

このように、コンピューターによる自動審査は申し込みの瞬間から審査を行うため、すべての申し込み項目の送信が終わった数秒後には審査結果が出ています。

このため、モビットなどは申し込み完了の次の画面で仮審査の結果が表示されます。

地銀やクレカ会社では人間の手で実施

一方、地方銀行やクレジットカード会社などのカードローンはこのスコアリングが人間の手で行われます。

スコアリングシートのようなもので1つ1つの基準に合わせて点数をつけていきますので、仮審査の結果が出るまでに時間がかかってしまいます。

このために地方銀行などのカードローンは即日融資に対応していない所が大多数となっています。

また、消費者金融には「3秒診断」などのお試し審査機能がホームページについている場合が多いです。

お試し審査には①年齢②年収③勤務形態④他社からの借入件数⑤他社からの借入残高などの項目を入力するだけで、融資が可能かどうかを判定してくれるものです。

お試し診断が何を意味するかと言えば、①と③の項目で申し込み基準を持たしているかどうか(申し込み可能な年齢の範囲内か、安定して所得がある仕事についているか等)②と⑤で総量規制に抵触しないか(他社からの借入額の合計が年収の3分の1を超えていないかどうか)④で多重債務者でないかどうかをチェックしています。

ただし、上記①~⑤までの基準をすべて満たしている人でも、実際に個人信用情報を照会した結果、ブラックであったり、借入金やクレジットカードの返済状況の遅れが頻発しているような人は審査に通過できないこともあります。

個人信用情報に問題がなく、①~⑤までの基準を満たしている人はかなりの確率で審査に通過する可能性があります。

お試し診断はあくまでも1つの目安として参考にしましょう。

仮審査でチェックされること

消費者金融の仮審査では審査の9割程度が個人信用情報をチェックされていると言っても過言ではありません。

個人信用情報に問題がなく、前述したお試し審査の基準を満たしていれば金額はともかくとして仮審査に通過できる可能性はかなり高くなります。

銀行の審査でも重要なのは個人信用情報です。

ただし、銀行系カードローンは借入額が年収の3分の1を超えることができない総量規制の縛りがありませんので、年収も重要になります。

年収を超える借入をするのはほぼ不可能ですし、適正な借入額は年収の半分程度と言われています。

さらにその年収を継続的に維持していくための勤務先も重要になります。

ただし、専業主婦の審査に関しては個人信用情報がほぼ100%の比率を占めます。

専業主婦には勤務先も年収もないため、個人の信用情報だけが審査の基準となります。

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仮審査と本審査の違い

仮審査と本審査はどのように異なるのでしょうか?仮審査は融資可能か否かと融資金額を決定します。実はカードローン審査の場合にはこの時点で審査の90%以上は終了しています。

その後の本審査は主に申し込み内容に間違いがないかを確認する作業です。提出した本人確認書類と申込時に申告した内容に齟齬がないかどうか、申告した年収と収入証明書の齟齬がないかを確認します。

また、本審査で唯一人間の手で行われる審査が勤務先の在籍確認です。申込時に申告した勤務先に本当に勤務しているかどうかを確認するために、審査担当者が勤務先へ電話をかけて確認します。

これら本審査の確認作業に問題がなければ仮審査通りに審査に通過します。ちなみに後述しますが住宅ローンは、仮審査で融資可能かどうかの方向性だけ判断します。本審査では担保評価額が申込金額以上あるかなどのさらに踏み込んだ審査が行われます。

カードローンや自動車ローンなどの本審査は仮審査の内容を確認するための意味合いの方が大きいです。

仮審査に通っても本審査に落ちるのはどんな時?

カードローンの仮審査に通っても本審査で落ちる場合には以下の点が挙げられます。

①個人情報が本人確認書類と相違していた
②申告した収入よりも1収入確認書類の実年収が低かった(10%以上低いのが目安と言われています)
③勤務先への在籍確認を行った結果、勤務実態が確認できなかった

カードローンの本審査で仮審査の結果が覆るのは、本審査での確認作業の結果、仮審査の申し込み内容が相違している場合です。

住宅ローン借入時の仮審査

住宅ローン審査における仮審査と本審査の関係はカードローンの審査とは全く異なります。

カードローンの仮審査よりは時間がかかる

住宅ローンの仮審査は基本的にはカードローンの審査とはそれほど変わりません。

①個人信用情報
②年収
③勤務先
④勤続年数
⑤資産状況
⑥どのような家を買おうとしているのか等

と、カードローンよりも少し多めの項目で審査を行います。

ただし、住宅ローンの場合にはカードローンのように個人信用情報さえ問題なければ大体OKというわけにはいきません。

個人信用情報に問題がないのは大前提として、②~⑥までの項目を慎重に審査を行いますので、カードローンの仮審査よりも若干の時間がかかります。

ただし、今はハウスメーカーが急いで住宅建築やマンション販売の話を進めたいという要望もあり、最短1日で仮審査の結果が出る住宅ローンも数多く存在します。

仮審査でチェックされること

仮審査でチェックされることは個人信用情報・年収・希望融資額・年齢・職業・勤続年数・勤務形態・信用情報・購入物件の価格等とそれほどカードローンの審査項目と変わりません。

ただし、仮審査の結果でわかることはこのまま審査を進めることができるということです。

カードローンのように仮審査に通過すれば審査に通過できる可能性がかなり高くなるというわけではありませんので注意しましょう。

仮審査と本審査の違い

保証会社付の住宅ローンでは仮審査は保証会社が行います。

仮審査OKであればここで保証会社が進めてくださいという方向性を示します。

銀行は保証会社の保証が付く見込みが立ったため本審査に入ります。

本審査では担保物件の評価額が借入金額の範囲内か基準内などの他、団体信用生命保険に加入できるかどうか、年収が一定の返済比率の枠内に収まるかどうか、また、申し込み内容を書類によって確認(勤務先、勤続年数、年収等)します。

ここで最終的に問題がないと判断できれば、保証会社へ保証依頼を上げます。

保証会社も銀行と同じような審査を行い、問題なければ保証することとなり、銀行も保証書の到着後に融資を実行するという流れになります。

住宅ローン審査においては仮審査に通過しても本審査に落ちてしまうことなどは全く珍しくありません。

担保物件の評価額が借入額に著しく届かなかったり、早く返済を終えたいがために年間返済額が大きくなりすぎて返済比率を満たすことができなかったり、などの理由で審査に通過できないことは全く珍しくありません。

ただ、仮審査では保証会社が「この人ならこれくらいの融資(保証)に応じてもいいよ」という証明でもあるため、仮審査に通過したけど本審査に通過できない人は、購入物件を再検討するとか返済条件を見直すなどを行うことによっ
て、再び審査に通過できる可能性はかなりあります。

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例えば仮審査通過後に転職・減給された時には、再び仮審査に上げることになります。その結果として2度目の仮審査に落ちてしまうという可能性も十分にあります。

一般的に本審査通過後に手付金を払いますので、手付金の心配はいらないと思いますが、手付金だけは融資実行前に自己資金で支払っていた場合には、手付金が戻ってくるかどうかはハウスメーカーとの個別の契約に左右されるのが一般的です。

全額戻ってくる場合もありますし、違約金として手付金の一部または全部をハウスメーカーに取られてしまう可能性もゼロではありません。

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仮審査通過に必要なポイント

仮審査通過後に本審査に通過するためのポイントは以下の通りです。

嘘の情報は絶対NG

仮審査時に嘘の情報を書いても、住宅ローンの本審査ではほぼすべての情報の裏を資料の低提出によってとりますので、嘘は発覚してしまうことになります。

年収は収入証明書によって裏を取りますし、勤務先や勤続年収は健康保険証などで裏を取ります。

また、家族構成も住民票によって裏を取りますし、自己資金は通帳や預金証書によって裏を取ります。

よい情報を粉飾して書いても、本審査時にはすべて裏を取られてしまいますので、仮審査の際には正しい情報を記入するようにしましょう。

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多めの希望融資額

住宅購入の際には住宅そのものの価格と外構工事の価格は別です。

このため、よくあるパターンとして、本審査通過後に外構工事のお金が必要になったと後から言われる場合です。

この場合にも仮審査からもう一度やり直しとなってしまいますので、仮審査の際には住宅や土地の価格そのものよりも数十万円から数百万円多めの金額を申し込んでおいた方がよいでしょう。

仮審査から本審査と契約まで進む中で融資金額が減るのは問題ありませんが、金額が増えてしまうと、また仮審査から審査をやり直しにしなければならないためです。

まとめ

カードローンと住宅ローンの仮審査では全く意味合いが異なります。

カードローンの仮審査とは融資の可否、融資金額を決定する審査です。

本審査では申し込み内容に不備や齟齬がないかを確認する審査ですので、特に仮審査の内容に虚偽がなければ仮審査通過時点で本審査に通過できる可能性はかなり高くなります。

一方、住宅ローンの仮審査の場合には保証会社が「この人にならこのくらいの融資に応じてもよい」という審査に過ぎません。

住宅ローンの本審査の際には、カードローンの本審査のような申し込み内容と証明書類の確認作業に加えて、担保評価額や担保物件が住宅ローンの基準内か、返済計画が基準範囲内か(返済比率の範囲内か)、団体信用生命保険に加入できるかどうかなどの審査も行われ、すべても満たした人だけが本審査通過となります。

そのため仮審査に通過しても本審査に落ちてしまう場合も数多くあります。

カードローンにしても住宅ローンにしても審査基準はことなるものの、仮審査はその人のお金に対する人となり(個人信用情報)や返済に耐えうる人かどうか(勤務先や年収や勤続年数から判断)を審査しています。

カードローンの場合は、ここで人となりに問題ないと判断できれば融資に応じます。

一方住宅ローンの場合は人となりに問題がないのは大前提として、そのほかの様々な基準に合致するかどうかを本審査でチェックして、すべて満たした人だけが初めて本審査に通過できます。

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この記事の執筆者

手塚 龍馬
1982年生まれ33歳
成蹊大学卒業後、地方銀行へ就職。
個人、法人への営業担当として8年勤務し、預金業務、融資業務を行い、住宅ローン、自動車ローン、フリーローン、カードローン、事業性ローンなどを7年行う。
保険業務、投資信託販売業務なども多数取り扱いを行う。
現在は飲食店経営の傍ら、金融関係のライター活動も行っている。

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